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        Vol.047 2017/03/17

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        浜田かずゆき の
        『ぶっちゃけ話はここだけで』

         

        【今週の目次】

         

        1.石油輸出大国サウジアラビアの苦悩

         

        2.右も左も金儲け!アメリカと中国のマネー狂騒曲?

         

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        1.石油輸出大国サウジアラビアの苦悩

         

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        ぶっちゃけ、81歳となるサウジアラビアのサルマン国王を迎え、日本政府も財界も最大限のおもてなしに奔走したようだね。

         

        天皇陛下との昼食会をはじめ、安倍総理との会談、そして経済界との懇談や視察と、大忙し。

         

        中でも、ソフトバンクの孫正義氏からはアラビア語のできる「ペッパー君」をプレゼントされて、ご満悦の様子だった。

         

        何しろ、サウジといえば、わが国にとって石油の最大の供給国だからね。

         

         

        いくら自然再生エネルギーへの転換を図るといっても、まだまだ石油に依存せざるを得ないのが現状。

        サウジのご機嫌を損ねては国家の一大事となりかねない話。

         

        とはいえ、お供を1500人も連れてのアジア歴訪の長旅の狙いはどこにあったのかな。

        実は、最大の狙いは自国の石油会社アラムコの株式上場先を見極めることにあったんだね。

         

        というのは、このところ原油安が長引いているため、国家収入のほぼ9割を原油輸出に依存してきたサウジアラビアにとって、未曾有の危機が迫っているんだよ。

         

        2014年夏には1バレル100ドル前後だった原油価格が、2016年半ばには30ドル台にまで値下がりしたことは、サウジの経済を想像以上に深刻な状況に追いやってしまってね。

        最近、サウジの主導で産油国が減産に合意したので、若干値が戻ってはいるけど、国王の来日中も、バレル50ドルを割り込むなど、依然として悩ましい状況さ。

         

        そこで打ち出されたのが「サウジ・ビジョン2030」と命名された経済改革計画で、2030年までに石油に依存しない国家に大変身を遂げようというわけだ。

        その実現に必要な資金を得るため検討されているのが国営石油会社アラムコの株式上場さ。

        何しろ世界最大の石油会社で、時価総額は2兆ドルとも3兆ドルともいわれているからね。

         

        ぶっちゃけ、問題は「どこで上場するか」ということに尽きるね。

        今、名前が挙がっているのがニューヨーク、シンガポール、上海、そして東京。

         

         

        どうやらサルマン国王は日本と中国を競わせ、より有利な条件を得られる国での上場を目論んでいるようなんだ。

        現在、接待大国の中国を訪問中のサルマン国王。

         

        どちらが誘致合戦で勝つのか見ものだね。

         

         

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        2.右も左も金儲け!アメリカと中国のマネー狂騒曲?

         

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        ぶっちゃけ、マネー資本主義の二大大国といえば、アメリカと中国だろうね。

         

        先ずは、トランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー氏の錬金術を見てみよう。

        大統領の娘イバンカさんと結婚したニューヨークの不動産会社の二代目社長のこと。

        義理の父親に負けないビジネスマンのようだ。

         

        何しろ、大統領の上級顧問という公職に就いたことを最大限に活かし、世界の投資家やファンドから思うままに資金を調達しまくっている。

        最近のビッグ・ディールは彼が所有するマンハッタン五番街666番地の不動産に中国の安邦保険集団から破格の4億ドルという投資額を引き出したことだろうね。

         

         

         

        地元の不動産関係者は「あり得ない高値だ」と、皆びっくりさ。

        これは明らかにトランプ政権に影響力を行使したいと意図する中国の狙いが隠されているね。

         

        それと比べれば小さな話かもしれないが、「あなたも北朝鮮のスパイになれる」という宣伝でTシャツを売りまくった商魂たくましい中国人がいるんだな。

         

        何のことかって?

         

        マレーシアの空港で金正男氏を殺害したベトナム人女性が着ていた派手なTシャツのことさ。

        全世界に映像が来り返し流されたから覚えている人も多いよね。

        LOLというロゴだった。

         

        逮捕された女性は「自分はベトナムのネットアイドルで、いたずら番組に出演しているつもりだった」と訴えているようだけど、北朝鮮の工作員に騙されたんだろうね。

         

        そんな彼女が大胆にもよく目立つTシャツを身に付けていたので、中国人ビジネスマンは「これはいける」と即断即決。

        同じデザインのTシャツを作ってはアリババ傘下のネットショッピングで大セール販売を始めたのさ。

        しかも結構な値段を付けているからびっくりするね。

        1着、6324元というから約1万円。

         

        ぶっちゃけ、値段の大小は別にして、いずれの場合も機を見るに敏な中国人のビジネス感覚の典型例といえそうだ。

        なかなか日本人には真似のできない感覚だけど、最終的に願った結果につながるものか、大いに疑問だね。

         

        ちなみに、このTシャツはウィルス感染で販売サイトが即ダウンしてしまったって。

         

        ★発行元 : 浜田和幸(はまだかずゆき)
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