2021年3月5日
急がれる五輪の影響からの解放
元駐スイス大使 村田光平
所感をお届けいたします。
3月25日の五輪聖火の出発日が緊急宣言の延長の期限(3月21日)に影響を及ぼしていることが看取されました。5日に報じられたThe Time 紙の「東京五輪を中止するときが到来」との記事は
反論の余地がありません。
昨年2月のBACHIOC会長の来日の際、日本での感染者発生数を減らすためPCR検査能力を低く抑える方針が決定されたとの巷間の噂の正しさは、検査拡大による変異株対策の欠如の現状が立証しております。これは必要不可欠なことであるはずです。
フクシマ事故収束への全力投球、さらには新型コロナ危機への全力投球を妨げている東京五輪の影響は深刻であり、緊急な対応が求められます。
五輪の商業主義についてはバイデン米大統領の「五輪出席については科学に基づいて判断する」との最近の発言が想起されます。
五輪改革論議が始まっておりますが、遂にその廃止まで国際機関で傑出した経済専門家として活躍した実績のある方が訴えだしているとの情報に接しました。
五輪中止に備えての危機管理が求められます。
皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます。