┌┬───────────────────────────2015年12月
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│└┼┐ 資産家のための資産税ニュース 第48号
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辻・本郷 税理士法人の資産税の専門家が
相続・贈与税、資産にかかわる最新の情報をお届けする
「資産家のための資産税ニュース」
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■□ 相続税の税務調査状況が気になります ■□
このコラムは70秒で読めます。
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相続税の申告・納税が無事に終わっても、その後に税務調査があります。
今回は、国税庁が公表した平成26事務年度における相続税の調査状況を
確認してみましょう。
【1. 相続税の税務調査が入ると8割以上は申告漏れを指摘されている】
年間に12,406件の実地調査が行われ、このうち10,151件で申告漏れが指摘
されました。
非違割合は、81.8%です。さらに全体の12.4%では仮装隠ぺいがあったとして
重加算税が課されています。調査に入られたら何らかの申告漏れが指摘される
可能性が高い、これが相続税の税務調査です。
ちなみに、年間の死亡者数約127万人のうち、相続税の課税対象となった
被相続人は約5.4万人です(いずれも平成25年分)。
今年からスタートした相続税の基礎控除縮小に伴い今後は大きく変動する
ことが予想されますが、現状では、相続税の納税者のうち約4人に1人が実地調査の対象となっています。
【2. 1件当たりの申告漏れは、平均2,657万円】
相続税の税務調査全体の平均でこの金額ですが、税務署が力を入れている
海外資産関連事案や無申告事案では数字が跳ね上がります。
海外資産関連事案では平均4,017万円、無申告事案では平均13,252万円になります。
海外資産関連事案とは、
1) 海外資産がある
2) 関係者が国外に居住
3) 海外資産の資料情報がある
4) 外資系金融機関と取引がある
のいずれかに該当する事案をいいます。海外資産は要注意です。
【3. 申告漏れ財産の35%は現金・預貯金】
現金・預貯金のほか有価証券を含めた金融資産が、申告漏れ財産の
50.8%を占めています。当初の申告では土地建物が全体の50%弱ですので、
税務調査ではいかに金融資産の申告漏れの指摘が多いかがわかります。
税務調査で申告漏れが指摘される金融資産は、故意に隠しておいたものが
見つかったということでしょうか?なかにはそんなケースもあるかもしれませんが、
大半はいわゆる名義財産です。
家族名義で長年積立てている預金、奥さまのへそくりなど、場合によっては
名義財産として指摘される可能性があります。被相続人の名義ではないので大丈夫と思わず、一度税理士に相談してみましょう。
(担当:税理士 鈴木淳)
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