「知識の杜」通信・202230号 令和4年8月3日
*核拡散防止条約(NPT)
岸田文雄首相は日本の首相として初めて、米ニューヨークの国連本部で開幕した核拡散防止条約(NPT)再検討会議に出席し、演説を行った1日(日本時間2日)。
「核兵器のない世界」に向け5本柱の行動計画ヒロシマ・アクション・プランを発表した。(産経新聞)
ヒロシマ・アクション・プランは、核軍縮・不拡散に向けた行程表となる。
首相は、核兵器に必要な高濃縮ウランなど兵器用核分裂性物質の生産状況に関する
情報開示を保有国に要請。包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効を目指し、9月の国連総会に合わせ、批准国の首脳級会合を主催する方針を打ち出した。
核兵器不使用の継続が重要との認識を国際社会が共有すべきだと主張。
核兵器保有国に核戦力の透明性向上を呼び掛けた。(時事通信)
アクションプランは
①核兵器不使用の継続の重要性を共有すべきであること。
➁透明性の向上です。これは、あらゆる核軍縮措置の基礎です。核兵器国に対し、核戦力の
透明性の向上を呼びかけます。
③核兵器数の減少傾向を維持すること。
④核兵器の不拡散を確かなものとし、その上で、原子力の平和的利用を促進していくこと。
⑤各国の指導者等による被爆地訪問の促進を通じ、被爆の実相に対する正確な認識を世界に広げていきます
グテーレス国連事務総長が8月6日に広島を訪問することを歓迎する事を表明、しかし「核兵器禁止条約」には言及しなかった。
核の傘に守られている日本としては、大きな課題ですね???
核なき世界は何時になったら訪れるのか???
原発も核保有では、攻撃されたら???
*ペロシ米下院議長
台湾の蔡英文総統と3日午前、台北市内の総統府で会談しました、
現職下院議長としては25年ぶり。
ペロシ氏は「台湾と世界の民主主義を守る」と表明し、
蔡氏は「訪問は米国議会の台湾への揺るぎない支持」と歓迎した。
これに対抗して中国は4日から台湾周辺6カ所での軍事演習開始と発表。
(環境破壊と資源の無駄使い)
米国の「一つの中国」政策に矛盾しているようだが??
ペロン氏は台湾とは「民主主義と自由、人権などの共通の利益と価値観に根ざした
深い友好関係を育むものだ」今回の訪問は歴代米政権が踏襲してきた「一つの中国」政策と矛盾しないとワシントンポストへ寄稿しました。
*インド洋の島国スリランカを救うのはプーチン大統領か
イーロン・マスク氏か? ・・・浜田和幸・・・
ぶっちゃけ、インド洋の楽園と謳われたスリランカが沈没の危機に直面しています。
と言っても、温暖化による海面上昇によって島が飲み込まれるということではありません。
同国を収めてきたラジャパスカ一族の経済政策の失敗により、債務不履行に陥ってしまったのです。しかも、コロナの影響で頼みの観光客は激減してしまいました。
それまで観光客の大半を占めていたロシア人ですが、ロシアが欧米から経済制裁を受け、
外貨での支払いシステムSWIFTから排除されたため、海外旅行ができなくなっています。
モスクワとコロンボを結ぶアエロフロートもサービスを中止したままです。
日本とも関係は深く、農業や水産業を学ぶために技能実習生らが多数来日していました。
有名な未来学者兼SF作家で、小生とも親しかったアーサー・C・クラーク氏もこの島に魅せられ、晩年は活動の拠点を移したほどです。
ところが、急速な経済発展を目指し、裏付けのないまま紙幣を乱発した結果、史上最悪の財政破綻に陥ってしまいました。
この6月、インフレ率は54.6%を記録し、食品価格の上昇率は
80%を超えました。
燃料不足は深刻化し、学校も政府機関も閉鎖されています。
国内の至る所でデモや騒乱事件が発生しており、旧宗主国のイギリス政府も「渡航禁止令」を出したほどです。
かつて韓国が経験したように、IMFの管理下に入る可能性も高く、
調査団が入っています。
そんな中、ラジャパスカ大統領はロシアのプーチン大統領に支援を要請し、「前向きな感触を得た」と希望的な発言です。
これまでインドや中国にもSOSを発したのですが、色よい返事はありませんでした。
ロシアがどこまで救いの手を差し伸べてくれるのか、現時点では不明です。
そこで、最後の望みの綱として名前が取り沙汰され始めたのが
イーロン・マスク氏。
電気自動車「テスラ」や宇宙ロケット「スペースX」の創業者で、
今や世界1の大富豪です。
最近ではツイッターの買収提案やウクライナへ通信衛星を使ったインターネットサービスを提供し、ロシアに軍事侵攻されたウクライナへ救済の手を差し伸べています。
国家破綻の危機に直面するスリランカも救って欲しいという声が湧き上がってきました。
実は、スリランカの債務は500億ドルと言われています。
これは2700億ドルの資産を有するマスク氏であれば、なんとかできる金額であることは間違いありません。
その上、ツイッターの買収提案の金額は440億ドルですから、
それを棚上げすれば、簡単にスリランカという国家を自分のものにできます。
ぶっちゃけ、ウクライナに次いで、スリランカでもプーチン大統領とマスク氏の熱い陣取り合戦が始まりそうです。
「知識の杜」通信・202231号 令和4年8月10日
*8月・日本人にとって忘れられない3日間
6日(広島)9日(長崎)15日終戦記念日
1945年(昭和20年)8月6日(月曜日)午前8時15分広島へ原爆が投下された
1945年(昭和20年)8月9日(木曜日)午前11時02分長崎へ原爆が投下された
1945年 (昭和20年) 8月15日(水曜日) 日本における第二次世界大戦の終戦の日
77回目の平和祈念式典が広島、長崎で行われた。
8月6日、広島の平和祈念式典で、松井一実市長が平和宣言で、
核抑止力を支持する考えが勢いを増していると指摘し
「一刻も早く全ての核のボタンを無用のものにしなくてはならない」と核兵器廃絶を訴えた。
8月9日、長崎の平和祈念式典では、田上市長が平和宣言で、
核保有国の首脳に向け「どんなことがあっても核兵器を使ってはならない」と訴えた。
ウクライナ情勢を踏まえ「核兵器が使われてしまうリスクに直面している。
持っていても使われることはないだろうというのは幻想に過ぎない」と核抑止論を批判。
「存在する限り使われる」と核使用への危機感を表明し、廃絶を訴えた。
*アメリカのペロシ下院議長は台湾訪問で何を狙ったのか
(浜田和幸)
「台湾海峡の波高し」といった雰囲気が広がっています。
度重なる中国からの警告にもかかわらず、アメリカの下院議長の
ナンシー・ペロシ女史が5人の下院議員を伴い、
米軍機に搭乗し、南シナ海を迂回するフィリピン上空ルート経由で台北に乗り込んだからです。日本でも連日、大きなニュースになりました。
中国内では「ペロシ一行の乗った米軍機は中国の一部である台湾上空を領空侵犯することになるはずだから、撃墜すべきだ」といった
勇ましい書き込みがネット上に溢れました。
傑作だったのは、ペロシ女史が水泳している写真が「撃墜され海に放り出された」との説明付きで拡散されたことです。
ペロシ議長と言えば、議長に就任するはるか以前より、中国の人権問題に批判的で、中国政府の招きで北京を訪問した際にも、天安門広場で「民主主義を守るために犠牲になった中国の若者を追悼したい」と横断幕を掲げた武勇伝の持ち主。
今回の電撃訪問の期間中にも、蔡英文総統は言うに及ばず、1989年に発生した天安門事件の際の学生リーダーだったウイグル族出身のウーアルカイシとも面談しました。
齢(よわい)82歳ということもあり、11月の中間選挙では引退が確実視されています。中国への強い姿勢を見せることで、支持率が急落するバイデン大統領率いる民主党が形勢挽回を果たせるように
立ち回っているようにも見えます。というのも、バイデン大統領は
習近平国家主席と電話会談を重ねてはいますが、中国に対して強い姿勢を打ち出していないからです。
とはいえ、「台湾は自国の一部と」いう建前の中国とすれば、放置できない話です。
以前、ペロシ女史が台湾を訪問したのは、まだペイペイの下院議員の時でした。しかし、今やアメリカ大統領の身に何か起きた時の後継順位は副大統領の次という立場です。
続きは下記WEBサイトで
http://chishikinomori.test.aoilo-web02.teamavith.com/archives/6910
「知識の杜」通信・202232号 令和4年8月17日
*77回目の終戦の日(8月15日)
政府主催の全国戦没者追悼式が日本武道館で開かれました。
天皇陛下のお言葉・全文
本日、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり、全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦において、かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。
終戦以来77年、人々のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります。
私たちは今、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による様々な
困難に直面していますが、私たち皆が心を一つにし、力を合わせてこの難しい状況を乗り越え、今後とも、
人々の幸せと平和を希求し続けていくことを心から願います。
ここに、戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、
過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、
全国民と共に、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。
岸田首相は
「今日、私たちが享受している平和と繁栄は、戦没者のみなさまの尊い命と苦難の歴史の上に築かれたものであることを、私たちは片時たりとも忘れません」と述べて、
「歴史の教訓を深く胸に刻んできた」と言及した。
ロシアのウクライナ侵攻を踏まえ、「いまだ争いが絶えることのない世界にあって我が国は積極的平和主義の旗の下、国際社会と力を合わせながら世界が直面するさまざまな課題の解決に全力で取り組んでいく」と強調した。
このメッセージがどれだけ世界の人々の心に届いたか???
6ヶ月も続いている、ロシアによるウクライナ侵攻、中国の台湾威嚇の為の軍事演習による、日本への威嚇、ミャンマー・イラク・中東、等々、世界中の紛争等があるので、軍事費増強すべきの声が大きくなっています。勿論、現状の世界情勢を考えると、ある程度自衛の為の軍備増強は必要ですが????その内、何%でも捻出して
同時に有能な、外交官(交渉人)の育成が必要では???
77年続いた平和国家日本だから、説得力のある外交官(交渉人)を
排出すればできる事が、あるはずですが???
日本は「平和の尊さ」の輸出国として、世界中から尊敬される国になれるのでは???
世界中が軍事費を削減して環境保護技術に転用したら???
軍需産業も地球防衛環境開発会社へ転身できるのでは???
また、軍事演習でなく、軍楽隊の交流、スポーツ、文化等の交流を
深め、相互理解の道を模索するべきでは????? 何年かかっても良いから、傷つけあうよりも!!!
「人間だもの」会って話せば判る事もある?????
*習近平との直接対話を希望するゼレンスキーの思惑(浜田和幸)
ぶっちゃけ、アメリカのペロシ下院議長の台湾訪問でウクライナ情勢は国際ニュースの片隅に追いやられてしまったようです。
とはいえ戦争が始まって5ヶ月が経ちました。
ゼレンスキー大統領の率いるウクライナは国家破綻に追い込まれています。
8月に迫る200億ドルの外債償還のメドは立っていません。
アメリカのバイデン政権からは330億ドルもの武器、食糧、難民支援を受けていますが、その大半は闇市場に流れているようです。
8月1日からはウクライナのドル稼ぎ頭と言われるトウモロコシや小麦などの輸出が再開されましたが、戦前と比べると極々少量に過ぎません。
苦肉の策として、ゼレンスキー大統領は夫人を引っ張り出し、
ワシントンに送り込み、バイデン夫妻に直接掛け合わせて一層の支援を求めました。
しかし、アメリカ国民のウクライナへの関心は盛り上がらず、「国内問題を優先すべき」との声が大きいため、追加の財政支援は得られていません。
そこで、ゼレンスキー大統領はファッション誌「ボーグ」の表紙に
夫人を登場させ、紙面を通じて国際世論に訴える作戦を展開しています。
続きは下記WEBサイトで
http://chishikinomori.test.aoilo-web02.teamavith.com/archives/6908
「知識の杜」通信・202233号 令和4年8月24日
*昭和のファッションリーダー
・森英恵さん死去8月11日(老衰のため96歳)
パリのオートクチュールコレクションで活躍し、戦後日本のファッションデザイン界をリード、してきた世界的な服飾デザイナーでした、羽根をモチーフにしたデザインで知られ、「マダム・バタフライ」と呼ばれました。
グレース・ケリーなど米ハリウッドの有名人や、ナンシー・レーガンなど著名人のドレスも手がけました。
1993年には、皇太子徳仁様(現天皇)と結婚された雅子様(現皇后)のローブデコルテ等も作りました。
・三宅一生さん死去 8月5日 (肝細胞がんのため84歳)
小さく収納できる「PLEATS PLEASE」(プリーツ・プリーズ)
ブランドや、コンピューターで設計された生地から衣服を切り出す「AーPOC」などのシリーズで、デザイン性と機能性を追求して世界的に人気となりました。
73年にパリコレクションに初参加をして、米実業家の故スティーブ・ジョブズも愛用者でした。近年は自身のデザイン事務所で次代の
デザイナーの育成や、デザイン文化の研究を行う財団を創設など
活躍を続けていました。
・筆者も若い頃、両デザイナーの事務所を訪問して、間近での仕事ぶりを拝見し何とも言えないオーラ―を感じたことを、今でも忘れません。
相次いで昭和のファッションリーダが彼岸へ旅立ってしまいました。
森英恵さん三宅一生さんお疲れ様でした、安らかにお眠り下さい。
益々昭和が遠くなって来ましたね???
世界に羽ばたく、令和のファッションリーダーに期待しましょう???
*日本製鉄
2022年8月18日千葉県庁にて記者会見がありました。
今年6月、生産工程で生じる「脱硫液」が敷地外に漏れるトラブルがあり、近くの川で大量の魚が死んでいた、県の調査では水路から
シアンも検出され、県の行政指導を受け、同社が過去の検査結果を
調べていた結果、2019年2月~22年4月、排水口から有毒物質の
シアンが計39回検出されたが、県に報告せず公表もしていなかったことも判り、不適切だったと謝罪した。
天下の日本製鉄の記者会見でしたが、何ともお粗末な対応と感じましたが???
最近の記者会見は政治家を含めて、自己保身の言い繕いばかりですね???
*夏の甲子園(第104回全国高等学校野球選手権大会)
8月22日決勝戦が行われ仙台育英が下関国際を8対1で破り優勝しました。
東北勢の優勝は春夏合わせ甲子園の歴史上初で、東北の悲願が達成されました。
選手の育成、起用方法等、これからの高校野球の変革を感じさせる
優勝でしたね???
*ペロシ下院議長の台湾訪問でとばっちりを受ける
イーロン・マスク氏(浜田和幸)
ぶっちゃけ、「台湾海峡の波高し」といった雰囲気が広がっています。
度重なる中国からの警告にもかかわらず、アメリカの下院議長のナンシー・ペロシ女史が米軍機で台北に乗り込んだからです。
ペロシ議長と言えば、議長に就任するはるか以前より、中国の人権問題に批判的で、中国政府の招きで北京を訪問した際にも、天安門広場で「民主主義を守るために犠牲になった中国の若者を追悼したい」と横断幕を掲げた武勇伝の持ち主。
齢82歳ということもあり、11月の中間選挙では引退が確実視されています。
中国への強い姿勢を見せることで、支持率が急落するバイデン大統領率いる民主党が形勢挽回を果たせるように立ち回っているに違いありません。
とはいえ、「台湾は自国の一部と」いう建前の中国とすれば、放置できない話です。
以前、ペロシ女史が台湾を訪問したのは、ぺいぺいの下院議員の時でした。
しかし、今やアメリカ大統領の身に何か起きた時の後継順位は副大統領の次という立場です。中国政府も無視するわけにはいきません。
続きは下記WEBサイトで
http://chishikinomori.test.aoilo-web02.teamavith.com/archives/6905
「知識の杜」通信・202234号 令和4年8月31日
*岸田文雄首相、次世代原発の建設検討を指示
来夏以降17基再稼働
首相は24日午後に首相官邸で開くGX(グリーントランスフォーメーション)実行会議で次世代型の原子力発電所の開発・建設を検討するよう指示する。
新増設は想定していないという現在の方針を転換し、中長期で電力確保を目指す。
来夏以降に最大で17基の原発を再稼働させる。
国内に原発は33基ある。電力会社が原子力規制委員会に再稼働を
申請したのは25基で、17基が規制委の安全審査を通過した。
このうち10基は地元の同意も得ていったんは再稼働した。
現時点で運転している原発は6基にとどまる。
(8月24日・日本経済新聞)
現在のエネルギー危機を迎えて、国民を守る為の政府エネルギー
対策としては、これしかないのですかね??? 再生エネルギーの開発、設置にどれだけ真剣に取り組んできたのか、見えません?????
福島の悲劇は2度と起こさない様に、万全の対策は出来ているのでしょうね???
日本と同じ状況のフランスで起こっている原発問題を「村田光平先生」の所感にて
掲載していますので、是非お読みください。
http://chishikinomori.test.aoilo-web02.teamavith.com/archives/6966
*GX実行会議|内閣官房ホームページ
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gx_jikkou_kaigi/index.html
*FBIのガサ入れを受けたトランプ前大統領:生き残れるのか?
(浜田和幸)
ぶっちゃけ、トランプ前大統領は「不動産王」と呼ばれていた頃から、好き勝手な言動で話題を巻き散らしてきていました。
そして、今週は大統領経験者としては初の不名誉な称号を得たのです。
何かと言えば、FBIによる「家宅捜査」と「不正疑惑の証拠没収」に他なりません。
司法省のお墨付きの下、FBIの捜査官がフロリダ州にある別荘に踏み込んだのです。
その時、トランプ氏はニューヨーク近郊でゴルフ三昧でした。
ガサ入れの知らせを受けて、本人は「バイデン政権による違法行為だ。アメリカは腐敗国家になってしまった。この悲惨な状況を克服するには、自分がホワイトハウスを奪還するしかない」と、新たな闘志を燃やしているようです。
しかも、「秋の中間選挙で民主党を追い出し、共和党が議会多数派となれば、今回のような非合法な活動を容認した司法省や実行犯のFBIのトップの首を挿げ替える」とまで公言。
共和党内のトランプ支持派やバイデン政権に不満を抱く熱心な
トランプ教の信者の間では、
「そうだ!そうだ!バイデンは地獄行きだ」と拍手喝采しています。
では、そもそもなぜFBIは前大統領の家宅捜査に踏み切ったのでしょうか。
それなりの立件に向けての確証がなければできない話です。
実は、トランプ氏の不正疑惑は長年に渡ってくすぶっていました。
不動産王の時代にも、土地や物件の評価額を不正操作し、金融機関から法外な融資を引き出し、更には税金逃れに血道を上げていたとのこと。
また、政治家を動かし、公的な土地をあり得ない安価で落札し、自分の名前を冠したゴルフ場や別荘地に作り替えたりしていました。
その他、セクハラで訴えられた案件は枚挙の暇がありません。
有名なポルノ女優には莫大な口止め料を支払っていました。
今回の家宅捜査の直接の引き金になったのは、ホワイトハウスを
去る際に国家機密文書を大量に持ち出したという疑惑が内部告発されていたためです。
アメリカの法律では「大統領はその職にあった際に目にしたり、
使った文書は全て返却し、公文書館が保管すること」が決められています。
後々、歴史的な検証が公平公正に行われるようにするためです。
しかし、トランプ氏はホワイトハウスからそうした機密文書をごっそりと別荘に持ち出し、金庫に保管していたわけです。
この違法行為が立証されると、トランプ氏は罰金で終わらず3年の禁固刑に処され、当然、2024年の大統領選挙には立候補できなくなります。
ぶっちゃけ、いかなる手段を講じても来る中間選挙で共和党が議会多数派となり、トランプ氏の無罪を勝ち取るしか、トランプ教の生き残りはあり得ません。
先に台湾訪問で話題の主となったペロシ下院議長は「私のことを批判してたけど天罰が下ったようね」と、ほくそ笑んでいるようです。