2022年7月24日
今週の所感
村田光平(元駐スイス大使)
7月18日 期待される今後の原自連
皆様
東京電力の株主たちは、原発事故が起きたために廃炉作業や避難者への賠償などで会社が多額の損害を被ったとして旧経営陣5人に対し、22兆円を会社に賠償するよう求めました。原発事故をめぐり旧経営陣の民事上の責任を認めた司法判断は初めてで、13兆円を超える賠償額は国内の裁判では過去最高といわれます。
正に歴史的判決です。
7月13日、東京地裁民事8部で出された「東電株主代表訴訟」の画期的な判決は、原自連の幹事長河合弘之、賛同人海渡雄一が弁護団共同代表を務め、事務局次長木村結が、原告事務局長を務めて11年闘ってきた裁判です。
このたび改めて河合弘之事務局長及び木村結事務次長の活躍によりその存在が注目された原自連の正式名称は、「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」で、その陣容は 会長― 吉原 毅 (城南信用金庫顧問)、 顧問― 小泉純一郎(元内閣総理大臣). 細川 護熙(元内閣総理大臣)、 副会長 中川秀直(元内閣官房長官)です。毎月一回小泉顧問を囲む40名前後からなる幹事会が開催され、私もその一員です。
今回の画期的判決は日本一新、世界一新への出発点と受け止めております。
旧統一教会が日本社会に与えた深甚な影響からの立直り、脱原発の国際化、国連倫理サミット開催による核廃絶への動きの可視化など緊急課題は山積です。
原自連に支えられた小泉元総理の脱原発に関する今後のご活動が益々期待されます。
ウクライナ危機を契機に世界の危機の真因が倫理の欠如であることが内外で幅広く認識されるに至っております。
「国連倫理サミット」は地球倫理の確立、力の父性文明から和の母性文明への転換、及び核廃絶という三位一体の目標を掲げております。このほどユネスコ平和センターより同サミットへの関心の表明が寄せられ、7月20日米国メリーランドで開催される平和に関心を寄せる若者たちのサマー・キャンプに招待されました。今回は都合がつかず参加できませんが、現時点でのこのような国際的動きの存在に大いに励まされております。
国連は拒否権をめぐり厳しい批判に立たされておりますが、その今後の現国連の存否は国連倫理サミットの開催実現の可否に大きくかかっていると信じます。
同サミットは日本の歴史的使命である核廃絶への入り口です。
皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます。