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第67回  
生きていれば今年100歳となったはずの 故ケネディ大統領の夢(前編)

浜田和幸
   


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EPUBダウンロード:http://foomii.com/00096-39780.epub
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 生きていれば、2017年5月29日、彼は100歳の誕生日を迎えていたはずだ。
アメリカでは5月29日は「メモリアルデー」と呼ばれ、戦争で亡くなった人々を追悼する祝日である。
ジョン・F・ケネディ元大統領は世界から核兵器を無くす戦いの途上で命を失ったといっても過言ではない。その「悲劇の大統領」の暗殺を巡っては陰謀説を含む様々な憶測が今日まで尾を引いている。

 実は、2017年の秋にはケネディ大統領暗殺の原因究明に関する極秘最終報告書の封印が解除されることになっている。ただし、条件があり、その時点での現職大統領の同意署名が必要だ。トランプ大統領が署名するかどうか。大方の予想では、変わり者のトランプ大統領だからこそ、隠された歴史の陰謀を暴くために、必ず署名するだろう、と見られている。果たして、どうなるのだろうか。

 ほとんど知られていないが、1963年6月4日、ケネディ大統領は「大統領令11110」を発した。これは、財務省によるドル紙幣発行に道を開くもので、「それまでアメリカの中央銀行にあたるFRBが有していた通貨発行権を中止させる」という画期的なもの。世間の注目を集めなかったが、この大統領令が実施に移され、財務省紙幣が発行された時点で、「FRBが流通させていた紙幣は全て無効になる」というものであった。

 ケネディが意図したのは、金(ゴールド)や物的な裏付け保証のない、紙切れ同然の紙幣を際限なく発行し続ければ、通貨の信用は早晩失われることになる。そのため、新たな通貨発行を機に、真に価値のある貨幣制度への移行を目指したのである。金融界の言いなりになっていた民間会社に他ならないFRBから財務省に通貨発行権を移管し、通貨の発行量を厳格にコントロールしようと目論んだというわけだ。

 この大統領令が出されてから数か月後、1963年11月22日、ケネディ大統領は世界が注視する中、白昼、オズワルドが放ったとされる銃弾を受け、命を失うことになった。後を継いだのがリンドン・ジョンソン副大統領である。新大統領が就任宣誓を行うと同時に行った最初の仕事は何か。それこそ、ケネディ前大統領が指令を出していた、「財務省による通貨発行への変更手続きを白紙に戻すこと」に他ならなかったのである。

 一般的には、ベトナム戦争への反対の意向が強く、ベトナムからの米軍の早期撤退を模索していたケネディ大統領に対し、いわゆる「軍産複合体」による暗殺という陰謀説がいまだに色濃く流布している。しかし、アメリカの通貨制度を変えようとしたことに対する銀行を中心とする金融界や投資家からの反発がより大きかったことがうかがえる。

 もちろん、ケネディ大統領の暗殺直後、アメリカはベトナムへの介入をエスカレートさせていった。後を継いだジョンソン大統領がトンキン湾事件を演出し、「北ベトナムがアメリカの駆逐艦を先制攻撃した」とでっち上げ、本格的な戦争に突入するきっかけを作ったことは、あまりに有名な後日談である。こうしてケネディ大統領が模索したベトナムからの平和的な米軍の撤退は絵に描いた餅で終わったしまった。

 ベトナム戦争では400万人のアジア人の命が奪われた。その裏で、アメリカの軍需産業にとっては願ってもない戦争特需となったことは言うまでもない。何しろ、戦争期間中に米軍が投下した爆弾は700万トン。そのうち、1割は不発弾として残り、戦争が終わった後も、長くベトナム人を傷つけ、悩ませ続けたものである。加えて、ベトナムや周辺国のスズ、タングステン、ゴムなどの天然資源がアメリカ企業に濡れ手にアワの利益をもたらしたことも忘れてはならないだろう。「戦争こそ最大のビジネス」というわけだ。

 また、ケネディ政権時代に突然の如く起こった「キューバ危機」に際しても、ケネディ大統領は当時のソ連との間で、平和的な共存共栄の道を模索したものである。瀬戸際外交が功を奏し、米ソの軍事衝突はからくも回避された。言い換えれば、ケネディ大統領にとっては、「世界から戦争をなくす」という理想を拠り所に、何に優先的に取り組むべきか、を常に模索していたに違いない。

 なぜなら、既に広島・長崎の原爆を経験した国際社会は、次の世界戦争においては、核兵器の使用が避けられなくなり、それは即、「勝者のいない戦争」につながり、場合によっては人類や地球の最後を意味すると思われたからである。いかにして対立を抑え、既に2つの世界大戦を経験した人類が、第3次世界大戦に陥らないようにするために、とケネディ大統領はひたすら平和路線を模索したといえよう。
 その一環として、「戦争こそ最大のビジネス」と捉えていたアメリカの金融業界や軍事産業に対して、くさびを打ち込むために、財務省発行の新たな通貨という武器を持とうとしたのがケネディ大統領であった。
それまでFRBが牛耳る金融システムの下で、バンク・オブ・アメリカ、JPモルガン・チェイス、シティーグループ、ウェルス・ファーゴーという4大銀行がエクソン・モービル、ロイヤル・ダッチ・シェル、BPアモコ、シェブロン・テキサコの4大石油会社を所有するという金融界とエネルギー業界との協力体制の下、世界のビジネスが展開され、時に戦争すらその資金源となる状況をケネディ大統領は何としても破壊しようとした節がある。

 とはいえ、こうした平和を模索する思いや、新たな金融システムを構築しようとする動きは、アメリカの内外に巣くっていた権力機構にとっては、何としても避けたい動きに他ならなかった。ここに、なぜ、そして誰が、ケネディ大統領を暗殺することになったのか、を解くカギが隠されているように思えてならない。
実に様々な憶測が今日まで尾を引いている。この秋に公開されることになるだろう極秘最終報告書が、どこまで真相を明らかにしてくれるのか、大いに期待したいものである。

以下、次号「第68回」(6月9日発行)に続く!









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