2022年6月5日
今週の所感
村田光平(元駐スイス大使)
6月1日
ウクライナ危機の教訓(原発は所在国に向けられた核兵器)
皆様
社会の良識は原発の将来については別添の田中俊一原子力規制委員会前会長のご見解(「このまま「消滅」へ」)に賛同しております。
ウクライナ危機の重大な教訓は原発は所在国に向けられた核兵器であることが立証されたことです。
それにもかかわらずこうした認識が世界に広がらないことは危険な現状と言えます。
東京電力の柏崎刈羽原子力発電所は、総電気出力821.2万kWで世界最大規模のものです。その存在自体は日本の深刻な安全保障問題の筈です。原発への「ミサイル攻撃」にはどんな安全対策でも無力です。国民がその存在自体の危険性に目覚めることは緊急課題です。
原発を放置したまま防衛費の倍増を求め軍拡に向かうなど邪道の筈です。
ウクライナ危機の先行きは不透明ですが無辜の市民の命を守ることが最優先されるべき時に紛争の長期化の見通しに軽々に言及することは生命軽視の誹りを免れません。
休戦成立への当事者間の交渉の進展を求めることが最優先されるべきです。
市民社会は不道徳の永続を許さない歴史の法則(天地の摂理)に希望を託しております。
6月2日
縄文道の提唱者 加藤春一様から早速寄せられた下記メッセージ
日本は 核兵器所有の隣国 ロシア、中国、北朝鮮に囲まれ原発はターゲット化されています。
特に新潟は中国の影響力が大きくなっている地域です。
今は中国への今までの発展に経済的、技術的に最大に貢献してきたのは日本であります。
日本への侵略や核兵器を向けること自体が恩を仇で返すことですので、平和外交の力で 友好関係を維持し、日本の安全を維持する努力が望まれると思います。
6月2日
原自連の提言が、今朝の東京新聞の1&2面に大きく報道されました
皆様
小泉元総理が顧問を務められる原自連の提言が、下記の通り今朝の東京新聞の1&2面に大きく報道されました。
ウクライナ危機が原発の危険性を全世界に立証した状況下で、新たな世論形成の出発点になるものと期待されます。
「原発再稼働は不要」と原自連が提言 エネルギー価格高騰でも
「今こそ冷静に」 顧問の小泉元首相も訴え
2022年6月2日 06時00分
脱原発について話す原自連顧問の
小泉純一郎元首相=東京都内で(佐藤哲紀撮影)
小泉純一郎元首相が顧問を務める民間団体「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)」は、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格高騰への対策として、原発再稼働を求める自民党内の議論に対し「再稼働は不要」と反論する提言をまとめた。小泉氏は本紙の取材に「原発は自国に向けた核兵器と同じだ」と強調し、脱原発と自然エネルギーの活用拡大を急ぐ必要性を訴えた。(我那覇圭)
【関連記事】小泉純一郎元首相「原発は国民に向けた核兵器」
本紙インタビュー 岸田首相の原発対応には「期待できない」
エネルギー価格を巡っては、各国が経済制裁の一環として、石油、天然ガス資源が豊富なロシアからの輸入を減らした結果、高騰につながっている。自民党の原発推進派議員でつくる電力安定供給推進議員連盟(会長・細田博之衆院議長)は3月中旬、国内で停止中の原発を速やかに再稼働させるよう政府に要請。日本維新の会もエネルギー価格の高騰を抑えるためなら、再稼働を容認する考えだ。
原自連の提言では再稼働に対し「今こそ冷静に対処しなければならない」と指摘。ロシア軍が3月初旬、ウクライナ南部の原発を攻撃したことを挙げ、「他国が日本に侵攻し、54基ある原発を攻撃すれば甚大な放射能被害が生じ、核兵器による攻撃を受けなくても亡国の危機に陥る」とした。
価格高騰への当面の対策としては、高効率の火力発電を活用し、
太陽光や風力、水力、地熱、潮力など自然エネルギーによる発電の拡充で補っていくよう提言。住宅の断熱化や省エネ化も進めるよう求めた。
原自連は2017年、各地で活動する脱原発や自然エネルギー推進団体の連携を目指す全国組織として発足。会長は吉原毅・城南信用金庫名誉顧問で、細川護熙元首相らも名を連ねている。
原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟の提言要旨
▽ウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格の高騰で、「原発再稼働は
必要」という主張がみられるが、冷静に対処しなければならない
▽原発は日本に向けた核兵器と同じ。攻撃されれば、日本の消滅につながる
▽太陽光や風力などの自然エネルギーは自給自足ができ、安定的で低価格。戦時にも強い
▽当面は、最先端の火力発電に加えて日本が誇る多様な発電技術を活用すべきだ
▽自然エネルギーを全力で拡大発展させれば、日本の100%以上の電力需要が賄える
▽(原発ゼロにつながる)エネルギー革命のための大規模投資を行えば、経済も大きく発展する
小泉純一郎元首相が語る「原発は国民に向けた核兵器」 再稼働論に反論 岸田首相の原発対応には「期待できない」
小泉純一郎元首相が顧問を務める「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)」は最新の提言で、国内の原発再稼働は、ロシアによるウクライナ侵攻で生じたエネルギー価格高騰への解決策にはならないと強調し、原発を存続させる危険性に警鐘を鳴らした。小泉氏と、原自連副会長の中川秀直・元自民党幹事長に脱原発への考えや今後の取り組みを聞いた。(大野暢子、曽田晋太郎)
【関連記事】「原発再稼働は不要」と原自連が提言 エネルギー価格高騰でも「今こそ冷静に」 顧問の小泉元首相も訴え
脱原発について話す原自連顧問の小泉純一郎元首相
―ロシアによるウクライナ侵攻の長期化で、自民党を中心に原発再稼働を求める声が強まっている。
小泉氏「ロシアは原発への攻撃も行った。(有事には)日本でも原発が攻撃の標的になり得る。国民に向けた核兵器を持っているようなものだ。再稼働は危ない。恵まれた自然エネルギーを活用する方向にかじを切るべきだ」
―再稼働論の背景には何があるか。
小泉氏「原子力技術に一生を懸けてきた人々がいる。電力会社や
原発メーカーは関連企業を多く持っており、立地自治体には交付金が出て経済も潤う。だから議員も反対できない」
―コストの低さなどで原発を評価する意見もある。
小泉氏「大うそだ。(本格稼働しないまま廃炉が決まった)高速増殖原型炉『もんじゅ』には政府が1兆1000億円も費やした。
東京電力福島第一原発事故で、今も数万人が故郷に帰れていない。危険性の高い高レベル放射性廃棄物の最終処分場も見つかっていない」
―原発に頼らずに電力を安定供給できるか。
小泉氏「福島原発事故後の一定期間、原発の稼働はゼロだった。
原発なしでもやっていけると実証したからこそ、私も原発ゼロを
訴えている。首相の権力は強い。ひとたび決断すれば実現は可能だ」
―岸田文雄首相は「安全性を確認した原発は再稼働する」との立場だ。
小泉氏「安全性を確認しても安全でなかったからこそ、福島の事故が起きたということを分かっていない。脱原発に向けた努力もしておらず、期待できない」
―岸田首相に脱原発を働き掛けないのか。
小泉氏「政界を引退したから口は出さない。原発ゼロ運動は続ける」
脱原発について話す原自連副会長の中川秀直元自民党幹事長
―野党への注文は。
小泉氏「政権を取りたいなら、選挙の目玉公約として原発ゼロと
自然エネルギーの発展を打ち出すべきだ。原発関連の労働組合の
支援を受けているため原発に反対しにくいのだろうが、(脱原発を支持する)圧倒的な無党派層に比べれば、組合票はわずかなものだ」
―今後の活動方針は。
中川氏「かつて科学技術庁長官を務めた私が脱原発を語るのは不明を恥じるしかないが、放射性廃棄物を閉じ込める方法が全然見つからない。人類の生存に関する問題だ。原発再稼働による目先の快適さを選ぶのか、子どもや孫たちの将来の安全か。政治を動かすような世論を喚起したい」
6月3日
FW: 原自連の提言が、今朝の東京新聞の1&2面に大きく報道されました
皆様
ご報告した原自連の提言に関する報道ぶりに関して下記の通り補足させていただきます。
インタビューの中で、特に注目されたのは小泉元総理の「政界を引退したから口は出さない。原発ゼロ運動は続ける」とのご発言です。最近の幹事会で突然、小泉元総理が高齢に鑑み講演会は今後辞退すると発言され、多くの同席者より「小泉さんは常々、座右の銘として尾崎咢堂の『人生の本舞台は常に未来にあり』を話されているじゃないですか。やめるのは、これに反します」などと止めに入った経緯があるからです。これが一部の報道で小泉元総理の原発ゼロ
運動そのものからの撤退であるかの如く喧伝されたのです。
記
「原発再稼働は不要」と原自連が提言 エネルギー価格高騰でも「今こそ冷静に」 顧問の小泉元首相も訴え
2022年6月2日 06時00分
<https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=180937
<https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=180937&pid=681987>
&pid=681987>
脱原発について話す原自連顧問の小泉純一郎元首相=東京都内で(佐藤哲紀撮影)
小泉純一郎元首相が顧問を務める民間団体「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)」は、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格高騰への対策として、原発再稼働を求める自民党内の
議論に対し「再稼働は不要」と反論する提言をまとめた。小泉氏は本紙の取材に「原発は自国に向けた核兵器と同じだ」と強調し、脱原発と自然エネルギーの活用拡大を急ぐ必要性を訴えた。(我那覇圭)
【関連記事】 <https://www.tokyo-np.co.jp/article/180933>
小泉純一郎元首相「原発は国民に向けた核兵器」
本紙インタビュー 岸田首相の原発対応には「期待できない」
エネルギー価格を巡っては、各国が経済制裁の一環として、石油、天然ガス資源が豊富なロシアからの輸入を減らした結果、高騰につながっている。自民党の原発推進派議員でつくる電力安定供給推進議員連盟(会長・細田博之衆院議長)は3月中旬、国内で停止中の原発を速やかに再稼働させるよう政府に要請。日本維新の会もエネルギー価格の高騰を抑えるためなら、再稼働を容認する考えだ。
原自連の提言では再稼働に対し「今こそ冷静に対処しなければならない」と指摘。ロシア軍が3月初旬、ウクライナ南部の原発を攻撃したことを挙げ、「他国が日本に侵攻し、54基ある原発を攻撃すれば甚大な放射能被害が生じ、核兵器による攻撃を受けなくても亡国の危機に陥る」とした。
価格高騰への当面の対策としては、高効率の火力発電を活用し、太陽光や風力、水力、地熱、潮力など自然エネルギーによる発電の拡充で補っていくよう提言。住宅の断熱化や省エネ化も進めるよう求めた。
原自連は2017年、各地で活動する脱原発や自然エネルギー推進団体の連携を目指す全国組織として発足。会長は吉原毅・城南信用金庫名誉顧問で、細川護熙元首相らも名を連ねている。
原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟の提言要旨
▽ウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格の高騰で、「原発再稼働は
必要」という主張がみられるが、冷静に対処しなければならない
▽原発は日本に向けた核兵器と同じ。攻撃されれば、日本の消滅につながる
▽太陽光や風力などの自然エネルギーは自給自足ができ、安定的で低価格。戦時にも強い
▽当面は、最先端の火力発電に加えて日本が誇る多様な発電技術を活用すべきだ
▽自然エネルギーを全力で拡大発展させれば、日本の100%以上の電力需要が賄える
▽(原発ゼロにつながる)エネルギー革命のための大規模投資を行えば、経済も大きく発展する
小泉純一郎元首相が語る「原発は国民に向けた核兵器」 再稼働論に反論 岸田首相の原発対応には「期待できない」
2022年6月2日 06時00分
小泉純一郎元首相が顧問を務める「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)」は最新の提言で、国内の原発再稼働は、ロシアによるウクライナ侵攻で生じたエネルギー価格高騰への解決策にはならないと強調し、原発を存続させる危険性に警鐘を鳴らした。小泉氏と、原自連副会長の中川秀直・元自民党幹事長に脱原発への考えや今後の取り組みを聞いた。(大野暢子、曽田晋太郎)
【関連記事】 <https://www.tokyo-np.co.jp/article/180937> 「原発再稼働は不要」と原自連が提言 エネルギー価格高騰でも「今こそ冷静に」 顧問の小泉元首相も訴え
<https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=180933
<https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=180933&pid=681988>
&pid=681988>
脱原発について話す原自連顧問の小泉純一郎元首相
―ロシアによるウクライナ侵攻の長期化で、自民党を中心に原発再稼働を求める声が強まっている。
小泉氏「ロシアは原発への攻撃も行った。(有事には)日本でも原発が攻撃の標的になり得る。国民に向けた核兵器を持っているようなものだ。再稼働は危な
い。恵まれた自然エネルギーを活用する方向にかじを切るべきだ」
―再稼働論の背景には何があるか。
小泉氏「原子力技術に一生を懸けてきた人々がいる。電力会社や原発メーカーは関連企業を多く持っており、立地自治体には交付金が出て経済も潤う。だから議員も反対できない」
―コストの低さなどで原発を評価する意見もある。
小泉氏「大うそだ。(本格稼働しないまま廃炉が決まった)高速増殖原型炉『もんじゅ』には政府が1兆1000億円も費やした。東京電力福島第一原発事
故で、今も数万人が故郷に帰れていない。危険性の高い高レベル放射性廃棄物の最終処分場も見つかっていない」
―原発に頼らずに電力を安定供給できるか。
小泉氏「福島原発事故後の一定期間、原発の稼働はゼロだった。原発なしでもやっていけると実証したからこそ、私も原発ゼロを訴えている。首相の権力は強い。ひとたび決断すれば実現は可能だ」
―岸田文雄首相は「安全性を確認した原発は再稼働する」との立場だ。
小泉氏「安全性を確認しても安全でなかったからこそ、福島の事故が起きたということを分かっていない。脱原発に向けた努力もしておらず、期待できない」
―岸田首相に脱原発を働き掛けないのか。
小泉氏「政界を引退したから口は出さない。原発ゼロ運動は続ける」
<https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=180933
<https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=180933&pid=681989>
&pid=681989>
脱原発について話す原自連副会長の中川秀直元自民党幹事長
―野党への注文は。
小泉氏「政権を取りたいなら、選挙の目玉公約として原発ゼロと
自然エネルギーの発展を打ち出すべきだ。原発関連の労働組合の
支援を受けているため原発に反対しにくいのだろうが、(脱原発を支持する)圧倒的な無党派層に比べれば、組合票はわずかなものだ」
―今後の活動方針は。
中川氏「かつて科学技術庁長官を務めた私が脱原発を語るのは不明を恥じるしかないが、放射性廃棄物を閉じ込める方法が全然見つからない。人類の生存に関する問題だ。原発再稼働による目先の快適さを選ぶのか、子どもや孫たちの将来の安全か。政治を動かすような世論を喚起したい」