┏◆◇━2022年8月━◇◆
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┃ 経営者のための 事業承継ミニ情報 ◇第77号◇
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┗◆◇━━━━━━━━━◆◇━辻・本郷 税理士法人━◇◆┛
会社の経営権である株式を、後継者にどう承継すれば良いのか?
その際に、どんな点に気を付ければ良いのか、
承継の際の税金について、どう取り扱えば良いのか?
そんな疑問の解決に役立つ情報を、毎月1回配信いたします。
このミニ情報をご覧いただき、
円滑で、そして税務上も有利な事業承継対策を実現していきましょう。
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2024年3月31日まで!
特例承継計画の提出はお済みでしょうか?
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法人版事業承継税制とは、一定の要件を満たした場合に、非上場株式に
かかる相続税・贈与税の納税を猶予できる制度です。
一般制度は2009年度税制改正において導入されましたが、度重なる改正を
経て、一般制度よりも有利な特例制度が、2018年から2027年12月31日までの時限措置として導入されました。
この特例制度の適用を受けるためには、前もって、都道府県庁へ特例承継
計画を提出することが必要です。当初の提出期限は2023年3月31日まででしたが、コロナ禍等を踏まえ、2024年3月31日まで期限が1年延長されています。
実際に、特例承継計画はどれくらい提出されているのでしょうか?
下記の2021年8月末に公表された経済産業省の令和4年度税制改正要望の
資料によると、制度導入翌年の2019年をピークに提出件数は減少しているようです。
<特例承継計画の提出件数>
2021年 1,073件 (2021.1.1〜2021.6.30の6ヶ月)
2020年 2,918件 (2020.1.1〜2020.12.31)
2019年 3,817件 (2019.1.1〜2019.12.31)
2018年 1,885件 (2018.4.30〜2018.12.31の8ヶ月)
一方、国税庁公表の統計資料によると、法人版事業承継税制を利用した
人数は下記の通りであり、特例制度の導入以降、順調に利用は増えている
ようです。
<特例制度の利用人数>
相続税:2020年426人、2019年397人、2018年481人
贈与税:2020年759人、2019年771人、2018年516人
<一般制度の利用人数>
相続税:2020年33人、2019年43人、2018年41人、2017年230人
贈与税:2020年17人、2019年8人、2018年22人、2017年141人
特例承継計画には、対象会社の事業内容、現代表者の氏名、後継者候補の
氏名、経営上の課題、株式承継後5年間の事業計画等を記載しますが、
全体でA4用紙2枚程度であり、事業計画に具体的な数値等を記載することも
求められていません。
事業承継の選択肢を広げる意味でも、特例制度利用の前提となる特例承継
計画の作成・提出を検討されてみてはいかがでしょうか。
なお、事業承継税制は納税を「猶予」する制度です。
言ってみれば「とりあえず当面は納税しなくてもいいけれど、何かあったら
納税してね」という制度であるため、承継した株式を売却するなどの一定の
事実が発生したら、それまで猶予されていた税額を、利子と共に納税すること
となります。
一定の要件を満たせば納税が免除となりますが、一般的には免除までに
長い期間かかりますので、実際に制度を利用するかどうかについては慎重な
検討をされることをお勧め致します。
詳しくは下記弊社担当までお問合せ下さい。
(担当:山田 瞳)
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