五輪と緊急宣言(所感)
令和3年6月4日
村田光平
(元駐スイス大使)
皆様
この期に及んでも「何のための五輪開催か」に国民が納得のゆく
答えはありません。
下記は傑出した識者からいただいたコメントです。
<開催などしたら、それこそ日本の歴史の汚点と言うべきでしょう。
政府筋の救い難い頑迷固陋__ここに極まれり、ですネ。
聖書あるいはイエス・キリストではありませんが、
彼等は自分が何をしているのか、分かっていないのです。>
尾身会長は緊急宣言下では本来五輪開催は許されないと発言したと伝えられます。
これは実質的に中止宣言ともみなしうる重要発言です。
そもそも東京五輪の招致に手を挙げ時点で福島事故直後に発令された原子力緊急事態宣言は解除されていなかったのです。
今日に至るも解除されていないのです。「呪われた五輪」の根源と言えます。
Bach・IOC会長をはじめとするIOC幹部が連日開催への執着振りを反映した「無神経」ともいえる発言を繰り返し、日本国民の健康軽視の姿勢をのぞかせたことは確実に強い反発を招くに至っております。
五輪憲章の死文化のそしりを免れ得ない五輪の現状の抜本的改革は不可避になったと言えます。
今や国民が政治に期待するのは一日も早く五輪中止を実現することです。
想像を絶する迷惑から日本、そして世界が解放されることが切望されます。
英国のガーディアン紙は「IOCは東京五輪を〝人質〟にしている」と厳しく非難し、この大会には参加しないことが最も重要なことであることは間違いない」と指摘し、開催が強行されるようならば各国選手団に参加を辞退するよう呼びかけております。