私の履歴書 ビイネス・インテリジェンス研究事始め
2023年8月13日 中川十郎
(8)グローバルビジネス開発連合創設
1993年にフランス経済情報協会会長Robert Guillaumot氏が中心となり、米国競争情報専門家協会(SCIP)Bob Margulies会長と協力。スイス・ジュネーブにビジネスインテリジェンス、競争情報を実践・活用し、ベルリンの壁崩壊後の世界のグロバルビジネス開発のためのGlobal Business Development Alliance(GBDA) (グローバルビジネス開発連合)を結成しようと動き出した。GBDA結成のための費用は当初米国SCIPに依頼することにした。
筆者も日本から度々招待され、パリで関係者が数回会談後、1993年秋に本協会がジュネーブに結成され、主に米国、フランス、日本を中心に研究活動を開始。
本連合の会長は米国SCIP会長Margulies氏、副会長にアジアを代表し、筆者が任命された。財務担当は欧州代表としてGuillaumot氏、事務局長はオーストラリアSCIP会長のBabette Benssoussan女史に決定。パリを中心に活動を開始した。
創設委員にはアジア太平洋代表としてオーストラリアのBabette Bensoussan豪州SCIP会長、香港の情報研究家のJemes Haybyrne氏、中国から科学技術情報研究所副所長Qihao Miao博士、日本から筆者。ヨーロッパからスエーデン代表のStevan Dedijer博士、フランス代表Robert Guillaumot 会長、英国代表Andrew Pollard博士、ベネルックス代表Joseph Rodenberg 博士、中東代表としてイスラエル情報専門家 Michael Belkine博士、米州からは米国情報会社社長 Cyndi Allgaier女史、CIAで情報幹部として活躍した Jan Herring氏、SCIP会長のBob Margulies米航空会社副社長、メキシコからGustavo Mendez-Kuhn博士、
米国競争情報研究家Ruth Stanat女史、米国有数の情報会社社長の Kirk Tyson博士など情報研究の世界的権威者が参加した。
創立記念大会はパリで開催。その後、南仏のフランスカンヌの近くの情報研究、情報産業の集積地フロリアノポオリスで開催され、ベルリンの壁崩壊後の地球規模でのグローバル・ビジネス情報、競争情報研究が活発化した。しかし後年、米国SCIPが財政上の理由で資金援助の継続がむつかしくなり、本グローバルビジネス開発連合の活動は休眠状態になったのは誠に残念であった。一方情報研究に熱心なフランスはベルサイユに欧州経済情報大学院を設立。フランス、スエ―デン、米国には「情報戦争学校」があり、ビジネス競合情報研究が活発である。それに引き換え、日本に於いてはビジネスインテリジェンスや競合情報研究は欧米に比べ大幅に出遅れており、官民財学に於ける情報研究の振興が強く要請される。