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        ┏◆◇━2020年11月━◇◆

        ◆┛

        ┃    経営者のための 事業承継ミニ情報 ◇第56号◇

        ◆┓

        ┗◆◇━━━━━━━━━◆◇━辻・本郷 税理士法人━◇◆┛

        会社の経営権である株式を、後継者にどう承継すれば良いのか?

        その際に、どんな点に気を付ければ良いのか、

        承継の際の税金について、どう取り扱えば良いのか?

        そんな疑問の解決に役立つ情報を、毎月1回配信いたします。

        このミニ情報をご覧いただき、円滑で、そして税務上も有利な事業承継対策を

        実現していきましょう。

        ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

        株主名簿の管理は万全ですか?

        株式会社には、株主名簿の作成義務があります!

        ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

        【1】事業承継を行う際の株主の確認について

        私たちが事業承継のお手伝いをする場合、まずは、お客様に資料リストを提示し、必要書類をご準備していただくことからはじまります。

        その資料リストの中には、必ず株主名簿というものが含まれています。株主名簿

        とは、会社の株主の情報が記載されているもので、下記内容を記載することが

        法律で定められています。

        (1) 株主の氏名又は名称及び住所

        (2) 株主の保有株式数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)

        (3) 株主が株式を取得した日

        (4) その会社が株券を発行している場合には、株券番号

        この株主名簿の情報に基づいて、オーナー様の保有株式数を確認し、後継者様へ株式を承継した場合の税額シミュレーション等を行っていきます。

        しかし、実際に資料依頼をさせていただくと、株主名簿が設立時に作成したままで更新されていなかったり、株主名簿そのものの作成を行っていなかったりするようなケースも珍しくありません。

        そのような場合には、法人税申告書の別表2を確認させていただいています。

        別表2は、同族会社の判定に用いるものですが、株主の氏名・住所と保有株式数が記載されています。

         

        【2】株主名簿の作成義務と注意したいケース

        しかし、ここで注意しなければいけない点があります。

        まず、株式会社には、会社法上、株主名簿の作成義務が義務付けられており、株主や債権者からの閲覧・謄写請求に備えて株主名簿を本店に備え置かなければならないとされています。作成をしていない場合には、過料(ペナルティー)の可能性もあるので注意しましょう。

         

        次に、別表2との関係ですが、別表2は事業年度末(決算日)時点での株主の情報でしかありません。株主名簿と異なり、株式の取得日の記載はありませんので、過去の株式の動きが正しいかどうかは読み取ることができません。将来におけるオーナー様の相続税の税務調査では、過去数十年間の株式の動きが調べられますので、会社設立から現在までの株主名簿をきちんと整備し、名義株の指摘などに備える準備をしましょう。

         

        また、M&Aで会社の売却を実施する場合にも株主名簿は必須になります。

        買い手側としては、現在の株主が適正な株主か否かを株主名簿で確認するためです。

        会社を早急に売却したいと思っても、株主名簿の不備により進展が遅れるようなことも考えられます。

         

        上記のようなことがないよう、株主名簿は万全な状態にしておきましょう!

        株主名簿についてのコンサルティング、その他事業承継対策についてお悩みの方は、下記弊社担当までご連絡ください。

        (担当:小湊 高徳)

         

        ■辻・本郷 税理士法人

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