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        奥 義久の映画鑑賞記

        2023年4月

         

        *私自身の評価を☆にしました。☆5つが満点です。(★は☆の1/2)

         

        2023/04/01「ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り」☆☆☆★

        3月24日に生まれて初めての“ものもらい”で映画鑑賞も1週間ぶり。気楽に見れるものがいいと選んだのが本作。東宝シネマズでは吹き替え版のみなので字幕版のあるCINECITAで鑑賞。お子様向けかと思いきや、大人も楽しめるエンターテインメント大作である。殺されたエドガンの妻を生き返らせるため、伝説の石板を求めて仲間たちと強力な魔法使いに挑む。主人公エドガンにクリス・パイン、相棒の無敵の戦士ホルガにミシェル・ロドリゲス、ミシェルは若手の頃から注目していたアクション女優、今回準主役に抜擢されて筆者もうれしく思っています。仇役が元ロマコメのプリンス、ヒュー・グランドが演じています。役者の魅力もさることながら充分に楽しめる作品です。

         

        2023/04/02「生きる LIVING」☆☆☆☆☆

        黒澤明監督の名作「生きる」(1952年)から70年の時を経てイギリスを舞台にリメイク作品が生まれた。映画化を企画したのは、黒澤作品を幼い時に鑑賞し、そのメッセージに強く感動したノーベル賞作家のカズオ・イシグロ。自ら脚本を書き英国の国民的スターのビル・ナイが主演を務め、新たな名作が誕生した。1953年復興途上のロンドン。市民課の責任者ウィリアムズ課長は部下から煙たがられる頑固一徹の典型的公務員だった。ある日ウィリアムズは医師から余命半年を宣告される。半年間を無意味に過ごすのでなく最後に充実な人生を送ろうと、たらいまわしにされていた案件に取り組み、まわりの人々も変えていく。日本とイギリスの死生観の違いもあるが、悩み苦しんだ志村喬が歌う“ゴンドラの唄”は自らの死を哀惜して涙するが、ビル・ナイの歌う“ナナカマドの木”は愛する妻への甘美な思いと自らの達成した仕事への賛歌といえる。イギリス版ではウィリアムズ課長を励ましたマーガレットが部下のピーターと恋仲になるところまでが描かれている。生きる未来の輝きを表しているといえよう。そして、最後のENDマーク。

        最近の映画は終・完・END・FIN等が出なくなり、エンドロールになっている。本作はイギリス映画の全盛と黒澤映画へのオマージュがENDマークに秘められていると感じる。3月は「フェイブルマン」を是非劇場で見て欲しいと書きましたが、4月は本作で劇場に足を運んでください。最後に名優ビル・ナイが初のアカデミー賞ノミネート、カズオ・イシグロもアカデミー脚本賞にノミネートされました。残念ながら受賞は逃しましたが、受賞同等の重みがある名演技とシナリオと筆者は確信していることをお伝えします。

         

        2023/04/03「ロストケア」☆☆☆★

        原作は10年前に日本ミステリー文学大賞を受賞した小説ですが、映画化が難しいということで連続殺人犯と検事の対決をメインに大幅にアレンジされた作品となった。連続殺人犯役の松山ケンイチと検事役長澤まさみの緊迫感ある対決は実力派俳優ならではの見せ場となり、テーマの介護問題で主人公は、自らの殺人は救いという。見ごたえのある作品である。二人の言い分に、それぞれ同調出来る部分はある。しかしながら、法を無視した殺人に正義はない。

         

        2023/04/05「The Son 息子」☆☆☆☆

        アカデミー脚色賞を受賞した「ファーザー」のフロリアン・ゼレール監督の家族3部作の第2作。本作は自らの戯曲を原作とし脚本を書いた。その脚本に惚れ込み主演と製作総指揮をヒュー・ジャックマンが勤めている。物語は有能な弁護士ピーターと不登校になった息子ニコラスとの愛の葛藤を描いている。ピーター自身も親に反発した時期があったのも関わらず息子の気持ちが理解できず、ニコラスが選択した答えは?ピーターの元妻にローラ・ダーン、ピーターの愛妻にヴァネッサ・カービー、ニコラス役には注目の若手ゼン・マグラス、そしてゼレール監督の前作「ファーザー」で2度目のアカデミー主演男優賞を獲得したアンソニー・ホプキンスがピーターの父親役を重圧な演技で演じている。家族とは何かを考えさせられる作品である。

         

        2023/04/07「AIR/エア」☆☆☆★

        1980年代ナイキは業績不振に苦しんでいた。バスケットシューズの市場は1位はコンバース、2位アディダスで3位がナイキで僅か17%のシェアにすぎなかった。そのナイキは“エア・ジョーダン”の発売で業界TOPになる。本作はナイキのスカウト、ソニーがいかにしてマイケル・ジョーダンを口説いたか、エア・ジョーダンの誕生秘話の映画化である。ベン・アフレックが監督とナイキのCEOフィル・ナイト、マット・ディモンが製作とソニー役を演じている。

        二人は1980年代からの親友で二人が脚本を書いた「グッド・ウィル・ハンティング」で共演してスターとなった。2021年の「最後の決闘裁判」でグッド・ウィル以来24年ぶりに共同執筆し、10数年ぶりに共演、そして本作となった。親友同士の息の合った演技とエア・ジョーダン誕生秘話をエンターテインメント作品に仕上げた二人に拍手を送りたい。

         

        2023/04/08「仕掛人・藤枝梅安(二)」☆☆☆★

        2月公開の続編。梅安と相棒・彦次郎が京を目指す旅の途中で

        彦次郎が忘れられぬ仇と出会う。梅安の協力で出会った武士は仇の双子の兄と解る。彦次郎の仇敵は京で無法の限りを尽くす浪人集団の頭・井坂惣市と判明。その井坂の仕掛を白子屋菊右衛門から依頼されるが、梅安を妻の仇と狙う凄腕の侍・井上半十郎が現われる。本作は彦次郎の復讐と梅安が復讐される側と過去の因縁が絡みながら物語が展開していく。豊川悦司、片岡愛之助、菅野美穂の第1作のレギュラー陣に加えて、1作目のラストに顔を見せた椎名桔平が峯山又十郎と井坂惣市の二役、佐藤浩市が井上半十郎、石橋蓮が白子屋を演じている。他に高橋ひとみ、篠原ゆき子らが共演している。今回のラストでは梅安の愛人おもん(菅野美穂)の店から出てくる長谷川平蔵(松本幸四郎)とすれ違う。第1作のラスト同様に次につながるのなら第3作は火盗改め・長谷川平蔵との物語が見られるかも知れない。

         

        2023/04/11「KNOCK 終末の訪問者」☆☆☆★

        「シックスセンス」の鬼才M・ナイト・シャマラン監督の最新作。人里離れた山小屋で休暇を楽しむ3人の家族。そこに終末を予言する4人の訪問者が現われる。4人は終末を防ぐために3人の内1人を犠牲にすることを告げる。世界の滅亡か家族の崩壊か、究極の選択を迫られる。4人組のリーダーに個性派スターのディヴ・バウティスタ、3人の家族にはジョナサン・グロフ、ベン・オルドリッジ、クリステン・キュイが扮している。いつもながら予測不可能なスリラーを描くシャマラン監督の手腕は見事。

         

        2023/04/12「オオカミ狩り」☆☆☆

        フィリピンから極悪犯罪者47人を護送する貨物船フロンティア・タイタン号が犯罪者に占拠される。貨物船の地下には人体実験で怪物となった元軍人がいて、刑事たちと三つ巴の争いが始まる。二枚目のソ・イングクが全身にタトゥーを入れて大胆なイメチェンで犯罪者のリーダーを演じる。血しぶきが舞う強烈なバイオレンス・アクションはスペイン・シッチェス国際ファンタスティック映画祭で審査員特別賞・特殊効果賞を受賞した。アクション好きにはお薦め作品。

         

        2023/04/13「トリとロキタ」☆☆☆☆

        「ロゼッタ」でパルムドール受賞後、全作品がカンヌでコンペ作品となっているダルデンヌ兄弟の最新作で、カンヌ国際映画祭75周年記念大賞を受賞。祖国を離れ支えあって生きるトリとロキタ、家族に送金するためクスリの売人をするロキタ。二人の生きる道は厳しく悲劇が待ち構えている。ダルデンヌ監督の最高傑作。

        2023/04/14「ノートルダム 炎の大聖堂」☆☆☆★

        2019年4月15日ノートルダム大聖堂が炎上する。消防士たちの活躍で奇跡的な死者ゼロと聖遺物も守る。この実話を「愛人/ラマン」「薔薇の名前」の名匠ジャン=ジャック・アノーが監督した。

        現場で活躍した消防士たちは、無名のヒーローなので本作でも有名な俳優は使わなかった。全編IMAX撮影した迫力ある画面で再現されたノートルダム大聖堂の炎上を鑑賞してほしい。

         

        2023/04/15「聖地には蜘蛛が巣を張る」☆☆☆☆★

        本作は聖地マシュハドで起きた16人の娼婦連続殺人を基に制作された。殺人犯はイスラム法により“街を浄化した”と犯行声明を出す。一部の市民は犯人を英雄視する。映画では架空の女性ジャーナリストを主人公にして、囮調査で犯人を追い詰めていく。この物語は犯人サィードの視点からは汚い女たちを神に代わって浄化していく信仰心の厚い平凡な男の怒り、娼婦の視点からは子供を育てる為や無得ず街角に立つ女の哀れさ。ジャーナリストの視点からは正義のため殺人者を捕らえる使命感。色々な思いが交差して不条理な世界が描かれている。主役の女性ジャーナリスト・ラヒミを演じるザーラ・アミール・エブラヒミはイランの国民的俳優だったが、イスラム法(私的なセックステープが第3者によって流出)のためフランスに亡命した女優である。本作では、自らの仕打ちへの怒りが熱演となり、カンヌ国際映画祭の最優秀女優賞を獲得した。サィード役のメフディ・バジェスタニもイランの名優であるが、本作出演によるイランでの影響が心配である。監督はイランへの批判でないと言っているが、ラストシーンでラヒミが協力者の元同僚のほほに別れのキスをする。欧米では普通の事だが、イランでは人前でこのような振る舞いは許されない。イラン国内では上映されない映画であることは事実だが、本作がイランでも上映され女性の地位が向上することを願ってやまい。多くの問題定義が含まれた作品である。

         

        パリタクシー」☆☆☆★

        最初に題名を見た時にリュック・ベッソン制作の人気シリーズ「タクシー」の最新作かと思った。スピード狂のタクシードライバーとダメ刑事のコンビが事件を追うコメディタッチの作品で4作が公開された。その後もスピンオフ作品が作られたので本作もその路線と思ったが、何とパリのタクシーを舞台にした人情ドラマ。パリの名所を回りながら、老婦人マドレーヌの想い出話を聞く運転手シャルルは、免停直前の金なしドライバー。パリの反対側の老人ホームに送るはずが、マドレーヌの依頼で寄り道をすることとなる。彼女の想い出の場所を巡りながら、いつしか2人の間に心の交流が生まれる。別れ際にシャルルはホームを訪ねる約束をする。シャルルが妻と訪問した時、衝撃と感動のラストが待っている。シャルルを演じるには、フランスを代表するコメディアンのダニエル・ブーン、マドレーヌには国民的シャンソン歌手のリーヌ・ルノー、回想シーンの若きマドレーヌにはアリス・イザース、美人の中堅女優だが、今後に期待できる俳優である。本作は冒頭書いたように「タクシー」シリーズの作品で懐かしさからあまり期待せずに鑑賞した作品だったが、見て損のない映画だった。同日に鑑賞した「聖地には蜘蛛が巣を張る」は傑作だが暗い。本作は明るい映画で人を幸せにする力を持っている。

         

        2023/04/22「ザ・ホエール」☆☆☆☆

        「マザー」の鬼才ダーレン・アロノフスキー監督の最新作は舞台劇の映画化。恋人アランを亡くしたショックから引きこもり過食を繰り返し体重272キロになった男チャーリーが余命わずかと知った時に音信不通だった娘との関係修復をしようと考える。室内劇のヒューマンドラマで地味な作品と思っていたが、チャーリー役のブレンダン・フレイザーの演技に引き込まれ素晴らしいドラマの世界に没頭できる映画である。ブレンダンは「ハムナプトラ」シリーズでトップスターになりながら病気で表舞台から遠ざかっていた。見事な演技でアカデミー賞受賞となったカムバックを讃えたい。共演は娘のエリー役にセイディー・シンク、アランの妹で看護師のリズにホン・チャウ、偶然に訪問した若き宣教師にタイ・シンプキンス、元妻でエリーの母にサマンサ・モートンが扮している。本作を見て「生きる LIVING」のビル・ナイの名演技がアカデミー賞を逃したことに納得がいった。

         

        2023/04/24「ヴィレッジ」☆☆☆★

        「新聞記者」で日本アカデミー賞最優秀監督賞受賞、その後大ヒット作「余命10年」を手掛けた藤井道人監督の新作(最新作は5月19日公開「最後まで行く」)。今回は“村”という閉ざされた世界の闇を描いた問題作。二枚目の横浜流星が初の汚れ役で演技派としての成長を見せている。黒木華、中村獅童、古田新太らの実力俳優に負けない流星の演技は必見。流星扮する片山優は殺人犯の子としてゴミ処理場で働いている。母の借金にも追われ希望のない日をすごしているが、ある日幼馴染の美咲が東京から戻ってくる。美咲との再会が優の人生を変えていく。ゴミの不法投棄などもからみ藤井監督得意の社会派サスペンスが生まれた。

         

        2023/04/25「ベネシアフレニア」☆☆☆

        近年世界各国の観光地で問題となっている「オーバーツーリズム」を起点に起こる連続殺人事件を描いた衝撃作。ヴェネチア国際映画祭の監督賞・脚本賞受賞のスペインを代表するアレックス・デ・ラ・イグレシア監督がカーニバルでにぎわうヴェネツィアを舞台にスペインから独身最後の旅行を楽しもうと訪問した旅行客が巻き込まれる事件としたホラー・サスペンス。

         

        2023/04/30「TOKYO MER 走る緊急救命室」☆☆☆★

        人気TVシリーズの劇場版。鈴木亮平、賀来賢人、菜々緒達レギュラー陣に加えて横浜MERのリーダーとして杏が参加。ランドマークタワーで火災が発生。地上70階に取り残された193名。横浜MERは厚労省直轄で「医師は危険を冒さない」。応援に駆け付けた東京都知事直轄のTOKYO MERの喜多見は「待っているだけじゃ救えない命がある」と危険な現場にも飛び込んで行く。二つのMERに厚労大臣の思惑もからみ進展していく。劇場版ならではのスケールアップも見逃せない。家族揃って楽しめる作品。

         

        制作協力企業

        • ACデザイン
        • 日本クラシックソムリエ協会
        • 草隆社
        •                 AOILO株式会社

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