2025年6月30日
顧問通信
顛倒夢想 2025水無月 永劫回帰に横たわる虚無
田村槙吾
ヒトの身体は原子10の28乗個の小宇宙。たかだか数百万個程度の言語で頭を悩ますより、大宇宙の波動を感じよう。見えるニュースと見えない裏話があってはじめて社会が観える。ここでは、裏話を書きますが、裏は公表されません。曇り空の雨傘と考え、ガセネタ容赦でお読み下さい。
“うらをみせおもてをみせてちるもみじ” 大愚良寛
倫理なきネットメディアの氾濫、仁義なき経済の略奪戦の現代、何を信じて良いかわかりません。
こんな時に “廓然無聖” という言葉に出会いました。
坐禅の開祖達磨太子の言葉で、“大自然から見ると聖人も
凡人もない”という二元論全否定の言葉です。
戦跡のない縄文文化を学んでいる筆者は、その遺跡が赤道から北緯30まで広がっているとの研究を尊重し「地球平和の水源は縄文にあり」として、異国にも通じるべくClub Johmoniaを提唱し、語り合う輪を広げています。
永劫回帰に横たわる虚無
🔳異口名言
政治経済社会教育混乱の地球になっている。一発触発第三次世界大戦直前である。しかし、50、60年前から賢人たちは気づき、警鐘を鳴らしてきた。(ご希望の方にはまとめ集をお送りします)。
1922年来日のアインシュタインは上智大で講演した。
これからも戦争は繰り返す。そして世界が疲れたころ、世界の盟主が求められる。それは日本である。
同じ頃、レヴィ・ストロースは、科学的思考に対し「野生の思考」を提唱し、縄文時代の生き方が現代日本人のマナーに生きていると称賛した。1961年、ソニーの井深大は同じく上智大で、現代の自動運転カーを含む超人的A Iの出現を予知し、「人類に残された唯一の特権は『創造』である事を噛み締めるべき」と警鐘を鳴らした。
1970年に湯川秀樹と梅原猛が読売新聞で対談し、デカルトの物心二元論で、心を捨てた産業革命が起き、現代の欧米科学技術に至っていることを非難、
「人でなしのデカルト」、「無生物的な科学」への懸念を叫んだ。同年、数学者の岡潔は湯川と対談し、西洋人の唯物主義を非難せず、一途に欧米の心なき科学技術に追従して「日本人が滅亡することを私は食い止めたい」と激白した。
今年7/15から青山のジャイル・ギャラリーで未来の縄文公園「江之浦測候所」を作った杉本博司プロデュースの展示会「永劫回帰に横たわる虚無」が行われる。三島由紀夫生誕100周年にあえて合わせた。永劫とは縄文平和1万年のことであり、
戦後の若者たち(我々?)は軽薄な流行に踊らされていることを虚無とし、三島はクーデターを起こしたのである。
10年前尊敬していた中国人教授が亡くなり、通夜の席に集まった中国人経営者5人が、私を取り巻き「今こそ日本は100年の鎖国に入るべきである」と進言した。驚いた私はその理由を問うと、日本は欧米に気を使いすぎ、日本の個性がなくなっている。江戸時代、鎖国によって世界一の元禄文化を作ったではないか。鎖国を終えた100年後に、日本人が世界を救うべきだと。クラブジョーモニアではみなさんの意見をお聞きしたいと思う。
🔳目から鱗の大阿闍梨
天台宗大阿闍梨の町田宗鳳師は良い意味の破戒坊主である。時代を変えるのは「異端児」であると切り込んできた。神武天皇、空海、法然、信長、尊徳、龍馬、西郷、松陰はみな異端児であった。さらに時代を変える力は「考える力」ではない。五感を超えた「無意識力」であるという。確かに、夢中になって事をなしている時は、いわゆる全身全霊の状態であればこれは無意識力である。さらにパーパス経営などの流行り言葉があるが、存在意義は何かなどと会議やること自体が間抜け状態ではないか。ソニー創業の井深大は、言葉合わせだけの会議に疑問を持ち、会議室を撤廃した。考えて作るな、手で考えよと。皆さんもお「考え」ください。