今週のお薦め作品 11月15日公開「グラディエーターⅡ」
名匠リドリー・スコット監督が第73回アカデミー賞で作品賞・主演男優賞等の5部門を受賞した「グラディエーター」の新たな物語を作りあげた。ローマ帝国が栄華を極めていた時代、北アフリカの小国でルシアスは愛妻と平穏な暮らしをしていた。ある日将軍アカシウスが率いるローマ軍の侵攻で妻は死にルシアスも奴隷となり、コロセウムで戦う剣闘士になる。ルシアスはアカシウスへの復讐を強く願っていたが、母との再会により、皇帝の独裁に対する反乱計画にまきこまれていく。本作は前作「グラディエーター」に勝るとも劣らない作品であり、ハリウッド全盛期のローマ時代を舞台にした名作「ベン・ハー」を思い出すことが出来る。「ベン・ハー」制作時の大作主義と比較するとスケール感が小さく感じられるが、物語構成の出来ばえは、さすがにリドリー・スコットの手腕が感じられる。俳優陣も前作のラッセル・クロウほどの大物はいないが、主人公を演じるポール・メスカルの好演と名優デンゼル・ワシントンの演技が画面を引き締めている。本年のBEST3に入る作品で大スクリーン向きの迫力もあり映画館での鑑賞をお薦めする。
また、先週公開のフランス映画「動物界」もセザール賞12部門ノミネートの作品で一見の価値があります。詳しくは11月の鑑賞記(次週更新版)をお読みください。