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        Vol.114 2018/09/07

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        浜田かずゆき の
        『ぶっちゃけ話はここだけで』

         

        【今週の目次】

         

        1.トランプ大統領のウソに心を痛めるカーター元大統領

         

        2.北朝鮮への投資に余念のない韓国経済界

         

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        1.トランプ大統領のウソに心を痛めるカーター元大統領

         

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        ぶっちゃけ、トランプ大統領とは対照的な存在がジミー・カーター元大統領だ。

        「金儲けの天才」と豪語し、結婚、離婚を繰り返しただけでなく、数多くの愛人と浮名を流してきたトランプ大統領。

        そのせいで、ロシアからは脅迫ネタを握られ、現夫人からも冷たくされている。

        そうした愛人たちに支払った高額の口止め料を選挙資金から捻出したとの疑惑まで浮上。

        71歳とアメリカ史上、最高齢で大統領に就任したわけで、古代から「英雄色を好む」というが、自らの若さを誇示するかのような女性スキャンダルのオンパレードである。

         

        とはいえ、カナダやメキシコなど隣国のみならず、ヨーロッパとも、そして中国や日本とも関税、貿易摩擦を繰り返し、都合の悪い報道は「フェイクニュース」とバッサリ切り捨てる。

        そのため、ホワイトハウスからも主要官庁からも逃げ出す高官が後を絶たない。

        安倍総理は10月の国連総会の機に改めてトランプ大統領とのゴルフを兼ねた首脳会談に臨む予定だが、振り回されるだけで終わりそうだ。

         

        一方、カーター元大統領は72年間連れ添う91歳のロザリン夫人と今も仲睦まじく暮らしている。

        通常の大統領であれば、ホワイトハウスを去った後も、自らの名前を付けた記念館や資料館を公費で建設、運営することが多い。

        また、高額の謝礼を受け取れる講演会にも頻繁に顔を出す。

        クリントン元大統領もオバマ大統領もブッシュ元大統領も例外ではない。

         

        しかし、カーター元大統領はそうした金儲けとは一線を画し、

        大統領になる前に36年間奉職した地元の大学の健康保険のお世話になる生活を、敢て選択している。

        それどころか、大統領職を辞した後は、発展途上国の人権、環境問題に精力的に取り組み、夫人と共に世界を回ってきた。

        そうした海外で身に付けた貧困層向けの家作りの技術を活かし、ジョージア州の自宅の改築も自分で成し遂げたほど。

        この10月で94歳となるが、生まれ育った人口700人の町で元気に暮らす毎日だ。

         

        ただ、トランプ大統領のことは気になるようで、「倫理観やモラルが失われてしまった。金銭至上主義がまん延し、平気でウソがまかり通る。信頼や思いやる心を取り戻さないと。残念だが、自分が生きている間には難しいだろう」。

         

        そんなカーター元大統領が2週間ごとの地元の教会で行う日曜学校の講話は既に800回を超えた。

        毎回、前の日から席を確保するために徹夜で並ぶ人ができるほどの人気である。

        全米各地は言うに及ばず、遠く海外からも聴衆が訪ねてくる。

         

        ぶっちゃけ、生きる目的を探し、真実を求める人々がいることに

        ホッとする。

         

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        2.北朝鮮への投資に余念のない韓国経済界

         

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        ぶっちゃけ、北朝鮮の金正恩委員長は若いが強かな人物のようだ。

        3代目のボンボンで、栄養過多の肥満体と揶揄されがちだが、

        どっこい中国の習近平国家主席やアメリカのトランプ大統領まで手玉に取るような老練ぶりである。

        そんな中、韓国の動きが気になる。

        インドネシアで開催されたアジア競技大会ではピョンチャンの冬季オリンピックに倣い、南北合同で入場行進を行い、いくつかの競技種目にも「コリア」として合同チームを編成。

        将来の統一に向けて両者とも環境を整えつつあるように見える。

         

        韓国の働きかけで離散家族の再会プログラムも復活した。

        一方、最大の後ろ盾となっている中国はロシアと共に北朝鮮への経済制裁の緩和に向けて動きを加速させている。

         

        中国と北朝鮮の国境に位置する丹東市では、中国からは物資の輸送はもとより、観光客の団体が大挙して北朝鮮に向かっている光景を目の当たりにした。

        と同時に、北朝鮮からも胸に金日成バッチを着けた訪中団が闊歩しているではないか。

        言い換えれば、この辺りではアメリカ主導の経済制裁はほとんど

        空洞化しているといえそうだ。

        そうした背景の下、韓国の動きがこのところ急速に活発化を見せている。

        文在寅大統領のピョンヤン訪問が間近に迫っており、その成功を確実にするため、韓国の対北朝鮮支援策も新たな段階に入ってきた。

        その分、アメリカは警戒を強めている。

        たとえば、南北の連絡事務所の開設問題である。

        双方で開設の合意は得られているが、韓国政府はこの事務所用に

        80トンの石油とディーゼル油を提供すると発表。

        「少人数の事務所に80トンも必要ないだろう」というのがアメリカの反応だ。

        しかし、更なる米朝首脳会談のお膳立てに熱心な文在寅大統領の意向を忖度してか、韓国の金融機関は積極的な動きを緩める気配はない。

        国民銀行は北朝鮮の市民が韓国在住の親族の財産を受け取れる信託口座の開設を決定した。

        また、農協銀行は北朝鮮内に支店を開設し、南北統一ファンドを立上げるという。

         

        更に、新韓銀行では南北協力プロジェクトへの融資を専門とする部門を編成したと発表。

        一事が万事で、ここにきて雪崩を打つように韓国の金融機関が動き

        始めた。

         

        当然、南北首脳のお墨付きがあっての話であろう。

        実は、こうした韓国に遅れてはならじと、イギリスやドイツの投資ファンドも北朝鮮詣でに余念がないのが実態だ。

        ぶっちゃけ、日本では想像できないほど金正恩委員長は世界への

        売り込みに長けているといえそうだ。

         

        ★発行元 : 浜田和幸(はまだかずゆき)
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