2022年2月6日
今週の所感
村田光平(元駐スイス大使)
2月3日
岸田総理宛メッセージ(EU委員長に対する共同声明)
皆様
岸田総理宛メッセージ(2件)及び小泉元総理宛メッセージをお届けいたします。
原発をEUのタクソノミーに含めないようにとの5名の元首相の
EU委員長に対する申し入れは環境大臣、福島県知事などからの
反発を招いておりますが、逆効果とはまさにこのことと言えます。
論議すればするほど厳然たる事実は隠せないからです。東京五輪が狙った福島事故隠し、放射能の危険性無視は医療崩壊と第5波を
生み不道徳、無責任の烙印を押される結果に終わりました。
市民社会は欧州が原発の過酷事故の発生により第2の福島の悲劇の場となることを懸念しております。
欧州議会における論議が今回のEU委員会の決定をくつがえすことが期待されます。
岸田文雄内閣総理大臣殿
令和4年1月31日
村田光平
(元駐スイス大使)
拝啓
重要情報をお届けいたします。
1月27日、小泉純一郎元総理及び菅直人元総理は外国特派員協会主催の記者会見で別添の日本の5名の総理経験者のE委員長宛共同声明<脱原発・脱炭素は可能です―EU タクソノミーから原発の除外を―>を発表されました。
インドの50年来の親友Mani Shankar Aiyar氏(元ガンジー首相補佐官、石油・天然ガス大臣)からこの度の日本の5名の元首相の素晴らしいご尽力は2月初旬のEUの決定に結実するであろうとの
連絡が入りましたので取り急ぎご報告申し上げます。
敬具
追伸 ホームぺージhttp://kurionet.web.fc2.com/murata.html
の近況報告に詳細掲載いたしました。
岸田文雄内閣総理大臣殿
令和4年2月3日
村田光平
(元駐スイス大使)
拝啓
お届けしたMani Shankar Aiyar氏からの情報に反し、EU委員会は原発をEUタクソノミーに含めることを決定いたしました。
お詫び申し上げます。
同氏からの連絡によれば、同決定は4か月を経てから欧州議会に
提出されることになっておりますが、この決定は本会議での
多数(353)で否決可能であり、100票ほど不足しているのが
現状のようです。
ドイツはこのたびの委員会決定に強く反対しており、オーストリアは提訴する方針と伝えられます。内外の市民社会もEU員会の決定に反対の声を上げだしております。現に在独邦人による欧州議会に対する反対申し入れにも接しております。
議論の活発化が予見されます。
このたびのEU委の決定は忘れられかけている福島事故の悲劇を
世界中に改めて想起させること必定です。
原子力の民事利用、軍事利用の双方の犠牲となった唯一の国としての日本の歴史的使命にかかわる問題です。
貴総理の御理解と御支援をお願い申し上げます。
敬具
小泉純一郎総理殿
令和4年2月3日
村田光平
(元駐スイス大使)
拝啓
お届けしたMani Shankar Aiyar氏からの情報に反し、EU委員会は原発をEUタクソノミーに含めることを決定いたしました。
お詫び申し上げます。
同氏からの連絡によれば、同決定は4か月を経てから欧州議会に提出されることになっておりますが、この決定は本会議での多数
(353)で否決可能であり、100票ほど不足しているのが現状です。
ドイツはこのたびの委員会決定に強く反対しており、オーストリアは提訴する方針と伝えられます。内外の市民社会もEU委員会の決定に反対の声を上げだしております。現に在独邦人による欧州議会に対する反対申し入れにも接しております。議論の活発化が予見されます。
このたびのEU委の決定は、忘れられかけている福島事故の悲劇を世界中に改めて想起させること必定です。原子力の民事利用、軍事利用の双方の犠牲となった唯一の国としての日本の歴史的使命にかかわる問題です。
このたびの貴総理をはじめとする5名の元首相のEU委員長に対する申し入れは、原発事故の再発に対する全世界への警告にもなり、その意義は世界から高く評価されるものと確信いたします。
敬具
2月4日
原発の存続を狙うEUタクソノミー
(環境大臣に対する河合原自連幹事長の反論)
皆様
原発の存続を図るEUタクソノミーに反対する5名の首相経験者の共同声明の発出に環境大臣は反対の動きに出ております。
「原子力村」の立場に立つ環境大臣に対する河合弘之原自連事務局長の反論と質問をお届けいたします。
https://twitter.com/genjiren2017/status/1489409614248497154?s=21
市民社会は論外とみなしております。
始められた論争は内外に波及し、その結末は容易に予見されます。
皆様の御理解と御支援をお願い申し上げます。
2月4日
原発の存続を狙うEUタクソノミー ②
(環境大臣に対する河合原自連幹事長の反論)
皆様
お届けした環境大臣に対する河合弘之原自連事務局長の反論は
原自連からの報告によれば2.2万回再生されるなど大きな反響を呼んでおります。
予見された通り原子力の無責任・不道徳な側面が改めて浮き彫りにされ出しました。
在独の在留邦人による欧州議会への働き掛けが見られるなど本会議での過半数の決議でこのたびの決定を覆そうとする動きの活発化も予見されます。
甲状腺がん訴訟に立ち上がった若者たち応援に関するプレス・リリースを添付いたします。
みなさま
昨日プレスリリースした環境大臣への抗議と質問、そして今朝アップした河合さんによる環境大臣への反論映像は大きな反響を呼んでいます。
ツイッターでは、リツィートが450件、映像は2.2万回再生されています(2月3日20時現在)
環境大臣からの抗議のために延び延びになっていました表題の声明をメディア各社に送りましたので、ご報告します。訴訟団体にもお送りいたします。
2月6日 海外在留邦人による支援の動き
皆様
ドイツ在住の在留邦人Rie Groeger女史は有力な活動家でこれまでも東京五輪問題などでも協力を頂いております。
このたびの日本の5名の元首相のEU委員長に対する申し入れに
関してもドイツおよびオーストリアの環境大臣、および欧州議会の緑の党などへ下記の書簡を発出して日本の立場を支援するを
開始しております。
こうした動きはフランスおよびイタリアなどに在留する邦人の方々からも出ることが予見されます。
環境省と原自連の間で始められた福島で発見された甲状腺癌と
放射線の影響に関する
論議は内外に広がりを見せることが予見されます。
村田光平先生、
村田先生、こちらこそ、貴重な書簡をご紹介してくださいまして、ありがとうございます。
今日、ドイツの環境大臣・Steffi Lemke氏の事務所から、
日本の首相による声明を歓迎します、との連絡がありました。
オーストリアの環境・気候大臣にも、この声明書をご紹介しようと思っています。
なお、英文のメールの内容はドイツ語のメール内容と同じです。
どうぞ、くれぐれもご自愛なさってご活躍くださいませ。
グローガー理恵
グローガー理恵様
ご支援、ご尽力いただき感謝に耐えません。
「福島を忘れないように」の呼びかけが有意義となりました。
過半数でEU員会決議を取り消し得る欧州議会本会議の対応が
注目されます。
村田光平
—–Original Message—–
From: rie.groeger@ewe.net <rie.groeger@ewe.net>
Sent: Thursday, February 3, 2022 3:31 AM
To: valentin.dupouey@europeangreens.eu
Cc: mitsuhei murata <mm.murata@jcom.zaq.ne.jp>
Subject: EU Taxonomy – Statement by five former Prime Ministers of Japan
To: Mr Valentin Dupouey
Head of the Communication Unit / Press Officer European Green Party
– Greens/EFA Group in the European Parliament
Dear Mr Dupouey
How do you do. My name is Rie Groeger. I am a Japanese-born German citizen.
I am writing to call your attention to a statement by five former
Prime Ministers of Japan, Messers Junichiro Koizumi, Morihiro
Hosokawa, Naoto Kan, Yukio Hatoyama, Tomiichi Murayama, regarding
the plan by the Commission of the European Union
to classify nuclear
power as a sustainable energy source.
I have for some time been in contact with a former ambassador of Japan to Switzerland, Mr Mitsuhei Murata, a prominent opponent of nuclear power. He provided me with a copy of a letter (attached) by the former prime ministers to the president of the European Comission,
Ms Ursula von der Leyen, regarding this issue.
The letter can also be viewed here:
http://genjiren.main.jp/wp-content/uploads/2022/01/202201_EU-Taxonomy_Genjiren_Statement_ENG.pdf
The prime ministers‘ letter speaks for itself: disregarding this
powerful appeal to the cognitive competence of those pursuing this
mistaken policy would demonstrate their inability to conduct climate policy purposefully without being influenced by particular interests.
I hope that the inititaive by these heads of state may aid your
efforts to dissuade the European Commission from its intent to
promote nuclear power.
Sincerely yours,
Rie Groeger (Ms)
cc: Mr Mitsuhei Murata