今週のお薦め作品
6月12日公開「コリーニ事件」
緊急事態宣言が解除され、映画館が再開。コロナ対策で席は前後左右を開けての販売。映画館側の収支からは問題でしょうが、観客サイドとしては、良い環境です。前のものべましたが、映画の良さは大きなスクリーンで見ることが最高の喜びです。映画を楽しんでください。
再開したばかりの映画館では、半分が過去の作品を上映してます。1週間単位かもしれませんが、東宝シネマズ日比谷では名作「ローマの休日」、川崎では西部劇の傑作「リオ・ブラボー」、先週はチネチッタでジェームズ・ディーンの「理由なき反抗」も上映されていました。これらの作品は特別価格1100円ですので、ぜひネットの劇場検索で自分の好みの作品を見つけてご覧ください。
さて、本題ですが、今週末からは新作が増えてきています。若草物語の誕生までを描いた「ストーリー・オブ・マイライフ」やラブコメの「15年後のラブソング」、カンヌ映画祭監督賞受賞「その手に触れるまで」、リーガルサスペンスの傑作「コリーニ事件」が注目です。
「その手に触れるまで」は平凡なゲーム好きの13歳の少年が尊敬するイスラム指導者に感化され、狂信的な考え方にのめり込んでいく作品とのことです。一番の注目作品かもしれませんが、残念なことに未鑑賞です。
そこで今週は「コリーニ事件」を取り上げます。本作により、ドイツ政府は過去の戦犯の見直しをする「過去再検討委員会」を立ち上げました。一つの殺人事件がナチスの戦争悲劇と司法スキャンダルを暴く事件に発展していく、法定サスペンスです。ぜひ見て欲しい1本です。この作品にはコリーニ役でイタリアの名優フランコ・ネロが出演しています。デビュー当時のアクション俳優の渋い演技にも注目してください。