BIS論壇 No439『南アビジネス交流会』中川十郎24.4.14
4月13日、南アフリカ大使館で南アフリカビジネス交流会が開催され参加した。日本ビジネスインテリジェンス協会(BIS)からは顧問の村田光平元スイス、セネガル大使ご夫妻、田村信吾顧問も参加された。本交流会はIEO国際交流団体の佐藤容代理事長(BIS国際理事)が主催され、BISも協賛した。
南アフリカはG7(Group 7=米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、日本)に対抗し、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中國、南アフリカ)のアフリカ代表として、近来、力を増しつつある。
BRICSはグローバルサウスを中心に新たに6カ国が24年1月1日に正式加盟。5カ国から11カ国に増加、さらに世界の政治経済分野で力を増しつつある。新規加盟国はアフリカのエジプト、エチオピア。さらに中東のサウジアラビア、イラン、UAE(アラブ首長国連合),それに南米のアルゼンチンの6カ国である。一方、23年11月23日にはパキスタンもBRICS加盟を正式に申請した。24年2月14日現在、更に34カ国が参加を表明しているという。このようにBRICSは力を増しつつあるグローバルサウスの核となると予想され、その動向には十二分の注意が肝要と思われる。
南アフリカは地下資源も豊富で、金、レアメタル、世界の75%を占めるといわれる白金などが有名である。南アには270社の日本企業が進出。中でもC商事が環境、資源エネルギー関連で活発に活動している。ンゴキャマ駐日南ア大使によると、南アはGDP1.2兆ドルで世界38位にランク。多様性と将来性、活気と希望に満ちた「虹の国」(ツツ大司教)でレジャーツーリズム、ビジネスツーリズムなども含めた幅広い日本とのビジネスを拡大したい。24年2月には経団連ミッションも訪問。今後日本との経済、文化交流がさらに強化されることを期待するとの希望が表明あった。
流暢な英語で素晴らしい司会をされた池亀美代子・アフリカ連合開発機構特別顧問はすでに1600年代に東インド会社が南アのケープタウンをワインや日本の伊万里陶器の長崎~ヨーロッパへの貿易中継港としており、南アと長崎は当時から通商で関係があったとの説を表明。一方、現時点においては日本の商社がフランスの商社を活用しアフリカ貿易を強化。さらに地政学的な見地から、関係の深いトルコやインド、中国の企業を活用し、未来の大国アフリカとのビジネス拡大に努力中である。アフリカにはインド系子孫1000万人、中國ビジネス関係者100万人が在留しているという。印中も活用した日本のアフリカ戦略を展開したいものである。当日は文化交流としてアフリカを代表する有名歌手、プリスカ・モロツイさん、日本舞踊家の麻生花帆さんが素晴らしい歌舞を演技。美味のアフリカ料理と相まち素晴らしい午後をエンジョイした。佐藤容代理事長のご尽力に深謝したい。