┏◆◇━2022年1月━◇◆
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┃ 経営者のための 事業承継ミニ情報 ◇第70号◇
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会社の経営権である株式を、後継者にどう承継すれば良いのか?
その際に、どんな点に気を付ければ良いのか、
承継の際の税金について、どう取り扱えば良いのか?
そんな疑問の解決に役立つ情報を、毎月1回配信いたします。
このミニ情報をご覧いただき、
円滑で、そして税務上も有利な事業承継対策を実現していきましょう。
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令和4年度税制改正大綱
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令和3年12月10日に、令和4年度税制改正大綱が公表され、法人版事業承継税制にかかる特例承継計画の提出期限が延長されることとなりました。
そこで、改めて事業承継税制の特例措置についてご紹介させて頂きます。
【1】法人版事業承継税制
法人版事業承継税制は、一定の要件のもとに非上場株式にかかる贈与税・
相続税の納税を猶予できる制度です。納税の猶予ができることにより、
事業承継時の納税負担を軽減する効果があります。
【2】特例措置
この事業承継税制の、適用要件の緩和や納税猶予割合の引き上げ等がされた
特例措置が認められています。特例措置は、中小企業の円滑な世代交代を進めるため、平成30年度税制改正において平成30年1月1日から令和9年12月31日までの10年間限定の時限措置として設けられています。
【3】一般措置と特例措置の違い
一般措置においては、発行済株式数の3分の2に達するまで、贈与税の100%、
相続税の80%の納税が猶予されます。これに対して、特例措置では、
発行済株式数の全てについて全額の納税が猶予されます。
また、一般措置は複数の株主から後継者1名に対する承継のみの適用ですが、特例措置については、複数の株主から最大3人の後継者に対して適用することが可能です。
そのほか、雇用確保の要件の緩和や、事業承継が困難になった場合の減免措置を受けることもできる制度となっています。
【4】令和4年度税制改正大綱
特例措置を受けるためには、特例承継計画を令和5年3月31日までに提出する必要が
ありましたが、新型コロナウイルス感染症の影響を鑑みて、その提出期限が、
令和6年3月31日まで1年間延長されます。
なお、事業承継税制特例制度の適用期限(令和9年12月31日)は、
当初の予定通り、今後も延長されない見込みであることに留意が必要です。
事業承継税制は、事業承継時の納税負担を軽減するメリットがあります。
ただし、適用には制限があるため、この制度の活用が最適な場合もあれば、
他の方法による事業承継が適切な場合もあります。この機会に、事業承継について改めて検討してみてはいかがでしょうか。
(担当:松田 桃子)
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