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        Vol.061 2017/07/14

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        浜田かずゆき の
        『ぶっちゃけ話はここだけで』

         

        【今週の目次】

        1.ユダヤ人のオリンピックに日本から初参加

        2.中国返還20周年を迎え、ますます元気な香港人

         

        1.ユダヤ人のオリンピックに日本から初参加

         

        ぶっちゃけ、世界に散らばるユダヤ人たちは大いに盛り上がって

        いる。

        なぜかと言えば、この7月6日、ユダヤ人のオリンピック

        「マカビア」が開幕したからだ。

        日本人にお馴染みのオリンピックと同じで、4年ごとに開催されるスポーツの祭典である。

        実は世界では3番目に大きなスポーツの競技大会であり、今回で20回目を迎えるマカビアの舞台はイスラエル。

        世界80ヵ国から1万人の選手が参加し、40を超える競技種目でメダルを競い合う。

        オリンピックの生みの親であるクーベルタン男爵が唱えた「より早く、より高く、より強く」というスローガンは全く同じである。

        しかし、1894年に組織された国際オリンピック委員会からはユダヤ教徒は排斥されてしまった。

        19世紀の末期、ヨーロッパを中心にユダヤ教徒は迫害を受け、オリンピックのような国際的なスポーツ大会に参加できるような状況ではなかった。

         

         

        そこで、1932年に第1回のユダヤ人によるオリンピック

        「マカビア」が開催されることになった。

        その立役者こそロシア系ユダヤ人であるヨセフ・エクティエリ氏である。

        何と15歳の少年だったが、イスラエルに移住した後、10年もの時間をかけ、ユダヤ人の暮らすヨーロッパ各地を訪問し、迫害されてきたユダヤ人に自信と誇りを取り戻すための「ユダヤ式オリンピック」の開催を呼びかけて回った。その結果、1932年の

        第1回「マカビア」の開催にこぎ着けたのである。

        その時は18ヵ国から390人の選手が集まった。

        以来、毎回、参加する国も選手も増え続け、今や世界的なビッグイベントになったといえよう。

         

        「マカビア」という名前は「ハンマー」という意味。

        ユダヤ教の信仰の自由を勝ち取る運動を指導したマカビー氏に因んだもの。

        現在、イスラエル各地の競技場を舞台に、2週間に渡る熱戦が繰り広げられている。通常のオリンピックと違い、パラリンピックも同時開催。また、空手やトライアスロン、はたまたボーリングやチェスといった競技種目も織り込まれている。

        そして最大の特徴は「青年」「中高年」「マスター」「障害者」という4部門に分かれて競技が行われることであろう。

        しかも、今回、日本からも選手が初参加しているのだ。

        アメリカで開催されたフェンシング大会で銅メダルを獲得したサミエル・コーエン君。

        彼は2011年の東日本大震災で被害を受けた東北の出身だ。

        地震と津波で家も持ち物も全てを失い、アメリカに移住。

        ぶっちゃけ、今回のオリンピックでは、なんと銀メダルを獲得! 期待に応えてくれました。

         

         

         

        2.中国返還20周年を迎え、ますます元気な香港人

         

        ぶっちゃけ、香港人はたくましい。

        この7月、香港では中国への返還20周年を記念する式典が盛大に催された。

        元の宗主国である英国と中国が「一国二制度」の原則のもと、香港の返還に合意した際、その前途に多くの香港人は不安を抱いたものだ。

        自由を謳歌してきた香港の経済環境が一変するのではないかと心配し、多くの香港人がアメリカやカナダ、オーストラリアに移住した。

        しかし、どっこい香港人は中国の資金や市場を巧みに利用し、20年前よりはるかに豊かな社会を生み出している。

        GDPは倍になり、外貨保有高は4倍に膨れ上がった。

        もちろん、香港では「雨傘運動」と呼ばれたような、民主化を求める集会やデモが繰り広げられてはいる。

        とはいえ、香港大学の調査では香港の住民の6割は「一国二制度」に信頼を寄せているとのこと。

        そんな香港で友人らと会食すると、「男女とも平均寿命で日本を抜き、世界1になった」という話題でよく盛り上る。

        もちろん、中国本土の平均寿命のはるか上を行くことは言うまでもない。

        そこで調べてみると、3つの要因があることが判明。

        第1は食事。

        魚や野菜を多く食するのが広東料理だが、香港名物の「飲茶」は油を多用しないため、心臓病やコレステロールを防ぐ効果があるようだ。

         

        その上、お茶を飲みながら、ワイワイ、ガヤガヤ、家族や友人、知人と賑やかに食事を楽しむのが香港風。

         

        第2は運動。

        あちこちの公園で朝な夕な、太極拳(タイチ)に励む人々の多いこと。

        比較的高齢者の多いのが太極拳だが、若い層はポップス調の音楽に合わせて深夜にかけて踊りまくっている。

        もちろん、「頭の体操」といわれる麻雀も盛んだ。

         

        第3は生涯現役で働くのが当たり前の労働意識。

        定年制などお構いなしで、70代、80代でも働き続けるのが香港流だ。

        何しろ、香港で最も成功している実業家の李嘉誠氏は今年89歳。

        アジアで最も富裕な人物だが、今でもバリバリの現役で、長江実業グループを率いている。

        「李さんがあんなに元気で働いているのに、負けられない」といった言葉を到るところで耳にする。

        ぶっちゃけ、日本人も負けてはいられない。

         

        ★発行元 : 浜田和幸(はまだかずゆき)
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