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        2025年5月17日 

        話のタネ

        万博

                元国連事務次長・赤坂清隆

         

        前略、

         先日1泊2日で、大阪・関西万博に行ってきました。これまでの報道ぶりから、いろんなトラブルがあるかと想像していたのですが、意外とスムーズに、楽しく見学・観覧ができました。万博に行くか、行かないかを迷っておられる皆さんも多いと思いますが、行かれる余裕と関心がある方には、「行ってみる価値はありますよ」とおすすめしたいですね。そこで、今回はこの万博が「話のタネ」です。

         

         まず、万博関連情報ですが、ニッポンドットコムのサイトにわんさと有益な情報が載っております。世界最大の木造建築「大屋根リング」や、主な海外・国内パビリオンについては、5月9日付の「2025大阪・関西万博パビリオン紹介」(2025大阪・関西万博パビリオン紹介:大屋根リングやテーマ館、海外&国内パビリオンが勢ぞろい | nippon.com)が便利です。

         

         事前の予約なしでも入れるパビリオンがいっぱいありました。目下のところ、84ある国内・海外パビリオン中、予約システムを導入しているのは38だけのようです。特定のパビリオンやイベントを確実に観覧したい向きには事前の予約をしたほうが良いようですが、多くのパビリオンやイベントには十分な当日枠があるとのことです。わたしの見たところ、事前予約システムがあるパビリオンでも、予約のない入場者を別のレーンで受け入れていました。わたしの場合、国連、サウジアラビアとインド館は予約してありましたが、スペイン、豪、インドネシア、ベトナム、タイなどのパビリオンには、予約なしでスムーズに入れました。。

         

         各パビリオンは、それぞれのお国柄を紹介しようと様々な工夫がなされており、目を見張る建物がいっぱいでした。各パビリオンのスタッフは、当然ながら、みな親切で笑顔を振りまくっていました。中国の大きなパビリオンは、以下の写真の通り、古代中国の「竹簡(ちくかん)」をモチーフにして、金文、篆書(てんしょ)、隷書(れいしょ)、行書、楷書の5つの書体を使って、漢詩などが刻まれています。

         

         また、インド館の外観はヒマラヤ山脈を模したもので、山の薬草で人々を救った猿の神様や、古代の仏教壁画が描かれています。サウジアラビア館は、まるで砂漠のまん中に立つ石の建築物のようで、曲がりくねった空間の先にイベントを行う広場があります。サウジアラビアは、次回2030年のリヤド万博の開催国で、ずいぶんと力を込めて工夫をこらしたパビリオンです。 このようなパビリオンがところ狭しと建てられているわけですから、おとぎの国に舞い込んだような、心がウキウキする感動を覚えました。

         

         

         今回の万博のメインテーマは、「いのち輝く未来社会のデザイン」です。各パビリオンの目玉としては、日本館の「火星の石」、アメリカ館の「月の石」、イタリア館の古代ローマの彫刻、バチカン館の「カラヴァッジョの名画キリストの埋葬」などがあると報道されています。わたしは残念ながらこれらを見ることはできませんでしたが、わたしが見た限りでは、どの館とも最新のIT技術を使っての、未来の世界を映し出すビジュアル・アートやデジタル体験が目立ちました。スペイン館の館内は深海のように暗くしてあり、海洋生物やブルーエコノミー、日本との交流の歴史などを紹介していました。

         

         国連館では、「人類は団結したとき最も強くなる」とのテーマのもと、多数の国連機関が団結して、世界的な課題や人道危機への対処への取り組みを紹介していました。京都国際漫画ミュージアムとの協力で、漫画で人権ストーリーを取りあげた展示もやっていました。わたしは、人権担当の国連女性幹部とのインタビューをそこで行ったのですが、彼女は、万博のようなたくさんの人が集まる場を通じて、日本がもっと国際的な人権問題について積極的な役割を果たしてほしいとのメッセージを伝えたいと熱っぽく語ったのが印象的でした。インタビュー記事は近くニッポンドットコムのサイトに掲載される予定です。

         

         各国のナショナルデーや国際機関の特別デーには、それぞれ興味深いイベントが計画されているとのことです。このナショナルデーに合わせて、たくさんの国の首脳らが万博会場を訪れるようです。わたしは、サウジアラビア館で、サウジアラビアの男性の剣舞とマレイシアの民族踊りの共催行事を見物しましたが、多くの客から喝采を浴びていました。5月11日に行われた大屋根リングでのマーチングパレードは、ギネス世界記録に認定されたと大きく報道されましたね。

         

         その大屋根リングを歩きながら見る会場の眺めは素晴らしいものでした。このリングは、ギネスブックに登録される世界最大の木造建築物ということで、全周は2キロもあります。そこからは、各パビリオンを一望でき、大阪の都市部や大阪湾も見渡せ、天気の良い日は明石海峡大橋まで望めるようです。

         

         

         レストランはパビリオン内での各国自慢の料理店のほか、屋台形式の食べ物屋がいっぱいで、それほど混んではいませんでした。自動販売機はたくさん置いてありましたが、スターバックスなどのコーヒー店は見つかりませんでした。全面キャッシュレスで、現金は使えません。トイレもたくさんあって、問題はありませんでした。

         

         動く歩道はなくて、ずいぶんと歩きました。一日で、優に2万歩を越えましたね。これからの猛暑の時期は疲れるでしょうね。わたしは、1970年の大阪万博には家族と出かけた記憶があるのですが、大学の夏休み中だったので、ものすごく暑い天候の中を歩き回ったことを覚えています。何を見たかはさっぱり覚えていません。

         

         2010年の上海万博の際は、国連パビリオンのほか、中国、日本、太平洋諸国のパビリオンを見て回りました。日中は先端の科学技術を競って、それぞれのパビリオンには長蛇の列ができていました。6月でしたが、あの暑い天候(35度にも達していました!)のもと、5時間から9時間も並んで待った人がいました。よほどの忍耐力を要するわけで、さすが中国人と感嘆しました。

         

         今回は予約制の導入などで、それほどの待ち時間はないようです。それでも、10月13日の最終日まで 入場者数はこれから徐々に増えていくと予想できます。なにせ、口コミ情報では、わたしのように「思ったよりもよかった」という人が多いようですし、メディアの最近の報道ぶりは好意的なものが増えています。ですから、冒頭に書きました通り、行こうかどうしようかと迷っている人には、早めに行ってみられることをおすすめしたいと思います。当分の間、話のタネになることは請け合いです。(了)

         

         

               

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