┏━2023年2月━━
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┃■■ 国際資産税ニュース 第16号 ■■
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┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 辻・本郷 税理士法人
相続財産が海外にある場合どうすれば良いのか?
その際に、どんな点に気を付ければ良いのか?
相続人が非居住者だったら? 被相続人が外国籍だったら?
・・・そんな、海外資産を保有されている皆様の“疑問の解決”に
役立つ情報を提供していきます。
このメルマガをご覧いただき、安心でスムーズな相続を
実現していきましょう。
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売っていないのに税金がかかる? 〜国外転出(相続)時課税〜
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お亡くなりになった方がずっと日本に住んでいる日本国籍の方でも、相続人の
中に、海外に住んでいる方がいらっしゃる場合があります。
メールやオンライン面談を活用すればスムーズに連絡がとれるため、相続人の
居住地が海外であることを意識しないことも多いのですが、亡くなった方の相続財産に有価証券がある場合には注意が必要です。
相続財産である株式の含み益について、準確定申告と納税を行う必要がある
かもしれません。
<1. 国外転出(相続)時課税とは>
相続開始の時点で1億円以上の有価証券等の財産を所有している人が亡くなり、
海外に住んでいる相続人が、その対象資産を取得した場合に、その対象資産の
譲渡があったものとみなして、含み益に対して「亡くなった方」に譲渡所得税が
課税される制度です。
<2. 準確定申告と納税>
亡くなった日から4ヵ月以内に遺産分割が確定していない場合には、
海外に住んでいる相続人に法定相続分の有価証券等の移転があったものとして、
亡くなった人の国外転出(相続)時課税の申告をすることになるのですが、
この場合は全ての相続人が、亡くなった人のその年分の準確定申告及び納税をする必要があります。
まだもらってもいないし売ってもいないのに税金がかかるとは…!
なお、その後分割が確定し、海外に住んでいる相続人が有価証券等を取得しない
こととなった場合には、相続人はその遺産分割が確定した日から4ヵ月以内に、
更正の請求によって納めた所得税を還付してもらうことができます。
<3. 納税猶予>
準確定申告の納税資金が足りない場合には、準確定申告の期限までに一定の
書類を提出し、担保を提供することで5年間(延長により10年間)納税猶予の適用を受けることができます。
国外転出(相続)時課税に対応するためには事前の準備が重要です。お心当たりの
ある方は、ぜひ辻・本郷 税理士法人にご相談ください。
参考書籍:「海外資産と相続税 五訂版」辻・本郷税理士法人 東峰書房
(担当:森 真由美)
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