BIS論壇No.483『BIS忘れ得ぬ出会いー2』中川十郎6・7
警察庁、皇宮警察本部長などをへて中曽根内閣初代広報官を歴任され、『騙されやすい日本人』(新潮社)などの著書もある宮脇磊介氏にはBIS創設当初より、ご指導を頂いた。残念ながら、逝去されたことはBISにとっても大きな損失で誠に残念であった。
東大卒後、公安調査庁入省、対外情報活動部門を中心に旧ソ連、北朝鮮、中国の情報活動で35年にわたり、対外情報の総責任者であった調査第2部長として活躍された菅沼光弘氏もBIS草創期に種々ご指導を賜った。ここに記して両氏に感謝する次第である。
BIS創設と同じ1992年にフランス・ビジネスインテリジェンス協会を創設され会長を務められたロベール・ギヨモ氏とは、1990年、パリ国際情報会議でご縁ができた。同会議には筆者が共訳で1990年にダイヤモンド社から翻訳出版した『CIA流戦略情報読本』~リアルワールド・インテリジェンスの世界 ~の著者H.E.マイヤー氏(元米国国家情報評議会副議長)の紹介で参加する貴重な機会に恵まれた。
そのギヨモ氏はスイスに「世界戦略ビジネスインテリジェンス・コンソーシアム」を結成。会長に米国・競争情報専門家協会会長のロバート・A・マルグリエス会長、副会長にアジア代表として筆者を指名、自身は事務局長として活躍された。
そのギヨモ氏がフランス情報産業協会・日本代表で日本郵船で活躍され、フランス語も堪能なインド・タタコンサルタントサービスの日本顧問の橋田久二雄氏を紹介いただいた。 橋田氏にはフランス情報産業の紹介など一方ならぬお世話になった。先年逝去されたが心よりお悔やみ申し上げる次第である。
筆者のNY駐在以来40年以上にわたり、伝統医療に関し一方ならぬご指導を頂いたNY医科大学臨床外科教授で心臓病研究と手術の世界的な権威・広瀬輝夫教授(BIS医療顧問)にはNY、東京と家族ぐるみでお世話になった。
先生は「治療に輸血や他人の組織の移植は、患者が抵抗し、負担になるので近代医療からできるだけ除外し、自然治癒に近い民族伝統医療を融合させる治療が良いとの信念の持ち主であった。17世紀のデカルトの心身二元論に批判的で、東洋医療の心身の治療と、伝統、新興医療の融合こそ未来の医療のめざすべき方向だとの信念の下、20年間で世界137国を訪問、融合医療研究に尽力。日本に「国際伝統・新興医療融合協会」を設立。その運営をBISと同協会理事長として筆者に委任された。その重責を担い本年も9月に第8回国際伝統・新興医療融合協会会議を衆議院議員会館で開催する。BIS会員及び関係各位のご指導とご協力を切望したい。本年もスイス、マケドニア、インド、米国、キューバを含め、世界各国の伝統医療、振興医療の専門家が参加予定だ。BIS医療顧問として長年ご指導をいただいた広瀬輝夫先生のご遺志に満分の一でもこたえたいと祈念している次第である。