Vol.168 2019/11/01
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浜田かずゆき の
『ぶっちゃけ話はここだけで』
ぶっちゃけ、67歳で3人目の子供を出産した中国の母親が物議をかもしている。
長年、「一人っ子」政策を実施してきた中国だが、近年は「二人までOK」と方針が転換された。
何しろ、「一人っ子」しか認められないとなれば、男の子を欲しがる親が多く、男女のバランスがいびつになってしまったのが、今の中国である。
そのため、「二人まではOK」となったのだが、さすが、三人目となると、食料やエネルギー問題への配慮からか、厳しい「罰金」が待っている。
今回、図らずも3人目を出産したのは山東省に住む67歳の母親で、父親は68歳。
二人の子供は既に成人し、ともに40代という。
この両親によれば、「思ってもいなかったこと」。
山東省の法律では「最初に生まれた子供に障害があった場合に限り、3人目も認められる」となっている。
いずれにせよ、高齢出産ということであれば、最近、インドでも70歳を超えた女性が初産で双子を出産したというニュースが流れたばかり。人口世界一の座を巡り、熾烈な戦いを演じているのが中国とインドである。
世界一を維持したい中国とすれば、67歳の母親であれば、3人目の出産を認めてもよさそうな話だ。
ところが、中国のネット上では、意外にも厳しい意見が目立っている。
曰く「そんな高齢で出産することは無責任だ。生まれた子供の将来に誰が責任を持つのか」。
68歳の父親は「3人目を出産すれば罰金が科せられるとは知らなかった。49歳までが出産可能年齢と言われているので、67歳の妻が出産したことは例外扱いしてもらえると信じたい。罰金を払う余裕はない」と語っている。
中国では「戸口」と呼ばれる戸籍制度が機能しており、それによって、住むところが決められ、教育や就職の機会にも影響が出る。
今回、両親が生まれた娘の戸籍を登録しようとしたのだが、書類が不備ということで登録ができなかったという。
というのは、新生児の出生登録には両親の結婚登録証が必要なのだが、高齢の夫婦は「今まで必要がなかった」ということで、結婚登録証をとうの昔になくしてしまっていたらしい。
もちろん、再発行の手続きをすれば済む話であろうが、この件を巡っても「大事な書類をなくすような無責任な親のもとで生まれた子供がかわいそうだ」といった投稿が目立つ。
ぶっちゃけ、日本の10倍の人口を抱える中国の人口問題と高齢化問題は日本よりはるかに深刻だ。
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