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┃ 経営者のための 事業承継ミニ情報 ◇第122号◇
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会社の経営権である株式を、後継者にどう承継すれば良いのか?
その際に、どんな点に気を付ければ良いのか、
承継の際の税金について、どう取り扱えば良いのか?
そんな疑問の解決に役立つ情報を、毎月1回配信いたします。
このミニ情報をご覧いただき、
円滑で、そして税務上も有利な事業承継対策を実現していきましょう。
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事業承継の壁「経営者保証」を外すための最新動向と具体策
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事業承継を進めるにあたり、自社株の評価や税金対策と並んで、あるいはそれ以上に大きな壁となるのが、金融機関からの借入に対する「経営者保証(個人保証)」の問題です。
「会社は引き継ぎたいが、個人で多額の債務まで背負うのは怖い」と、後継者が承継を躊躇する大きな要因ともなっています。
今回は、この経営者保証を解除するための最新の動向と、企業が準備すべき具体策について解説いたします。
【1】 経営者保証を巡る国の動向
かつては、中小企業が融資を受ける際、経営者個人の連帯保証を付けることが「当たり前」とされていました。
しかし、これが事業承継の大きな阻害要因となっていることから、国(金融庁や中小企業庁など)は現在、経営者保証に依存しない融資慣行の確立に向けて強力な推進策を打ち出しています。
2014年に「経営者保証に関するガイドライン」が策定されて以降、無保証での融資割合は年々増加しています。さらに近年では、2023年4月の金融庁の監督指針改正により、金融機関に対して「なぜ保証が必要なのか」「どうすれば保証を外せるのか」を経営者に具体的に説明することが義務付けられるなど、経営者保証の解除・非提供に向けた交渉は、過去に比べて格段に行いやすい環境へと変化しています。
【2】保証解除に向けた「3つの要件」
では、実際に経営者保証を外すためにはどのような要件を満たす必要があるのでしょうか。
ガイドラインでは、以下の3つの要件が重要視されています。
(1) 法人と経営者との関係の明確な区分・分離
会社と社長個人の財布が混同されていないかどうかが問われます。
具体的には、社長個人への不透明な貸付金がないことや、会社の本業と関係のない 個人用途の経費計上を行っていないこと、本社や工場などの事業用資産が社長個人の名義になっていないか(あるいは適正な家賃を払っているか)などがチェックされます。
(2) 財務基盤の強化
個人の保証に頼らなくても、会社自身の稼ぐ力(営業利益やキャッシュフロー)で十分に借入金の返済ができる財務状態であることが求められます。
(3) 財務状況の正確な把握、適時適切な情報開示等による経営の透明性確保
年に1回の決算書提出だけでなく、求めに応じて試算表や資金繰り表、
今後の事業計画などをスピーディーに提出し、金融機関との間に高い信頼関係が構築されていることが重要です。
【3】 事業承継に向けた具体的なアクション
経営者保証の解除は、「事業承継の直前にお願いしてすぐに外してもらえる」というものではありません。
まずは現在の決算書において、前述の「3つの要件」を満たしているかを 確認し、満たしていない場合は、数年がかりで財務体質を改善していく必要があります。
また、国や信用保証協会は、事業承継のタイミングで活用できる「事業承継特別保証制度」
(一定の要件を満たせば、経営者保証なしで承継時の資金調達や借換ができる制度)など、様々な支援策を用意しています。
後継者に「負の遺産」を残さず、前向きに経営のバトンを渡すためにも、自社株の承継対策と並行して、経営者保証の解除に向けた準備を早期にスタートさせましょう。
金融機関へのアプローチや財務改善について、お悩みの際はぜひ専門家にご相談ください。
(担当:坂井 浩太朗)
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