2022年12月18日
今週の所感
村田光平(元駐スイス大使)
12月12日 不道徳な原発回帰政策
皆様
原発の危険性を市民社会がいくら叫んでも原発回帰がまかり通ることは倫理の欠如と事態の危険性が限度に達しつつあることを示しております。
人力では如何ともしがたいのでしょうか。
救いは哲学に求めるほかないのでしょうか。
市民社会は原発震災の可能性を確信して警告を発しておりました。
それにもかかわらず福島での悲劇の発生は防げませんでした。
その教訓を全く無視して原発回帰政策が打ち出されたことは倫理の欠如、不道徳そのものであり、その責任は重大です。
哲学の教えである歴史の法則は不道徳の永続を許しません。
市民社会は今からその頓挫を予見して関係方面の反省を求めております。
国会事故調査委員会の黒川清前委員長は、毎日新聞から最近発行された新著「考えよ、問いかけよ <出る杭人材が日本を変える>」の中で、この反省がなされない場合には福島の悲劇の再発は不可避であるとの悲痛の警告を行っておられます。(その概要につては私の公式サイト「近況報告」http://kurionet.web.fc2.com/murata.html
をご参照)
皆様の御理解と御支援をお願い申し上げます。