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        世界の最新トレンドとビジネスチャンス

        第81回

         北朝鮮問題で独自の強みを発揮するプーチン大統領(前編)

         

        浜田和幸

         

        ウェブで読む:http://foomii.com/00096/2017091510000041127

        EPUBダウンロード:http://foomii.com/00096-41710.epub

        ────────────────────────────── 今日の国際社会において他を圧倒する影響力を発揮しているのは、アメリカのトランプ大統領でもドイツのメルケル首相でもない。もちろん安倍総理でもない。政治、経済、軍事といった国力の総和とそれらを最大限に活かした「世界を手玉に取る」演出力という点で評価すれば、中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が双璧であろう。年齢も2人とも60代半ば、ほぼ同年だ。また、自らの努力と才覚で党、政府、軍をほぼ完璧に支配している点も共通している。

         

         特にプーチン大統領の動きが際立っているのが、現在進行形の「北朝鮮問題」である。アメリカが国連安保理に働きかけ、北朝鮮への経済制裁を一段と強めようとする中、「経済制裁は意味がない。北朝鮮は雑草を食べてでも、自国の存立のためには核開発を継続するだろう」と断言。2017年9月にウラジオストックで開催した「東方経済フォーラム」には南北朝鮮の代表を招き、「ロシア、北朝鮮、韓国の3か国経済発展プロジェクト」を提唱し、戦争回避への道筋をつけようと独自の外交を展開したのである。力で押さえつけようとするアメリカのトランプ流とは一線を画すアプローチであった。

         

         シベリアと南北朝鮮を結ぶ鉄道や原油、天然ガス用のパイプラインの建設、加えてロシアからの電力供給網の整備など、北朝鮮の経済を安定化させると同時に韓国との経済一体化を実現することで、金正恩労働党委員長の暴走を食い止めようという作戦に他ならない。2006年から経済制裁を受けながら、核やミサイル開発を継続させてきた北朝鮮の現状を冷静に判断すれば、経済制裁の効果がないことは明白であろう。

         にもかかわらず、アメリカは国連安保理の場で、「北朝鮮への石油の禁輸」を織り込もうと画策を続けている。これこそ、太平洋戦争に繋がった「アメリカによる日本への石油禁輸」の再来になりかねない。歴史から学ばねば、人類は最悪のシナリオに突入することになるだろう。その点、プーチン大統領の言動にはトランプ大統領とは違って、「対話と交渉による問題解決への意気込み」が感じられる。

         

         実は、プーチン大統領と習近平国家主席の間には、さまざまな共通点がある。例えば、「歴史を味方につけ、相手を煙に巻く」といったテクニックだ。発言や演説には必ずといっていいほど、ロシアや中国の歴史に触れる場面がある。習近平の場合、建国の父である毛沢東の偉業に触れつつ、革命の歴史を語り、14億人を超える国民の気持ちを奮い立たせるのが得意技である。

         「現在、われわれは歴史上のどの時期よりも、中華民族の偉大な復興の目標に近づいている。歴史上のどの時代よりも、この目標を実現させる自信と能力を持っている」。「歴史」と「自信」という言葉を繰り返すのが、習近平の得意技といえよう。

         「歴史は最も良い教師だ。1840年のアヘン戦争から1949年の新中国成立までの100余年、中国社会は頻繁に戦火に脅かされ、絶えず戦禍に見舞われた。日本の軍国主義が発動した中国侵略戦争だけで中国の軍民に3500万人以上の死傷者を出す惨劇を引き起こした」と、大演説をぶつ。

         

         数世紀にわたり西欧列強や日本に植民地化され、自然や人的資源を収奪されたという負の歴史を塗り替えるには、中国4000年という他に類を見ない悠久の歴史、言い換えれば、決して「奪われることのない富」を持ちだす手法をフルに活かすのである。世界4大文明の発祥の地という「歴史的な武器」を最大限に活用しているわけだ。

         同様に、プーチン大統領も国内向けの演説においては「祖国ロシアは過去500年の間、たびたび西欧列強による侵略を受けてきた。この歴史を忘れることはできない」と訴え続ける。その上で、民族的偉大さと膨大な天然資源を合わせた「未来の超大国」というイメージを強調することを忘れない。

         更なる共通点としては、自信家の象徴ともいえる「演説の短さ」が指摘できる。建国記念日や独立記念式典など注目を集める場で、最高指導者として演説する機会の多い2人である。しかし、前任者と比べると、演説の長さは概ね半分程度で収める。時には3分の1のこともあるほどだ。

         旧ソ連時代には赤の広場での国家指導者による長演説が名物化していた。そのため屈強な衛兵たちでさえ暑さや寒さに耐えられず、次々と転倒したものだ。数時間に及ぶ演説の途中で気を失い、担架で担ぎ出される兵士の姿を何度も目の当たりにした。

         

         2013年8月のロシア議会でのプーチン演説は悩ましい少数民族問題に関するものであったが、「イスラム教徒はロシアで暮らす限り、ロシア語を話さねばならない。なぜならロシアはロシア人のものだからだ」と簡潔、明瞭なメッセージで、ロシア人の喝さいを得た。

         とはいえ、このような「歴史を味方につける演出」や「短い演説」とはまったく性質を異にする共通点も目立ってきている。それは、両人が受けている国際的な批判という不名誉な共通点である。具体的には、ロシアにおいては、クリミア併合を含むウクライナ問題だ。加えて、アメリカの大統領選挙に介入し、ハッカー部隊の暗躍でトランプ大統領の誕生に一役買ったという疑惑も。また、中国で言えば、南シナ海での相次ぐ岩礁埋め立てやアメリカへのサイバー攻撃が引き金となっている。

         いずれの場合も、国際的なルールを無視した「力による現状変更」として、欧米や日本では評判がすこぶる悪い。結果的に、アメリカ主導の経済制裁の対象になったり、国際的な不信感が増す原因となっているわけだ。ロシアにとっては「ウクライナもシリアも自国の生存に欠かせない資源や不凍港の確保に必要なもの」という論理であろう。

         要は、中ロの2人の指導者は事あるごとに互いの距離感を縮める言葉を「交流」」しているのである。理由は明白であろう。対外的な批判を打ち返すには、単独で対応するよりも味方を募り、協調するにこしたことはないという作戦だ。言い換えれば、両氏は「窮鼠猫を噛む」ではないが、かつての敵対関係を水に流し、強力な反欧米のスクラムを形成しつつあるわけだ。その共同戦線を張るためには、お互いの歴史や文化を知らねばならない。

         

        以下、次号「第82回」に続く!

                                        

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