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        世界の最新トレンドとビジネスチャンス  

        2018/01/26発行

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        第97回

         

         間近に迫る自動車革命:自動走行車から空飛ぶ無人タクシーまで(前編)

         

        浜田和幸

         

        ウェブで読む:http://foomii.com/00096/2018012610000043799

        EPUBダウンロード:http://foomii.com/00096-44351.epub

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        無人運転の自動車から空飛ぶ車まで、自動車の歴史は大きく変わりつつある。

        グーグルの創業者ラリー・ページ氏は空飛ぶ自動車の開発に情熱と資金を投入しており、同氏が支援するベンチャー企業キティホークは商業化を目指し、試作機の改良に邁進している。

        ページ氏曰く「自宅の裏庭に留めた空飛ぶ自動車に乗って好きな所に自由に移動できる日も近い」。

         

         この分野にはキティホークのようなシリコンバレーのベンチャー企業に加え、フランスのエアバス社のような大手飛行機メーカーも参入している。

        また、中東ドバイの政府は中国のEハン社と提携し、空飛ぶ無人タクシーの営業を開始する準備を完了させたと発表。この分野での中国の技術的躍進は目覚ましい。

         

         何しろ近年の中国における急速な経済発展ぶりは凄まじい。

        その一方で、自動車公害や慢性的な交通渋滞は悩のタネだ。

        これは地元の中国人も同様で、高速鉄道や地下鉄が普及しているものの、ステータス・シンボルでもある自動車は増加の一途をたどっている。

        何とか一日も早く交通マヒのイライラから解放されたいと誰もが願っているに違いない。

         

        とはいえ、こうした渋滞問題は中国に限ったことではない。

        東京はじめ世界の大都市はどこでも人と車が増え過ぎて大変な状況だ。何しろ、現在、世界人口の54%が都市に集中しており、

        その率が2050年には70%に近づくというから、今後、ますます道路は混むことになるのは確実である。

         

        その結果、発生している経済的損失がどれくらいか想像してみたことはあるだろうか。

        実は、アメリカだけで年間1600億ドルというから、日本円に直すと16兆円もドブに捨てていることになる。

        もったいない話だ。

         

        こうした状態を何とか解消し、新たなビジネスチャンスを生み出そうとする企業が続々と出てきた。

        先に述べたエアバス社では「空こそ解決の道!」というスローガンを掲げ、「空飛ぶ自動運転タクシー」を近く運行させると発表。

        現在、試作品を実験中であるが、安全性に関する国内法規をパスした国から順次、導入に踏み切るとのこと。

         

        実際、エアバス社ではシンガポールで既にドローンを使った宅配サービスの許可を得て、実験を繰り返しているわけで、手回しがいいといえるだろう。

        要は、航空機の製造で培った技術力を武器に新たなビジネスに参入する機会を虎視眈々と狙っているわけだ。

         

        このところ、利用者の増えているウーバーと同じように、「ゆくゆくは携帯電話で空飛ぶ自動タクシーを呼べるようにする」と鼻息が荒い。

        実はウーバーでは2016年から始めた無人走行車の実地試験のデータを集積しており、「あと10年もすれば、地上を走る車の大半は無人走行になる。

        その内5%をウーバーの利用者に取り込みたい」との計画を進めている。

         

        アメリカのNASAではドローンを始め各種の飛行物体(空飛ぶ車やタクシー)の利用に備えた航空管制システムの開発に3年前から着手している。

        2019年には実地での試験を開始するという。

        まだ準備の段階だが、東京オリンピックの開会式ではトヨタ自動車が開発中の「スカイドライブ」と呼ばれる「空飛ぶ自動車」が聖火台に火を灯すことで観客を驚かす計画も進んでいる。

        2020年には東京で多言語対応のロボットタクシーが間違いなく登場するはずだ。

         

        一方、ドイツのカープレーン社では、その名の如く、空飛ぶ自動車の実用化に向けて試作車の実験に余念が無い。

        同社ではアメリカのNASAから著名なエンジニアをヘッドハンティングし、実用化に弾みをつけている。

        彼らの合言葉は「移動手段のコンセプトを変える」。

        ドイツの地方政府からの資金提供も受け、着実に成果を上げているようだ。

         

        このように、欧米も中国も日本の先を飛んでいる。

        ドバイもこうした流れを国内経済の活性化に活かそうと必死である。この背景にはドバイ政府の未来戦略が隠されている。

        それは「2030年までに同国ではすべての移動手段の25%を無人の自動走行で対応できるようにする」というものである。

         

        思えば、空飛ぶ自動車を最初に構想したのは「自動車王」と異名を取ったヘンリー・フォードであった。1926年のこと。

        次いでアルファ・ロメオも1940年代に試作車を製造したが、

        期待した成果は得られなかった。

         

        ようやく100年近く経って、空飛ぶ自動車が現実のものになろうとしているわけだ。

        言い換えれば、「飛行」と「ドライブ」が一体化した、新たな産業が生まれつつあるということである。

        もちろん、飛行機と同様に、パイロットの資格は必要になる。

        そのため、アメリカでは20時間の飛行経験で資格が取れるような法律の改正も行われている。

        もちろん、乗せてもらうだけなら、そんな資格は要らない。

         

        必要なのは上空3.5キロまで飛び立ち、ロボットパイロットなりレーダー技術による無人操縦を信用する勇気であろう。

        空中衝突や墜落を防止するための安全装置の研究も進む。

        また、非常時の脱出用のパラシュートの改良も行われている。

        当初は事故や問題も発生するだろうが、時代は確実に「空飛ぶ自動車」を必要としており、どのような困難があろうと最終的には克復されるだろう。

        アメリカではオンラインで「空飛ぶ自動車開発エンジニア養成講座」も始まった。

        急成長が期待できる分野であるが、専門の技術者が不足しているため、航空工学やロボティイクス、人工知能(AI)のプロを育てようという試みに他ならない。

        グーグルは既に10億ドルの投資を決めている。凄まじい勢いで自動車を取り巻く環境は変貌を遂げているのである。

         

        また、燃料革命も始まった。何かと言えば、「空気だけを燃料に走る自動車(エアーカー)」が登場したのである。

        日本ではまだほとんど知られてないが、この空気自動車を開発したのはフランスの自動車メーカー「ルノー」でF1レース用のエンジンを研究してきたガイ・ネグロ博士である。

         

        同博士はルノーを退社した後、私財を投じて、究極のクリーンカーを設計することに情熱を傾けてきた。

        実に15年近くの試行錯誤を経て、ようやく市場に出せるところまで漕ぎ着けたというわけだ。値段も5000ドル強と手頃である。加えて、ゼロエミッション(排出ガスゼロ)が最大の売りだ。

         

        このところ自動車業界では自動走行車が話題をさらっているが、

        究極のエコカーとしての将来性を秘めた「エアーカー」は環境保全の観点からいえば、電気自動車の比ではないだろう。

        冷却圧縮空気を主動力としているため、ラジエーターもウォーターポンプも必要ないというから、心強い限りだ。

        この技術のお陰で、エンジン全体の8割が超軽量のアルミニウムで製造できるようになったというから、まさに「次世代カー」といえるだろう。

        従来型のガソリンエンジンと比べれば、その重さは約半分だ。必然的にボンネットや車内のデザインが極めて柔軟に設計できる。

        ネグロ社長は日本への売り込みを模索しているが、残念ながら、

        現時点では日本国内の法律が阻害要因として邪魔している。

        というのは、現行の道路交通法では、国内の道路を走行できる車種に空気自動車は認められていないからだ。

        更にいえば、既存の自動車メーカーからの反対がより大きな障壁となっていると思われる。

        確かに、日本の自動車メーカーにとっては強敵の登場となることは火を見るよりも明らかだ。

         

         

        以下、次号「第98回」に続く!

         

         

         

          

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        著者:浜田和幸

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