2021年1月3日
露呈した PCR検査抑制の背景
村田光平(元駐スイス大使)
一日付ガーディアン紙は日本における新型コロナ感染危機の深刻化を伝え、東京五輪が強引に開催される可能性は残るにせよ、コロナ疲れの国民の五輪熱は冷めきっているとの趣旨を伝えております。
2日、東京近隣の3知事は事態の急速な悪化を前に緊急事態宣言の発令を政府に要請するに至っております。
このような事態を招いた責任の一端がココロナ対策への全力投球を妨げている東京五輪にあることは明白となりました。五輪配慮から政策としてPSR検査を抑制しているとの広く共有されている憶測を根拠付ける情報が下記の通り寄せられております。経済界出身の中国通の方がこのほど発信されたメッセージです。
「これはあくまでも笑い話と思っているが、巷の噂話として安倍政権は本年2月に東京都知事とIOCから来年への東京オリンピック延期の言質を取るための話し合いを行い、日本での感染者発生数を減らすためPCR検査能力を低く抑える方針を決定したとの話が
存在している。その結果かどうかは不明だが、5月末現在のPCR検査能力はドイツの一日20万件、中国の484万件に対して日本は僅か1万5千件のみであり、その感染者数の少なさから「アジアの奇跡」と称された。」
上記に鑑みれば、もはや五輪中止決定を引き延ばす正当な理由は
皆無と言わざるえません。
コロナ感染の飛躍的増加は遂に潮目の変化を生み出そうとしております。
このように、歴史の法則に沿う「世直しコロナ」の実績は増える
一方です。
コロナ後が到来する暁には、倫理、哲学に立脚した新世界秩序の構築を目指すべきだとの見解が有力になるものと確信いたします。