もしも人生に幸運というものがあるとしたら、それは忘れ難い友人を得ることなのではないでしょうか?
しかもその幸運が特別なものであるならば、たとえ互いがどのような道を歩むことになろうとも、どんなに遠くにいようとも、友情の距離が遠くなることはありません。
私たちの前には大人になるにつれ社会という厳しい現実が立ちはだかり、否応なしに自分を防御する為の壁を何重にも築きます。しかしそんな壁をいとも簡単に打ち砕く友情がそこには存在しました。そのきっかけは何でもないこと。
リトルヘルプの精神。
「リトルヘルプ」それは、ちょっと助けてくれないかという意味。
キャッチボールで後ろへそらしてしまったボールを誰かに拾って貰ったり
電車で席を譲って貰ったり、その程度のこと。
その程度のことが後に大きな奇跡を生み出します。
この物語は、五十嵐勝氏の取材に基づき構成しました。
最近、自分ファーストに成って来た世界中の人々に、日本人と中国人の間に
心からの、友情、交流、が今でも有る事を伝えられたらと思います。
リトルヘルプ・優しい心が、世界中に広がります様に。 完