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        2022年1月30日

        今週の所感

         村田光平(元駐スイス大使)

        1月23日

        フランスが使用済み核燃料の再処理を断念する方向

        皆様

        フランスの再処理断念の可能性に関するBCC英文発信を

        下記の通りお届けいたします。

        反響を呼んでおります。フランスによる欠陥小型原発の開発は倫理の問題であり、フランスの名誉にかかわる問題であることを指摘いたしました。

        最も信頼のおける専門家からフランスの再処理に対する立場に関して下記の率直なコメントが寄せられましたので、そのまま共有させていただきます。

        <だんだんと目が覚めてきた、コストが大すぎるといったことでしょうね。さらに、Spent Fuel Rods をどうする、という点が喫緊の

        共通課題になり、50-60年前には想像もできなかった世界を

        つなぐネット時代、つまり、デジタルではどんなかカベも

        と通うり抜け抜けますから、「ものも、コトも隠すことがとてもむずかしい世界」になってことがあるのでしょう。

        アメリカでもどこに捨てるか、ヤッカーヴァレーも決められないのです。みんなの捨て場はどこへ?武器から民政へとなったとたんに、とは初めからわかっていた課題ですね。

        もしかしたらフィンランドへ? そこへとみなさんが貯蔵コストを永劫に毎年払うので、フィンランドと仲間は何もしないでも国の

        財務はバッチリOKになる、とみているのかもしれませんね。

        冗談ですが、だんだんと、世界はそのに向かっていくかもしれません。

        世界人口は21世紀の終わりごろには100億人あたりでピークになるかも、期待ですが、しれませんし、貧困率は減る期待ができますが、エネルギー消費も増えていく。CO2はそのころにはピーク・アウトしていてほしいです。>

         

         

        Sent: Sunday, January 23, 2022 5:49 PM

        Subject: French departure from the reprocessing nuclear waste.

         

        Dear Friends,

        In response to my attached message of January 22, I have received the following message from an outstanding and reliable Asian expert.

        <I think Amb Mitsuhei Murata is right in seizing the moment to create space for renewables by encouraging France to take this opportunity to move away from nuclear energy permanently. Japan is. So is Germany. The EU, unfortunately, still recognises nuclear energy as ‘green’, which is to accommodate states like France that depend hugely on it. By itself, France would have found it politically difficult to ditch its dependence on nuclear energy. So, this might be a way.

        Am not sure his efforts will succeed. There is an election in France round the corner. Much will depend on how that plays out, but it is important to make noise on it n be heard?>

        Concerning the problematic French plan of developing seriously defective small-size nuclear reactors, the honor of France is certainly at stake. It is undeniably a matter of ethics.

        With highest and warmest regards,

         

        Mitsuhei Murata

        Former Japanese Ambassador to Switzerland

         

        _________________________________________

        Sent: Saturday, January 22, 2022 11:03 PM

        To: mitsu <mm.murata@jcom.zaq.ne.jp>

        Subject: French departure from the reprocessing nuclear waste.

         

        Dear Friends,

        According to the attached information, France has started envisaging the departure from the reprocessing nuclear waste.

        https://reporterre.net/L-ASN-envisage-l-abandon-du-retraitement-des-dechets-nucleaires

        This important news will influence the problematic French plan of developing small-size nuclear reactors. Serious leakage of radioactivity

        emanating from these is already widely reported.

        Former Prime Minister Junichiro Koizumi is strongly against the EU’s position to allow nuclear reactors to subsist, giving as an excuse the shortage of energy

        arising from carbon neutral policy .

        Five Japanese former Prime Ministers will make a joint declaration to this effect very soon.

        Japanese civil society highly appreciates the holding of the “World Ethics Forum” next August in Pontresina, Switzerland.

        I am looking forward to participating in the Forum which could hopefully promote the UN Ethics Summit.

        Please allow me to count on your understanding and support.

        With highest and warmest regards,

         

        Mitsuhei Murata

        Former Japanese Ambassador to Switzerland

         

        1月26日 岸田総理宛メッセージ

        皆様

        岸田総理宛メッセージをお届けいたします。欧州委員会が気候変動などへの投資を促進するため

        『EUタクソノミー』に原発を含めようとする動きに対する原自連の反対声明を別添いたします。

         

        外国特派員協会より27日11時からの記者会見で

        小泉純一郎元総理及び菅直人元総理は原子力を持続可能エネルギーとみなすことに反対するとの連絡が寄せられました。

        https://www.fccj.or.jp/event/press-events

         

        今後、8月にスイスで開催される「世界倫理フォーラム」とこれに関連する「国連倫理サミット」が

        深刻な欠陥を抱えた小型原発を開発することについて如何に対応するかが注目されます。

         

        市民社会は深刻化する世界の危機を前にして、原発等の禍根の除去の方向に動く天地の摂理に希望を託しております。

         

        岸田文雄内閣総理大臣殿

        令和4年1月26日

                              村田光平

        (元駐スイス大使)

        拝啓

        内外の情勢の危機の深刻化に対処するための日夜のご奮闘に心から声援をお送り申し上げます。

         

        フランスの再処理断念の可能性に関する報道が反響を呼んでおります。放射能漏れをもたらすフランスによる欠陥小型原発の開発は

        倫理の問題であり、フランスの名誉にかかわる問題であるとの指摘が注目されます。。

        他方、 欧州委員会が気候変動などへの投資を促進するため『EUタクソノミー』に原発を含めようとする動きに対して原自連は別添の反対声明を発出しました。

         

        小泉元総理他5名の首相経験者は持続可能な世界を実現するには

        脱原発と脱炭素を同時に進める自然エネルギーの推進しかないとする同声明の立場を1月27日に元首相5名が共同で発表することとなりました。なお、昨年3月、日本の元首相5名(小泉純一郎氏、菅直人氏、細川護熙氏、村山富市氏)は原発ゼロ、自然エネルギー100%へと舵を切るべきだとし、5人の元首相各自が3.11宣言を発表した経緯があります。

         

        脱原発は日本の歴史的使命である核廃絶への出発点です。

        オバマ前米大統領の「核兵器のない世界」の理念を共有される

        貴総理の格段の御指導と御尽力をお願い申し上げます。

        敬具

         

         

        「地球温暖化防止のための原発推進」は世界の破滅をもたらす

         

                      原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟

                            会 長 吉原 毅

                            顧 問 小泉 純一郎

                            顧 問 細川 護煕

                            副会長 中川 秀直

                            幹事長 河合 弘之

                            事務局次長 木村 結

         

         

         地球温暖化の原因はCO2の排出による温室効果ガスの増加で

        あり、人類は脱炭素社会へ向けての転換を急ぐべきであり、もはや一刻の猶予もならない、今行動しなければ地球環境は壊滅的な危機に陥るであろう。

         

         こうした気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の主張が

        気候サミット・COP26を契機として世界的に高まっている。

         

         そうした中、「再生エネルギーは遅々として開発が進まず温暖化防止に間に合わないので原発の再稼働や小型原発の新設を急げ」

        という議論が出始めており、EU議会やフランスなどで原発を脱炭素エネルギーの選択肢の一つとして積極的に活用すべきという論調が強まっている。

         

         地球温暖化防止の観点から原発再稼働を求める論調がわが国の

        マスコミにも出はじめているが、それはとんでもない亡国の議論である。日本は地震大国であり、原発は中程度の地震で破壊される。東京電力福島第一原発事故の原因は、津波ではなく地震による故障であるという説も有力である。巨大原発事故が起きれば国家は消滅する。

         

         また使用済み核燃料を後世に押しつけることの非倫理性、犯罪性の問題も解消されていない。そして原発のコストは上昇し、

        自然エネルギーに比べはるかに劣っている。それが原発というものである。地球温暖化という「公害」をなくすために原発という最大・最悪の「公害」源を容認する論理をわれわれは認めない。

         

         われわれ原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟は、「化石燃料の代わりに原発を」という議論を絶対に認めないことをここに強く宣言する。

        以上

        1月27日 岸田総理宛メッセージ(反響)

        皆様

        内外の市民社会からの熱い反響の数々をお届けいたします。

        (その1)

        メッセージ有難うございます。

        岸田首相のみならず、政権全体へインパクト

        が伝わることを祈念します。

         

        (その2)

        EU タクソノミーに原発を含める、などもってのほかです。フランスの大統領に重責があります。なんとしても阻止しなければいけません。

         

        (その3)

        小泉純一郎氏の「日本の歩むべき道」をありがとうございます。

        https://www.youtube.com/watch?v=jht71LpxJEA&t=3s

        この動画は中高生に是非見て欲しいです。

        原発がいかに無謀かが小泉さんの巧みな語りで素直に伝わってきます。

        何処に働きかけたら良いのでしょう?

        「欧州委員会が気候変動などへの投資を促進するため『EUタクソノミー』に原発を含

        めようとする動き」を阻止するため小泉元総理達に働きかけてくださったり、

        「日本単独の脱原発を悲観視して、その国際化を国連倫理サミットの場での達成に期待を寄せるに至った所以です。」とのお考えを共有します。

        「8月にスイスで開催される「世界倫理フォーラム」とこれに関連する「国連倫理サミット」が深刻な欠陥を抱えた小型原発を開発することについて如何に対応するかが注目されます。」

        今年は大きな進展が期待できそうですね。

         

        (その4)

        原爆と原発は表裏一体だということを知らしめてください。

        小泉元総理のご講演については所感を改めて下記添付いたしました。

        取り急ぎご報告まで。

         

        1月27日 元首相五名の共同声明

        皆様

         

        元首相5名が下記共同声明を欧州委員会に対して発表し、外国人記者クラブで27日11時から記者会見を行いました。

        FGGJ(日本外国特派員協会)YouTube映像

        https://www.youtube.com/watch?v=vXNi2gLjxmc

        取り急ぎご報告いたします。

         

         

        欧州委員会委員長ウルズラ・フォン・デア・ライエン様

         

        脱原発・脱炭素は可能です&#8232;―EU タクソノミーから原発の除外を―

        欧州委員会が、気候変動対策などへの投資を促進するための

        「EU タクソノミー」に原発も含めようとしていると知り、

        福島第一原発事故を経験した日本の首相経験者である私たちは大きな衝撃を受けています。

         

        福島第一原発の事故は、米国のスリーマイル島、旧ソ連のチェルノブイリに続き、原発が「安全」ではありえないということを、膨大な犠牲の上に証明しました。そして、私たちはこの10年間、福島での未曾有の悲劇と汚染を目の当たりにしてきました。何十万人という人々が故郷を追われ、広大な農地と牧場が汚染されました。

        貯蔵不可能な量の汚染水は今も増え続け、多くの子供たちが甲状腺がんに苦しみ、莫大な国富が消え去りました。

        この過ちをヨーロッパの皆さんに繰り返して欲しくありません。

         

        原発推進は、気候変動から目を背けるのと同様に、未来の世代の

        生存と存続を脅かす亡国の政策です。私たちは福島第一原発の事故後、国内外の専門家、研究者の調査、研究によって原発が安全でもなく、クリーンでもなく、経済的でもないということを明確に認識しました。私たちは真に持続可能な世界を実現するためには脱原発と脱炭素を同時に進める自然エネルギーの推進しかないと確信します。

         

        そしてEUタクソノミーに原発が含められることは、処分不能の

        放射性廃棄物と不可避な重大事故によって地球環境と人類の生存を脅かす原発を、あたかも「持続可能な社会」を作るもののごとく

        世界に喧伝するものです。もし、原発への投資にEUがお墨付きを

        与えること になれば、委員長の掲げられる欧州版グリーンディール政策の本質とも相反し、EUのみならず世界中の人々の将来に

        取り返しのつかない巨大な負の遺産を背負わせてしまうことになるでしょう。

         

        福島第一原発事故直後、ドイツのメルケル政権の脱原発への決断は刮目に値するものでした。私たちはその英断を高く評価します。

        今また、ヨーロッパの皆さんが人類の持続可能な未来を紡ぐ決断をなされんことを切に願います。

         

        脱原発と脱炭素の共存は可能です。

         

                    第87・88・89代内閣総理大臣小泉純一郎

                    第79代内閣総理大臣細川護熙

                    第94代内閣総理大臣菅直人

                    第93代内閣総理大臣鳩山由紀夫

                    第81代内閣総理大臣村山富市

                           2022年1月27日(順不同)

         

        1月28日 Exclude Nuclear Energy from the EU Taxonomy

        ( 元首相五名の共同声明)

         

        皆様

        元首相五名の共同声明に関するBCC英文発信をお届けいたします。

        記者会見で小泉元総理が原発安全神話にかかわる大嘘を改めて非難されたこと、菅元総理が農地を活用した営農型太陽光発電

        <500KWのパネルを1日3時間(年間1000時間)全農地

        (400万ha)で活用すれば2兆キロワット(現在の全消費量の2倍)が得られるというもの>と言う有望な提言をされたことに言及しました。

        アル・ゴア元米副大統領が在職中に原子力問題はとどのつまり倫理の問題であると総括したことに言及して 市民社会は「世界倫理フォーラム」及び「国連倫理サミット」に期待を寄せている旨伝えました。

        ドイツの関係者からは極めて間向きな反響が寄せられております。

         

        January 27, 2022

        Ms. Ursula von der Leyen

        President of the European Commission

         

        Pursuing a Nuclear-Free and Carbon-Free Society is Possible

        Exclude Nuclear Energy from the EU Taxonomy

         

        As former Prime Ministers of Japan, we were shocked to learn that the European Commission is planning to include nuclear power in the EU Taxonomy, which is designed to facilitate

        investments in projects that tackle climate change and other projects related to sustainability.

        Following what had happened at Three Mile Island in the United States and Chernobyl in the former Soviet Union, the disaster at the TEPCO Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant proved at great cost that nuclear power cannot be “safe”. Moreover, what we have witnessed in Fukushima over the last decade is an indescribable tragedy and contamination on an unprecedented scale. Hundreds of thousands of people have been forced to flee their homes and

        vast areas of agricultural land have been contaminated. Radioactive water well beyond storage capacity continues to be generated, many children are suffering from thyroid cancer,

        and massive amounts of the country’s resources and wealth has been lost. We do not wish European countries to make the same mistake.

        Promoting nuclear power can ruin a country. Like policies that turn a blind eye to climate change, policies promoting nuclear energy threaten the survival and existence of future generations. In the aftermath of the disaster at the TEPCO Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant, various investigations and research, as well as expert opinions from within Japan and beyond, have made clear that nuclear power is neither safe, clean, nor economical.

        We are convinced that the only way to achieve a truly sustainable world is to promote renewable energies that will allow our societies to simultaneously move away from nuclear power and decarbonize.

        The inclusion of nuclear power in the EU taxonomy would be to promote to the world that nuclear power contributes to creating a “sustainable society,” when, in reality, indisposable

        radioactive waste and the inevitable risk of major accidents threaten the survival of the global environment and human species all together.

        If the EU were to endorse investments in nuclear energy, this would be at odds with the essence of the European Green Deal that is being promoted, and would leave a huge and irreversible legacy for the future of the EU and the world.

        In the aftermath of the disaster at the TEPCO Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant, the decision made by the Merkel administration in Germany to phase out nuclear power was a remarkable one.

        We commend this decision. We sincerely hope that the European leaders will again make a courageous decision to weave a sustainable future for humanity.

        Let us stress once again that a nuclear-free and 9decarbonized world is possible.

         

        The 87th, 88th and 89th Prime Minister of Japan Junichiro Koizumi

        The 79th Prime Minister of Japan Morihiro Hosokawa

        The 94th Prime Minister of Japan Naoto Kan

        The 93rd Prime Minister of Japan Yukio Hatoyama

        The 81st Prime Minister of Japan Tomiichi Murayama

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