Vol.063 2017/07/28
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浜田かずゆき の
『ぶっちゃけ話はここだけで』
【今週の目次】
1.NATO加盟国のトルコがロシアに接近する理由は
2.普及し始めた人体埋め込みチップのリスク
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1.NATO加盟国のトルコがロシアに接近する理由は
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ぶっちゃけ、このところトルコの動きには驚かされることが多い。
国家非常事態宣言も発令され、テロ事件も相次ぐ。
そのせいもあり、日本人観光客がピタリと止まってしまっている。
「トルコは危ない」といったネット情報が流布したせいであろう。
とはいえ、百聞は一見に如かず。
この7月上旬、イスタンブールを訪ねてみた。
すると、実に落ち着いた雰囲気で、町中に活気が溢れていた。
ただ、確かに日本人の観光客にはほとんど出会うことはなかった。
その代り、中国人の団体観光客が遺跡やレストランを占領。
小生もホテルや町中などいたるところで、「ニイハオ!」と声をかけられた。
実は、トルコを訪れる観光客で最も多いのはドイツで、その次がロシアである。
昨年7月に発生したクーデター未遂事件や本年1月以降の相次ぐテロ事件の影響もあり、海外からの観光客は最盛期の3分の1程度にまで落ち込んでいる。
昨年の観光客は2500万人で、過去10年間で最低を記録。
「観光立国」を標ぼうするトルコの経済にとっては大打撃である。
中でもロシア人観光客は92%も減少してしまった。
その背景には一昨年11月、シリアの上空でトルコ軍がロシアの戦闘機を撃墜したことが影響している。
この事態を受け、ロシアのプーチン大統領はロシア人観光客を乗せたトルコ向けチャーター機の運航をストップさせた。
トルコには太陽のさんさんと降り注ぐ黒海周辺の保養地などロシア人に人気の観光スポットが数多くある。
小生も訪ねたが、ロシア語の看板が多いのに驚かされた。
しかし、肝心のロシア人の姿はどこにもなかった。
現在、エルドアン大統領はロシアとの関係改善を模索している。
その切り札と期待されているのが、ロシア製のミサイル防衛システムS-400の導入である。
トルコにとっては25億ドルの高価な買い物だ。
この最新鋭のミサイルシステムを導入することで、エルドアン大統領は「新たな軍需産業を育てたい」と考えているようだ。
また、ロシアとの関係を強化することで、一時期、悪化の一途を辿った経済交流を復活させ、ロシア人観光客を呼び戻したいとの思惑があるのだろう。
しかし、これはアメリカや他のNATO諸国からすれば、「味方の結束を揺るがすもの」。
ぶっちゃけ、危険な賭けと言えそうだ。
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2.普及し始めた人体埋め込みチップのリスク
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ぶっちゃけ、人間とロボットの合体が時間の問題となってきた。
いわゆる「サイボーグ」が普通に世の中に登場するのも間近なことに違いない。
人間の感情や記憶を除き、臓器や筋肉など、マシーンで新しいものに入れ替えることは難しい話ではない。
遅かれ早かれ、サイボーグ化することで、人間は半永久的な寿命を手に入れる時代になるだろう。
その初期段階の試みとして、1979年に開発されたマイクロチップを体内に埋め込む実験が急ピッチで進んでいる。
1991年頃から、各地の動物園では園内の動物にマイクロチップを埋め込み、健康管理や行動監視に利用し始めた。
アメリカでは2000年から家庭用のペットにチップの埋め込みが義務付けられるようになり、多くの州で実施が広まっている。
もちろん、ニワトリやアヒル、ハムスターやネズミは例外扱いだ。
いずれにせよ、動物実験で得られたデータをもとに、人体への埋め込みが最も進んでいるのは軍隊と病院である。
米軍の場合は、「バイオチップ」と呼ばれているが、兵士の血圧、呼吸など体調に関する情報を24時間モニターしており、指揮官が部下のストレスを把握し、作戦遂行能力を高めるために役立っているという。
こうしたチップは手や腕に埋め込まれているが、近い将来、心臓や脳の近くに埋め込み、臓器の機能強化に結び付けようとする研究も進んでいる。
民間企業でもさまざまな実験が繰り返されるようになった。
飲料の自動販売機メーカーでは手に埋め込んだチップで決済ができる仕組みを構築中だ。
また、セキュリティ会社ではオフィスへの入退室の際やコンピュータへのアクセスの認証に埋め込みチップを使うという。
既に病院では入院患者の体調管理に効果を発揮している。
開発者によれば、「これほど個人認証で安全な仕掛けはない。盗まれる恐れがないからだ」。
とはいえ、本人がチップごと誘拐されたり、最悪の場合、手や腕を切り取られたりすれば、悪用される可能性は否定できない。
いずれにせよ、人間とマシーンの一体化は加速する一方である。
ぶっちゃけ、自分が人間なのか、マシーンなのか、識別が難しい時代に突入し始めていることは論を待たない。
今こそ、「主役は人間である」ことを強く意識することが重要だ。
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