日露呈した危機管理能力の欠如
令和3年5月27日
村田光平
(元駐スイス大使)
米国による東京五輪批判が続いております。
米国・医学誌が「感染対策は不十分」と指摘、組織委作成の
プレイブックにつき科学的根拠に欠けると批判しております。
国内では新たに千葉県が聖火リレーの中止を発表しました。
他方、IOCはBach 会長の「いよいよラストスパート」などの国民の反感を招く発言が目立ちます。
知人からは「日本政府もJOCも反論もできない無能さに怒りを感じます」とのコメントが寄せられております。
強引な五輪開催が各方面に過重の負担と迷惑を及ぼしているのみならず、内外からコロナ犠牲者を生む危険性を指摘されながら
中止を決定できない現状は本件に限らず現在の日本の危機管理能力の欠如と認識せざるを得ません。
五輪問題により重大な問題が新たなに表面化したことになります。
この新たな視点は五輪中止決定の推進力になることが期待されます。