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        2021年12月26日

        今週の所感

         村田光平(元駐スイス大使)

        12月25日 

        岸田総理宛メッセージ(脱原発の国際化の必要性)

        皆様

        岸田総理宛メッセージをお届けいたします。

        長年に亘り脱原発のため尽力してきた市民社会は、フクシマ事故にも拘らず、日本が今なお原発を推進する体制を堅持していることに関して、重要な判断に到達いたしました。

        原子力、原発推進の特異な国際的背景の存在とその影響により

        日本の脱原発は単独では期しがたいと言うことです。

        世界が直面する危機の真因は世界中に広まった倫理の欠如であるとの認識の広がりは、遂に来年4月スイスで開催される運びとなった

        「World Ethics Forum」(世界倫理フォーラム)に結実致しました。

        岸田文雄内閣総理大臣殿

        令和3年12月25日

        村田光平

        (元駐スイス大使)

        拝啓

        国民の声に耳を傾ける感性豊かな貴総理のご活躍は高く評価されており、ご同慶の至りに存じます。

         

        米国での竜巻が示した天災の凶暴化は改めて世界に残存する443余基の原発の危険性を認識させるに至りました。

        天災超大国と言われる日本に今や崩壊した安全神話で54基の

        原発が建設がされてしまっている現状に対処するには原発の全廃が本来正解の筈ですが、日本の現状からはこの議論すら見られません。

        最近の地震の頻発は明らかに異常です。

        とくに南海トラフ大地震の可能性に関する最近の情報が注目を要します。

        最近、ネットでは<日本海溝・千島海溝沿いでマグニチュード9級の巨大地震が起きた場合、東北や北海道など太平洋沿岸で最大19万9000人が死亡する! なんと津波被害エリアには、原発が12基も

        存在する! なのに原発事故については未想定!>との報道が注目されました。

         

        長年に亘り日本の脱原発を目標に掲げ尽力してきた市民社会は

        フクシマ事故の発生にもかかわらず、原子力の温存を図ろうとしている日本の現状から重要な判断に到達しつつあります。

        原子力の特異な国際的背景の影響により日本の脱原発は単独では

        期しがたいということです。

        国際社会の原発の危険性に対する認識の更なる深化を図り、

        すでに一定の評価をえている国連倫理サミットの開催を実現して、この場で脱原発の国際化を実現して原発の全廃を達成する必要性が改めて認識され出しております。

         

        幸い来年4月スイスで「World Ethics Forum」(世界倫理フォーラム)が開催される運びとなりました。

        同フォーラムが国連倫理リサミットの先駆けになることが強く期待されます。

        貴総理のご理解とご支援を心からお願い申し上げます。

        敬具

         

         

        12月25日 脱原発の国際化の必要性

        皆様

        天災超大国に安全神話で54基の原発が建設されてしまっている場合、原発の全廃が本来正解の筈です。

        日本の現状からはこの議論すら見られません。

        竜巻の恐ろしさが示した天災の凶暴化はようやく世界に残存する

        443余基の原発の危険性を認識させるに至りました。

         

        最近の地震の頻発は明らかに異常です。とくに南海トラフ大地震の可能性に関する最近の情報が注目を要します。

        昨日ネットでは<日本海溝・千島海溝沿いでマグニチュード9級の巨大地震が起きた場合、東北や北海道など太平洋沿岸で最大19万9000人が死亡する! なんと津波被害エリアには、原発が12基も

        存在する! なのに原発事故については未想定!>との報道が注目されました。

         

        長年に亘り日本の脱原発を目標に掲げ尽力してきた市民社会は

        フクシマ事故の発生にもかかわらず、原子力の温存を図ろうとしている日本の現状から重要な判断に到達しつつあります。

        原子力の特殊な国際的背景の影響により日本の脱原発は単独では

        期しがたいということです。

        国連倫理サミットの場で脱原発の国際化を実現して原発の全廃を

        達成する必要性が改めて認識され出しております。

        幸い来年4月スイスで「World Ethics Forum」(世界倫理フォーラム)が開催される運びとなりました。

        同フォーラムが国連倫理リサミットの先駆けになることが強く期待されます。

        皆様の御指導と御支援をお願い申し上げます。

         

        12月21日 Call for an UN Ethics Summit

        皆様

        お送りした20日発出の林外務大臣宛メッセージの骨子を取りまとめたBCC英文発信(英文共同声明を添付)をお届けいたします。

        早速声援が送られてきておりますが、スイスの友人(IPPNW幹部)からは今年開催が予定されていた世界倫理フォーラム(World Ethic Forum)は来年4月25日から28日、スイスの風光明媚な観光地Engadinで開催されるとの連絡を受けました。国連倫理サミットにとり貴重な追い風となることが期待されます。

         

        (21日発出したBCC英文発信)

         

        Dear Friends,

         

        I hope all goes well for you.

        I have recently pointed out that the Tokyo Olympic Games shares the same roots as those of nuclear reactors.

        No wonder the Tokyo Olympic Games has totally ignored the Fukushima nuclear accident, and consequently the relevant dangers of radioactivity.

        Civil society has learned that there exists a peculiar international background that prevents, in any country,

        the final departure from nuclear reactors. Japan is a case in point.

        In spite of the Fukushima nuclear accident of 2011,the infamous “nuclear village” remains intact, continuing to promote nuclear energy and nuclear reactors.

         

        Civil society has thus reached the conclusion that Japan could get rid of nuclear reactors only in an international framework.

        This explains the recent increasing call and support for holding an UN Ethics Summit as soon as possible.

         

        I am attaching the proposed text of  a joint statement approved by outstanding personalities including a number of former Prime Ministers, but, for lack of time, failed to be finalized. In view of the increasingly menacing natural disasters, the dangers

        of more than 400 nuclear reactors in more than 30 countries alone justify the urgent holding of the above-mentioned Ethics Summit.

         

        Please allow me to count on your understanding and support.

         

        With warmest greetings,

        Mitsuhei Murata

        Former Japanese Ambassador to Switzerland

         

         

        March 11, 2014

         

                       Joint Statement

        promoting March 11 as an International Day of Global Ethics

         

        The lesson of Fukushima is that we should not use any scientific technology susceptible of causing such damage that human society cannot endure, irrespective of the figures of probability of accident, unless the risk is completely zero.

         

        Any conduct that permits radioactive contamination would create incalculable harm to mankind and the earth almost permanently.

        It should be condemned as lacking ethics and responsibility.

         

        Japan, alas, has been the victim of both military and civil use of nuclear energy. After Fukushima, Japan is not only suffering from radioactive contamination, but also is encountering not easily surmountable difficulties to bring the disastrous consequences of the accident under control.

         

        It is recognized clearly that nuclear technology is indivisible and cannot be separated between the military and the civilian sectors. We believe that Japan now has the historical mission to plead for the complete nuclear abolition, both military and civil. It is the lesson of Fukushima.

         

        From this point of view, we would like to propose the following:

         

        1. The I.A.E.A .that is given an incompatible mission of preventing nuclear proliferation and promoting nuclear power generation should be reformed.

         

        1. International control over the safety of existing nuclear plants must be strengthened.

         

        The present crisis confronting mankind is a crisis of civilization. We should transform this civilization – the civilization of power based on ‘paternal culture’ – into a civilization of harmony based on ‘maternal culture’ that gives the supreme value to life.

         

        The deeply-rooted cause of the crisis confronting mankind is the universally prevalent lack of ethics. It is against fundamental ethics to abuse and exhaust natural resources that belong to future generations and leave behind permanently poisonous waste and enormous financial debts. Nature and resources of the world are being exploited without regard for the consequences.

         

        .Without establishing global ethics, we cannot create future civilization of mankind that leaves behind the beautiful planet for succeeding generations.

         

        In this spirit, we stand for convening a United Nations Ethics Summit and creating an International Day of Global Ethics as is called upon by WFUCA. We fully support the official declaration of WFUCA to make 3.11 the UNESCO World Day of Global Ethics, inviting the international community to support this idea. We believe that this Summit will pave the way toward the vision of President Obama for the” World without Nuclear Weapons”.

         

        This International Day for Global Ethics will allow us every year to renew our determination never to resort to war as a solution to conflict.

         

        We must prepare to make the short term sacrifices in our lifestyles for the long term safety of mankind and the earth without nuclear energy. Natural and renewable energies could constitute the basis for a new civilization based on ethics and solidarity that respects the environment and the interests of future generations.

         

        P.S, (La réforme de l’AIEA est à présent soutene vigureusement par Ancien Premier Ministre du Japon Morihiro Hosokawa, Ancien Président de la Confédération Suisse Moritz Leuenberger et Professeur Ernst von Weizsaecker qui ont approuvé cette déclaration conjointe.)

         

         

        12月20日 林 芳正外務大臣宛メッセージ

        皆様

        林 芳正外務大臣宛メッセージ(脱原発の国際化)をお届けいたします。

        原発の特異な国際的背景に鑑みれば国連倫理サミットの開催を実現して脱原発の国際化を実現することによってのみ日本の脱原発は

        実現するとの確信をお伝えいたしました。

         

        林 芳正外務大臣殿

        令和3年12月19日

        村田光平

        (元駐スイス大使)

        拝啓

        現在日本の脱原発は原自連(原発ゼロ・自然エネルギー推進機構)が先頭に立ち、強力に推進しております。

        同組織は小泉純一郎会長(元総理)、中川秀直副会長(元自民党幹事長、内閣官房長官)、河合弘之事務局長の体制で日本での脱原発を強力に推進しております。

         

        フクシマ事故、そしてこれに由来する放射能の危険性を無視する

        東京五輪も原発と同根であると市民社会は指摘してきました。

        原発には特異な国際的背景が存在することは事故まで起こしながら脱原発に踏み切れない日本が遂に証明したと言えます。

        市民社会は日本単独の脱原発の追及の限界を認めざるをえず、

        改めて国連倫理サミットの早期開催を強く訴える次第です。

         

        五輪の政治利用が深刻な問題になっておりますが、ご高承の通り、

        これを禁じている五輪憲章の死文化は既に万人が認めております。

         

        このたび内外の市民社会が提起した放射能流出の実害を伴う深刻なフランスの原発技術の欠陥、IAEAとWHOの癒着の問題などは既に2014年3月11日付の別添共同声明がIAEAの改革を含む対処方針を提言しております。本件はまさに国際機関、政府、巨大財閥が絡んだ世界的な問題です。国連倫理サミットで取り上げることが望まれます。

         

        世界の30余国に残存する430余基の原発の危険性の認識に世界の安全は大きく依存しております。福島事故の教訓は経済最優先から人命再優先への移行です。これを無視することによる悲劇は何としても防がねばなりません。

         

        貴大臣の一層の御活躍と御健康をお祈り申し上げます。       敬具

         

         

        3月11日を地球倫理国際日にするよう訴える共同声明

        (2014,3,11)  

        (※この声明は、時間切れで署名の取り付け,発表には至りませんしたが複数国の首相経験者を含む有力者により賛同されております)

         

        人間社会が受容できない惨禍をもたらしかねない科学技術は事故の可能性につき如何なる数値が援用されようとも完全にゼロでなければ使用してはならないというのが、福島の教訓である。

         

        放射能汚染をもたらす行動はほぼ永久に人類と地球に計り知れない損害を与えるものであり、倫理と責任に欠けるものとして非難されなければならない。

         

        日本は悲しいかな核エネルギーの軍事利用、民事利用双方の犠牲となった。福島の後、日本は放射能汚染に苦しむのみならず、

        事故の悲惨な結果の収束を図るために容易には克服できない諸問題に直面している。

         

        核技術は不可分であり、軍事、民事に分けることが出来ないことは明確に認識されている。日本は今や民事、軍事を問わない完全な

        核廃絶を世界に訴える歴史的使命を有するものと信じる。

        これも福島の教訓である。

         

        このような見地から次の提案を行うものである。

        1.核拡散の防止と原子力発電の促進という両立できない使命を与えられたI.A.E.A.は改革されねばならない。

        2.現存する原子力発電所の安全に対する国際的管理は強化されねばならない。

         

        現在人類が直面する危機は文明の危機である。支配に立脚した力の文明を、命に至上価値を置き、協力に立脚した和の文明に転換しなければならない。

         

        人類が直面する危機の根深い原因はあまねく世界に広がった倫理の欠如である。未来の世代に所属する天然資源を濫用し枯渇させ、永久に有害な廃棄物と膨大 な債務を後世に残すことは倫理の根本に反するものである。自然と世界の資源は如何なる結果をもたらすかに配慮することなく利用されている。

         

        地球倫理の確立なくして、未来の世代に美しい地球を残せるような人類の文明を創設することは出来ない。

         

        このような考えからユネスコクラブ世界連盟(WFUCA)が呼びかけている国連倫理サミットの開催と地球倫理国際日の創設を強く訴えるものである。3月 11日を地球倫理ユネスコ国際日とすることを呼びかけたWFUCAの公式声明を全面的に支持し、国際社会に賛同を求めたい。同サミットはオバマ大統領の核 兵器のない世界のヴィジョンに向けて道を開くものと確信する。

         

        この地球倫理国際日は、紛争を解決する手段として決して戦争に

        訴えないとの決意を毎年新たにすることを可能としよう。

         

        核エネルギーを使用しない人類と地球の長期にわたる安全のために、ライフスタイルについて短期間の犠牲を払う覚悟が必要である。自然・再生可能エネルギーは倫理と連帯に立脚し、環境と未来の世代の利益を尊重する新しい持続可能な文明の基礎となり得よう。

         

         

         

         

         

         

         

         

         

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