今週のお薦め作品 5月9日公開「リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界」
前回の推薦作「教皇選挙」は今月に実際にコンクラーベが行われ
て、初のアメリカ人教皇レイ14世が誕生した。映画は今もロングランで上映中の大ヒットであり、バチカンではこの映画のような
醜い争いはなかった発表している。発表すること自体が、過去にこのような争いがあったことを裏付けている気がしてならない。
さて、前段が長くなったが、今回の推薦作は、モデルから報道写真家に転身したリー・ミラーの実話の映画化です。リーの作品は真実を伝えたい気持ちから人間の残酷さも撮り続けており、今でも貴重な歴史的記録として評価されている。この偉大な写真家役に彼女の生き方に感銘を受けたケイト・ウィンスレットが製作総指揮も兼ねて主演している。「タイタニック」のヒロイン・ローズを演じてから26年後に本作での熱演でゴールデングローブ賞にノミネートされた事は嬉しい限りと言える。ケイトの演技を見る価値があるが、それ以上に、今なお世界では戦争があり、その中で戦争の醜さと哀しみを命がけで報道したリーの物語は必見の作品と言える。