2023年4月23日
今週の所感
村田光平(元駐スイス大使)
4月16日 坂本龍一様と「原子力ムラ」 -2
べクテル社出身の世界的に定評のある中村ニック昇社長からの提言をご参考までにお届け申し上げます。
国際的反対が強まりつつある放射性汚染水の海洋放出問題を含め
福島事故の後始末は底なしの感があります。
<中村ニック昇社長の提言>
村田光平 様
ご丁寧にメール頂きまして恐縮しております。
実は坂本龍一様の様々なメッセージには私も常々共感しているところで御座います。
私は福島の事故後から継続的に次の様な警告及び提案をして参りました。
- 福島の災害で建物の崩壊により沢山のアスベストが空中に散乱しているので、国として住民、作業員、ボランティア活動者等にアスベストの危険性を理解した上で作業するように事前警告を発する。アスベスト(石綿)の吸入が原因で中皮腫(癌)は30年くらい後に症状が発生すると言われています。過去にも日本国はアスベスト使用が危険と分かっていながら欧米諸国より10年間ほどアスベスト使用を許可続けました。現時点でも建物の解体現場でのアスベスト対策は後進国並と言えます。
- 私は福島の災害地域を世界の経済特区とする提案続けました。そうすれば世界中の国々の協力・支援が得られたはずです。
3. 福島の放射性物質汚染廃棄物処理は世界の問題です。国・東電・ゼネコンに任せて不安は取り除けません。国際チームで透明性の有る計画及び処理が必要と言い続けております。
4. 坂本龍一氏の「たかが電力のため」には私も心が打たれます。
5. 日本ではジャーナリズムもジャーナリストも責任を果たしていないと常々思っております。