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        Vol.055 2017/05/26

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        浜田かずゆき の
        『ぶっちゃけ話はここだけで』

         

        【今週の目次】

         

        1.マンチェスターのテロ事件で大勢の命を救ったホームレス

         

        2.悪化する一方の福島原発事故の影響

         

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        1.マンチェスターのテロ事件で大勢の命を救ったホームレス

         

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        ぶっちゃけ、英国のマンチェスターで起こった自爆テロは悲惨な

        ものだった。

        8歳の少女を含む、主にティーンエイジャー22人の命が失われた。

        しかも、60人近い負傷者の中には、生死の境目をさまよう重傷者が20人を超えている。

        自爆テロの実行犯はリビア系英国人で、22歳。

        これまで何度もリビアを訪ね、事件発生の数日前に英国に戻ってきたばかりだった。

         

        背後にIS(イスラム国)が係わっていたとの見方もあるが、

        現時点では不明だ。

         

        とはいえ、今回自爆に使われた爆弾はこれまでISのテロリストが頻繁に用いていたものと同種であり、多数のクギがはめ込まれていた。

        犠牲になった少女の多くは、全身にクギが刺さり、血まみれになっていたという。

        犯人の男は日頃の奇妙な言動からテロの恐れが指摘されていながら、警察の監視対象にはなっていなかった。

        ロンドン・オリンピック以降、テロ対策の一環で、要注意人物の監視を強化してきた英国だが、対象人物が多過ぎ、十分な対応ができなかったようだ。

        事件発生直後から、大勢が逃げ惑う映像が繰り返し放送されたものだ。

         

        しかし、その一方で、自らの危険を顧みず、被害者の救助に懸命に取り組んでいた人物がいたことが分かった。

         

        その男性はホームレスで、たまたま事件の発生した夜、コンサート会場の側で寝ていたという。

         

        大きな爆発音で目を覚ました。

        最初は花火だと思ったという。

         

        ところが、大勢の少女たちの泣き叫ぶ声に驚き、現場に駆け付け、そこここに倒れている子どもたちを見つけることになった。

        見ると、足や腕、そして顔にクギが刺さっているではないか。

        彼は無我夢中で子どもたちの身体からクギを抜き取っていった。

         

        救急隊員が駆け付ける間に、このホームレスの男性が必死で救助活動に当たっているのを、現場に駆け付けた地元の自治会長とその息子が目撃し、携帯で撮影。

         

        一夜明け、病院で一命を取り留めた子どもたちの中には、

        このホームレスの素早いクギ抜きのお陰というケースもあったようだ。

        そこで、自治会長はツイッターで「誰か、この人助けをした人物を知りませんか?」と写真を載せて、問いかけた。

        すると、すぐさまマンチェスターの駅周辺をねぐらにしている人物であることが分かった。

         

        恐るべきSNSのパワーだろう。

         

        自治会長の呼びかけで、このホームレスの男性には半年間の住まいを無償で提供し、社会復帰を助けることが決まった。

        悲劇の裏で咲いた小さな善意の花といえよう。

         

         

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        2.悪化する一方の福島原発事故の影響

         

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        ぶっちゃけ、福島の原発事故の影響は深刻さを増している。

         

        ところが、日本政府も東京電力も「見ざる、聞かざる、言わざる」を決め込んでいるようだ。

        去る5月に前橋地方裁判所が下した判決は、日本政府と東京電力の不作為の責任を認めるものであった。

        要は、地震や津波の可能性が想定されていたにも係わらず、国も東電も必要な対策を講じていなかったというわけだ。

        判決では、政府と東電に対して福島第一原発周辺の原告住民137人の内、62人に対して総額3855万円の損害賠償を行うよう命じている。

        これは住民たちが求めてきた補償額とはあまりにもかい離したものである。

        とはいえ、国や東電に原発事故の責任があることは明確に認めているわけで、安全対策を怠っていたことは否定のしようがないことだ。

        大切なことは、これ以上の放射能汚染や健康被害を拡散させないことであろう。

         

        ところが、今現在も、毎日300トンもの放射能汚染水が太平洋に垂れ流されている。

        なぜなら、原子炉内の高熱の影響で、人もロボットも内部に入ることができず、汚染水の浄化どころか流出を食い止める方策が生み出せていないからである。

        その結果、この5年間でアメリカの西海岸にまで環境被害が広がってしまった。

        カナダでは放射能汚染の濃度が3倍になったことが観測され、魚類のエラや口、はたまた目から出血しているため、刺身など和食は敬遠されることに。

        カリフォルニアの海岸では5倍になり、ニシンの水揚げ量は10分の1にまで減少。

        北米の科学者によれば、この放射能汚染の影響は今後25万年に渡って続くとの指摘も。

         

        このような悪影響がデータと共に報告されているのだが、日本政府もアメリカ政府も「国民がパニックに陥る恐れがある」との理由で、その実態を隠ぺいしたままである。

         

        実は、原因を究明していくと、日本政府や東電に止まらず、原子炉の製造メーカーであるGE(ゼネラル・エレクトリック)の責任に行きつくことが懸念されているからだ。

        いわゆる製造者責任である。

        実際、現時点で、1400人の日本人がGEに対して損害賠償の訴訟を起こしている。

         

        耐用年数を過ぎた危険な原子炉を放置した責任が問われているのである。

        日米関係を重んじるあまり、安倍首相は「汚染水問題はアンダーコントロールされている」と大見得を切り、東京オリンピックの誘致を勝ち取った手前、今さら、放射能汚染問題を認めるわけにはいかないという姿勢だ。

         

        ぶっちゃけ、これほど無責任な政治判断はないだろう。

         

        ★発行元 : 浜田和幸(はまだかずゆき)
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