翌日に載るある新聞の記事が全てを変えてしまうことを・・・。
その新聞の記事の見出しはこう。
『中国留学生の宿消える』
今まで必死に五十嵐が中国人留学生の為に奔走してきたことを紹介する記事だった。
そして八百春が倒産の危機に瀕していることも。
八百春の鳴り止まない電話は今や借金の催促ではなく、寄付の申し出の電話へと変わった。
日本人は中国人を嫌ってなんかいない。
そのことが五十嵐は寄付よりも嬉しかった。
八百春は救われようとしていた。
そんな時、中国からある一本の電話が入る。
その電話の主の名は除振華。劉が部屋で見つけた日記を書いた本人である。
五十嵐は除が中国に戻り、大成功を収めたことを知る。
そして五十嵐のことは中国でもニュースとして取り上げられていたのだ。
五十嵐の窮状を知った除が五十嵐に援助を申し出るのだった。
破産を免れた五十嵐。個人の力では限界があると思い、集まった寄付で
「助ける会」を発足させる。
バイトが見つからないと言っていた屈や劉も八百屋を手伝いながら助ける会で働くことになり、全てが順調に動き出す。
屈の親友や、寮を出る費用も寄付のおかげで何とかなった。