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        ┌┬───────────────────────────2018年8月

        ├┼┐

        │└┼┐  資産家のための資産税ニュース 第80号

        │ └┼┐

        └──┴┴────── 辻・本郷 税理士法人 http://www.ht-tax.or.jp/

         

        辻・本郷 税理士法人の資産税の専門家が

        相続・贈与税、資産にかかわる最新の情報をお届けする

        「資産家のための資産税ニュース」 毎月15日配信です。

        (※15日が休日の際は、前営業日に配信いたします)

         

        ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

         

        ■□ 民法(相続法)が改正されます。 ■□

        (このコラムは60秒で読めます。)

         

        ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

        【1.改正の背景】

        高齢化社会の進展や家族の在り方に関する国民意識の変化等により、残された配偶者の生活に配慮する必要性が高まったことなどから、相続法の大幅な見直しがされました。

        相続に関する民法の大幅な見直しは昭和55年以来、約40年ぶりとのことです。

         

        【2.主な改正内容】

        ・配偶者居住権の創設

        ・遺留分制度の見直し

        ・相続人以外の者の貢献の考慮

        ・遺言制度に関する見直し

        ・遺産分割等に関する見直し

        ・相続の効力等に関する見直し

         

        【3.今後の影響について】

        自宅(被相続人の配偶者の居住建物)を、所有権と配偶者居住権に分けて相続が出来るようになります。

        相続人である配偶者が、住み慣れた居住環境での生活を継続するために、居住権を確保しつつ、その後の生活資金として、配偶者居住権以外の財産についても一定程度確保することが期待されます。

        財産の分け方を再検討する必要があるかもしれません。

        相続人に対する贈与については、遺留分算定の基礎となる期間が、今までは原則すべての期間でしたが、今回の改正で相続開始前の10年間にされたものに限られることになります。

         

        ただし、当事者双方が遺留分権利者に損害を与えることを知って贈与をした場合には、すべての期間が対象となります。

        そのため、法人の事業承継のように遺留分の問題に気を付けながら

        株式贈与を進めるケースにおいては、先般改正された事業承継税制を活用し、早期に株式贈与を行うことが、効果的であると考えられます。

        しかしながら、相続税の試算などを行った上で贈与をした場合には、

        「損害を与えることを知って贈与をした場合」に該当してしまうという考え方もあるようですので、留意が必要かと思われます。

        今回の相続法の改正は、大幅な改正ということもあり、実務に大きく影響すると思われます。

        そのため今後の対応策に注目する必要があるのではないでしょうか。

        (担当:税理士 東 祥太朗)

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