菅 義偉内閣総理大臣殿
令和3年5月19日
村田光平
(元駐スイス大使)
拝啓
長年に亘りメッセージをお送りしてまいりました失礼をお許し願います。
多くの国民にとり東京五輪の迷走ぶりは最早見ておれないものとなりました。
楽天の三木谷氏、ソフトバンクの孫氏等々内外各方面の開催反対の声は強まる一方です。
東京五輪は原発と表裏の関係にあることが改めて想起されます。
福島事故後も原子力村の反省無き健在ぶりは、コロナ危機が深刻するこの期に及んでも人命軽視の姿勢を堅持し五輪開催に執着する姿勢と同類であると見られ出しております。
日本国民の8割強が中止を求めていることが改めて判明しました。
良識ある海外の市民社会もこの立場を共有するものと確信いたします。
福島もコロナ禍も”under control” ではありません。
内外の市民社会は五輪中止は不可避と見ております。
倫理に立脚した危機管理体制の確立が急がれます。
日本の名誉にかかわる問題です。
貴総理の格段のご指導とご尽力をお願い申し上げます。
敬具
追伸 17日、国際的に活躍されているヴァイオリニストの黒沼ユリ子様から下記の声援が寄せられました。
<まさにおっしゃるとおりです。今日の日本人に一番かけているのが「倫理」。でも、これは日本人にのみではなく、世界中の多くの国々にも言えることではないでしょうか?永年、先生がご提唱されておられる「国連倫理サミット」が、いよいよ不可欠になりましたね?今日の世界には、残念ながら、超大人物が見あたりません。誰もが否定できない論理で皆を説得できる人が、、>