┌┬───────────────────────────2023年7月
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│└┼┐ 資産家のための資産税ニュース 第139号
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辻・本郷 税理士法人の資産税の専門家が
相続・贈与税、資産にかかわる最新の情報をお届けする
「資産家のための資産税ニュース」 毎月15日配信です。
(※15日が休日の際は、前営業日に配信いたします)
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■□ タワマン節税が終わる!? ■□
〜 マンションの評価方法見直しの最新情報 〜
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マンションの評価方法見直しについて、令和5年6月30日に国税庁より報道発表資料が公表されましたので、その内容についてご紹介します。
果たしてタワマン節税は終焉を迎えてしまうのでしょうか!?
【1.見直しの背景】
以前からマンションの「相続税評価額」と「市場売買価格(時価)」との乖離は問題視されておりましたが、こうしたケースで争われた令和4年4月の最高裁判決(納税者側の敗訴)が見直し議論本格化のきっかけとなり、令和4年12月16日決定の令和5年度与党税制改正大綱に、「相続税におけるマンションの評価方法については、相続税法の時価主義の下、市場価格との乖離の実態を踏まえ、適正化を検討する」旨が記載されました。
【2.見直し案の内容】
肝心な見直し案の内容ですが、考え方としてはマンションの評価額の市場価格に対する割合が一戸建ての平均である60%に達しない場合は60%に達するまで評価額を補正する、というもので、具体的には、まずマンションの築年数や階数などを基に評価額と時価の乖離の割合(乖離率)を計算し、これが市場価格理論値の60%に対応する数値である約1.67倍を超える場合、評価額に乖離率と0.6を掛けて補正後の評価額を算定する、という一戸建てとのバランスを考慮した方法です。
適用開始は令和6年1月1日以後の相続等又は贈与とされており、今後通達案の作成と意見公募が行われる予定ですので、意見公募の反響などに応じて内容に変更が入る可能性があります。
【3.税額への影響】
例えば、従来では市場価格が1億2,000万円、相続税評価額が4,000万円のマンションを法定相続人1名が相続する場合、単純計算で相続税は約40万円となります。
見直し案では、市場価格との乖離率を3倍とした場合、4,000万円に3と0.6を掛けた7,200万円が評価額となり、単純計算の相続税は約520万円と従来に比べ約480万円増額します。
今回の見直し案を受けて、従来の方法での計算が可能である今年中にマンションの贈与を検討される方がいらっしゃるかもしれませんが、不動産の贈与については注意点が多くございますので、まずは是非、辻・本郷相続センターにご相談ください。
(税理士 山田 篤士)
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