Vol.179 2020/04/03
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浜田かずゆき の
『ぶっちゃけ話はここだけで』
コロナで苦しむ2000頭の象を見捨て、ドイツに逃れた
タイの国王
ぶっちゃけ、新型コロナウィルス「COVID-19」に翻弄されているのは人間だけではない。
アジアの観光大国タイでは2000頭の象が食糧難に直面し、
ストレスから末期的症状を呈するようになっている。
これまで世界から訪れる年間4000万人の観光客を楽しませるために、様々な曲芸を披露し、背中に乗せてくれていた象たちが、観光客の急減によって食事にありつけなくなってしまった。
一日平均すると300キロの食糧を必要とする象たちである。
一頭当たり毎日30ドルの食費がかかるのだが、この2月、3月と、海外からの観光客は80%以上も減ってしまったため、食糧を買う資金がなくなってきた。
特に大半を占めていた中国からのツーリストはゼロになっている。
当然のことだが、飼育員の給料も70%以上のカットである。
満足な食事が与えられない象たちはストレスからお互いがぶつかり合いのケンカをしたり、自ら頭を壁にぶつけるようになり、
ケガもするのだが、応急手当てもできないという。
対応策として、動物園への売却や、ミャンマーとの国境地帯での森林伐採と運搬作業への使役が検討されている。
自然界に戻す選択肢もあるが、観光センターで育った象は野生の象との縄張り争いでたちまち淘汰されてしまうという。
結局、観光センターでは金融機関から緊急融資を受け、食糧を確保することで急場をしのごうとしているようだ。
そんな国民や観光の目玉であった象たちの窮状を尻目に、タイの国王(67歳)は「感染症から身を守るため」と称して、何とドイツの保養地スターンベルグのホテルを全館借り上げ、側室20名と共にお籠り生活に突入してしまった。
日本の皇室とは長い友好関係を築いてきているタイの王室ではあるが、余りの身勝手さに国民からは白い眼を向けられている。
とはいえ、表立った批判はできない。
なぜなら、タイでは王室を批判することは法律で禁止されており、違反した場合には懲役15年の刑が科せられるからだ。
しかし、国家の非常事態を前に、国民統合の象徴であるべき国王がタイ以上に感染者が多いドイツでハーレムのような自粛生活を選択したことに、「こんな王室は必要なのか」という怨嗟の声が
ネット上で広がり始めている。
ぶっちゃけ、日本では考えられないことだが、非常時にこそ、
その人の本質が現れるということだろうか。
タイの国王の行動は「目に見えない国民の怒り」を買うことになりそうだ。
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