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         2020年10月2日発行

        世界の最新トレンドとビジネスチャンス

        第220回

        東京オリンピックに間に合うか?激化する

        新型コロナ・ワクチンの開発競争(中編)

         

        浜田和幸

         

        ウェブで読む:https://foomii.com/00096/2020100210000071208

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        いずれにせよ、来年の東京オリンピックにはコロナ・ワクチンが欠かせない。そんな中、ロシアのプーチン大統領が世界に先駆けて新型コロナウィルス用のワクチン「スプートニクV」を完成させたと発表。8月11日のことである。実は、ロシアの感染者はアメリカ、インド、ブラジルに次いで世界で4番目に多く、100万人をはるかに超えている。プーチン大統領とすれば、国内的な不安感を払しょくしなければ、政権の維持にも暗雲が立ち込めるとの危機感にさいなまされていたに違いない。

         

        そうでなくとも、地方経済の落ち込みが深刻で、ロシアではこのところ反プーチン運動が加速する傾向を見せている。その反プーチン政治活動の中心人物ナワリヌイ氏がロシアの地方空港の待合で口にしたお茶に毒を盛られ、ドイツの病院で治療を受けているが、過去にも似たような毒殺や未遂事件が頻発してきたロシアである。

        オリンピックに関しても、ドーピング疑惑で出場停止となった選手は多い。

        そのため、国家としての参加を認められない状況に陥っているのが今のロシアである。実に不名誉なことと言わざるを得ない。

         

        国民の間に広がる反プーチンの動きをけん制するためにも、プーチン大統領とすれば「世界初のワクチンを希望者全員に提供する」との前向きなメッセージが必要だったのではないか。「毒殺」や「違法行為」という悪のイメージを打ち消すためにも、「世界初のワクチンの完成」という

        プラスのイメージを強化したいと考えたのであろう。

         

        とはいえ、各国のワクチン開発メーカーに資金を提供しているビル・ゲイツ氏でさえ「完成は早くて年末か年明け」と予測している状況であり、市場に出回るのは2022年との見方も出ている。そのため、プーチン大統領の発表には世界中が驚くと共に、「本当に大丈夫なのか」と半信半疑の声が出たのも当然であろう。

         

        というのも、名前は世界初の人工衛星「スプートニク」に因んだ勇ましいものだが、短期間の開発で、治験者の数も38人と少なく、しかもワクチンを開発したとされるモスクワのガマレヤ研究所や協力したロシア防衛省の中央研究所からは実験データの開示が十分にされなかったからだ。そのためか、ドイツ、フランス、スペイン、アメリカなどの医療関係者の間では「にわかには信じがたい」と首をかしげる反応が専らである。

         

        9月7日には26人の欧米の専門家が公開質問状を通じて、ロシアのワクチンに関するデータの信ぴょう性に疑問を投げかけた。更には、ロシアで開発に携わった医師が「試験を急ぐあまり、医療倫理上の重大な違反があった」と指摘した上で、自ら辞任するというおまけもついてきた。

         

        しかし、強面のプーチン大統領は「ロシアにはウイルス研究20年の歴史がある。治験者の数は少なくても大丈夫」と余裕しゃくしゃくである。国営の「ロシア直接投資ファンド」が5400万ドルの開発費を投入し、その有効性は間違いないと盛んに宣伝している。

        ロシア保健省では「全世界に提供する用意がある」とまで大風呂敷を広げる有様だ。実際、この記者会見の影響は大きく、世界20か国以上から既に10億回分を超える注文が殺到しているという。

         

        中でもフィリピンのドゥテルテ大統領は自ら「最初に投与をお願いしたい」と積極的な反応を見せている。フィリピンは東南アジア諸国の中では最も感染状態が深刻で、ロックダウンを実施したにもかかわらず、感染の拡大が収まらない。

        そのためか、ドゥテルテ大統領曰く「ワクチンのサンプルが届き次第、自分が治験者の第一号になる。国民の見る前で投与を受けるつもりだ。

        自分に効けば、フィリピンの国民全員に効くはずだ。

        来年5月までにはフィリピンでの予防接種を実現したい」。驚くほど前向きで「プーチン大統領は自分にとってヒーローだ」とまで持ち上げている。

         

        フィリピンの大統領府によれば、「ロシアはフィリピンでの試験的投与に関する費用を負担してくれる。

        10月から治験をはじめ、来年4月までには食品医薬品局のお墨付きも得られるだろう。

        そうすれば、フィリピンでもワクチンの共同製造が可能になる」とのこと。同じような動きは今後、他の地域でも加速しそうだ。

         

        実際、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、インド、ブラジルも治験に参加することを検討中という。こうした好意的な反応を受け、ロシアは国内のみならず世界各国で治験者を募集し、4万2000人を対象にした最終段階の治験を開始したと発表した。

         

        実は、アメリカ政府が後押しし、オックスフォード大学やビル・ゲイツ財団が資金を提供するモデルナ社のワクチンの場合は3万人が参加する臨床試験が最終段階に入っている。また、トランプ大統領が熱心に資金援助を続けているノババックスやファイザーも3万人から4万人の治験者を対象にした第3段階の実験が佳境を迎えていると言われる。

         

        これらは「オペレーション・ワープ・スピード」と呼ばれ、トランプ大統領とすれば、11月3日の大統領選挙の投票日の直前には成果を公表したい「最重要プロジェクト」に他ならない。アメリカでは連日4万人の感染と1000人の死者が報告されているからだ。トランプ大統領は「感染のピークは過ぎた。心配要らない。感染の不安を煽っているのは民主党だ」と責任転嫁にせわしないが、被害が拡大していることは間違いない。

        そのためもあってか、トランプ大統領は英国のアストラゼネカ社には12億ドルのワクチン開発資金を提供している。もちろん、アメリカの製薬メーカーにも同様に資金提供を行い、娘婿のクシュナー氏には国内のワクチン開発の調整役を任せている。その上で、特例的に承認を早める準備も進んでいた。

         

        しかし、「大統領選挙のために安全性を蔑ろにするのは如何なものか」との指摘も出ており、トランプ大統領のワクチン戦略は厳しい状況に直面している。特に民主党のバイデン大統領候補とカマラ副大統領候補からは「トランプの勧めるワクチンは危険で、絶対に接種すべきではない」との発言が相次ぎ、国民の間でも猜疑心が広がっているようだ。

        「オペレーション・ワープ・スピード」の首席科学顧問のスラウニ氏ですら「10月末までにワクチン試験の結果が明らかになることはあり得ない」と述べている。そのため、アメリカ国民の過半数は「11月3日の大統領選挙の前に承認されたワクチンなら接種しない」と答えているほどだ。

         

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        著者:浜田和幸

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