今週のお薦め作品 9月30日公開「1950 鋼の第7中隊」
1950年朝鮮半島の覇権を争った韓国と北朝鮮、韓国にはマッカーサー元帥率いる国連軍、北朝鮮には中国軍が支援した。本作は中国からの視点で長津湖の闘いを描いている。監督は中国を代表するチェン・カイコー、ツイ・ハーク、ダンテ・ラムの3人がパートを分けて共同監督を務めた。カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したチェンがドラマ部分、アクションシーンをダンテ、最後の戦闘シーンをツイが担当した。戦闘シーンの迫力はアメリカ映画に負けない出来で、最高のスペクタルの傑作が誕生した。ウクライナ侵攻が問題とされているこの時期に主人公が語る戦争の虚しさが中国の本音なら未来は明るいと思うし、台湾進攻などはないだろうが映画は虚構の理想論かもしれない。