Vol.228 2021/03/05
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浜田かずゆき の
『ぶっちゃけ話はここだけで』
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アメリカを抜いて億万長者の数で世界一になった中国
ぶっちゃけ、中国の大風呂敷には驚かされることが多い。
というのも、少し前までは「中国3000年の歴史」と言っていたはずが、今では「中国4000年の歴史」というのが決まり文句になっているからだ。
たった数年の間に、歴史が1000年も増えてしまう。
さすが、世界4大文明発祥の地である。
そんな超大国・中国から驚きのニュースが飛び込んできた。
何かと言えば、コロナ禍が世界を席巻し、世界経済が収縮する中、中国では億万長者が相次いで誕生しているという情報である。
2020年の間に10億ドル以上を稼ぐ「ビリオネアクラブ」に新たに仲間入りを果たした中国人は259人で、アメリカの70人を圧倒したというではないか。
その結果、ビリオネアの数は1058人に達し、中国は世界で初めて1000人を超える大富豪を生み出したことになる。
これは、英国の「デイリー・メイル」紙が報道しているのだが、中国以外で誕生した全てのビリオネアの合計数より中国人ビリオネアが多いということのようだ。
いかに中国人がお金儲けに長けているかを内外に示していると言えよう。
更に驚かされるのは、中国の大富豪上位415人の総資産額はほぼ2兆ドルで、これはロシアの国内総生産額に匹敵する。
世界で11番目の経済規模を誇るロシアよりも、中国人415人の所有する資産の方が大きいというわけで、わが耳を疑うことしきりである。
確かに、コロナ禍にあっても、2020年、中国のGDPは1.8%の成長率を記録した。
いわゆる先進国の中では唯一例外的な快挙と言えるだろう。
他方、中国を事あるごとに批判するアメリカの経済成長はマイナス3.7%であったことを思えば、中国の指導者たちが「アメリカさん、中国のことを盗人呼ばわりするヒマがあったら、自国の経済をしっかり立て直したらどうですか」と言いたくもなるだろう。
そうした順調な経済を背景に、習近平国家主席は2月25日、「貧困をなくした」と宣言したのである。
中国では8年間の貧困対策の結果、8.5億人を貧困(年収6000元=620ドル=1日2.5ドル)から救ったという。
確かに、これほど短期間に、これほど多くの国民を絶対的貧困から解放したような事例は、もし本当であるとすれば、現代史上、類を見ないことである。
ぶっちゃけ、中国政府は数字を操作しているとの疑念もないわけではないが、コロナとの戦いや米国との対立といった緊張下において、こうした成果を内外に誇示できる中国式の経済政策は注目に値すると認めざるを得ない。
とても日本にはまねのできない芸当だろう。
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