┏━2024年1月━━
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┃■■ 国際資産税ニュース 第27号 ■■
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┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 辻・本郷 税理士法人
相続財産が海外にある場合どうすれば良いのか?
その際に、どんな点に気を付ければ良いのか?
相続人が非居住者だったら? 被相続人が外国籍だったら?
・・・そんな、海外資産を保有されている皆様の“疑問の解決”に
役立つ情報を提供していきます。
このメルマガをご覧いただき、安心でスムーズな相続を
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国外財産に関する税務調査
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海外に財産をお持ちの方が亡くなった場合、亡くなった方が海外にどの程度の
財産を持っているのか、相続人の方がよくご存じでないケースがあります。
とりあえず、できる限り情報収集して相続税申告をするしかないのですが、
そのような場合に税務当局は税務調査において、どうやって海外の財産を把握するのでしょうか。
<1.国外財産調書制度>
税務当局は国外財産の情報を把握するために、その年の12月31日においてその価額の合計額が5,000万円を超える国外財産を有する人に対して「国外財産調書」の提出を義務付けており、被相続人が過去に提出した国外財産調書と
相続税申告の内容に相違がないかを確認することができます。
<2.CRS制度>
CRS制度とは、「共通報告基準(CRS:Common Reporting Standard)」の
略です。
外国の金融機関等を利用した国際的な脱税や租税回避に対処するため、
非居住者の
金融口座情報を税務当局間で定期的に交換するための国際基準として、OECDが策定・公表したもので、日本もこの制度に基づき、外国税務当局との間で情報交換を実施しています。
【CRS情報の活用例】
税務当局はCRS情報から、被相続人が外国の金融機関に口座を保有して
いることを把握したが、相続人の相続税申告書にその預金口座の記載がなく、
相続税の申告漏れが想定された。
また、CRS情報は年末時点での口座残高であり、相続開始時点の残高を
把握する必要があったものの、残高については日本国内では十分な情報を
得ることができなかったため、外国の税務当局に対し、相続開始時点での
外国の金融機関口座の預金 残高を示す資料の提供を要請し入手した結果、
相続税の申告漏れを把握した。
税務当局には、海外財産を調査するための手段や権限がありますが、相続人の方には亡くなった方が残してくれる情報しかありません。
相続人の方が相続税申告後の税務調査で申告漏れを指摘されることのないよう、お元気なうちに準備しておくことをお勧めします。
お悩み事がありましたら、お気軽に 辻・本郷 税理士法人にご相談ください。
(担当:森 真由美)
参考:
税務通信 3750号 (2023年04月24日発行)
「海外資産の税務ケース・スタディ【17】税務当局による国外財産の把握 」
国税庁 (令和3年2月)
「令和元事務年度における租税条約等に基づく情報交換事績の概要」
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