┏◆◇━2024年5月━◇◆
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┃ 経営者のための 事業承継ミニ情報 ◇第98号◇
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┗◆◇━━━━━━━━━◆◇━辻・本郷 税理士法人━◇◆┛
会社の経営権である株式を、後継者にどう承継すれば良いのか?
その際に、どんな点に気を付ければ良いのか、
承継の際の税金について、どう取り扱えば良いのか?
そんな疑問の解決に役立つ情報を、毎月1回配信いたします。
このミニ情報をご覧いただき、
円滑で、そして税務上も有利な事業承継対策を実現していきましょう。
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2024年版中小企業白書・小規模企業白書が公表されました
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5月10日に、2024年版中小企業白書・小規模企業白書が公表されました。
今回は、事業承継に関連した内容について、一部抜粋してご紹介します。
(1) 経営者年齢の分布は平準化しつつあるが、半数近くの中小企業で後継者が不在経営者年齢の分布の状況について、経営者年齢のピーク(最も多い層)の動きを見ると、2000年のピークは「50〜54 歳」でしたが、5年を経過するごとにピークが移動していき、2015年のピークは「65〜69 歳」となり高齢化が進行していました。しかし、2023 年のピークは「55〜59 歳」となり、経営者年齢の分布が平準化されつつあります。一方で、経営者年齢が70 歳以上となっている企業の割合は、2000 年以降最高となりました。
また、中小企業で後継者が不在となっている割合(後継者不在率)は2018 年以降減少傾向にありますが、2023 年時点においても54.5%であり、依然として約半数の企業で後継者不在の状況となっています。
これは、事業承継を問題として抱えている企業が依然として多いことを表しています。
(2) 後継者が決まっていても、承継の課題を抱えている企業は多い
後継者が決まっている中小企業において、事業承継の際に問題になりそうな点についてのアンケート調査によると、
1位「後継者の経営能力」28.0%
2位「相続税・贈与税の問題」22.9%
3位「後継者による株式・事業用資産の買い取り」22.5%
という結果となっています。
<事業承継に関する課題解決に向けた政府の施策(一部抜粋)>
こうした事業承継に関する課題解決に向けた政府の施策として、『事業承継税制』、『中小M&Aガイドラインの改訂』などが挙げられています。
(1) 事業承継税制
会社や個人事業者の後継者が取得した一定の資産(会社の株式等)について、
贈与税や相続税の納税を猶予する制度です。最近の動きとしては、令和6年度税制改正において、特例承継計画の提出期限が2年間延長され、2026 年3月31 日までとなりました。
(2) 中小M&Aガイドラインの改訂
近年、中小企業における事業承継の手法の1つとしてM&Aが注目されています。
中小M&Aの市場が急速に拡大し、マッチング支援やM&Aの手続進行に関する総合的な支援を専門に行うM&A専門業者が増加する中で、その契約内容や手数料のわかりにくさ、業者によっては支援の質が十分と言えない場合があるといった声が聞かれるようになりました。
それを受けて、2023年9月に改訂された「中小M&Aガイドライン(第2版)」においては、例えば、M&A専門業者向けには取り組むべき基本事項を拡充するとともに、中小企業側向けには仲介者・FAへの依頼における留意点(例えば、手数料の考え方・金額の目安)等が記載されました。
弊法人におきましては、事業承継税制についての助言・実行の支援を行うとともに、M&A支援機関として登録して中小M&Aガイドラインの遵守をホームページ上で宣言しております。
今回ご紹介した事業承継税制やM&A、それ以外にも事業承継に関するご相談事がございましたら、弊法人担当者までお気軽にお問い合わせください。
(担当:新井 康史)
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