仁上 亜希子
Akiko Nikami
(ピアニスト)
4歳よりヤマハ音楽教室にてピアノを始め、その後、同音楽教室専門コースに学ぶ。東京藝術大学音楽学部 附属音楽高等学校、及び東京藝術大学を卒業。同大学大学院入学後、渡独し、ベルリン芸術大学に留学。2003 ~2005年DAAD奨学生。卒業試験においてベートーヴェンのディアベリ変奏曲を演奏し、最高点を獲得。続 いて同大学ソリストコースで研鑽を積み、2011年修了、国家演奏家資格を取得。 これまでに、小峰典子、高橋裕美、大平奈津子、水本雄三、笠間春子、ハリーナ・ツェルニー=ステファン スカ、青柳晋、クラウス・ヘルヴィッヒの各氏に師事。
また、園田高弘、R. ケーラー、P. ドヴァイヨン、F. ビディーニ各氏のマスタークラス、公開レッスンを受講。
2009年カワイ国際ピアノマスタークラスに参加、V. ヴィアルド氏のレッスンを受講。
PTNAピアノコンペティションにおいて、1988年B級金賞、1989年C級銀賞、1990年D級金賞受賞。1995年 全日本学生音楽コンクール高校の部、東京大会2位。2001年園田高弘賞ピアノコンクールにおいて、大分県 知事賞(2位)、併せて横溝賞(ロマン派最優秀演奏賞)受賞。 2000年小林研一郎の指揮のもと芸大フィルハーモニアと共演。2002年大学推薦により日本ピアノ調律師協 会主催新人演奏会に出演。 2003年ヴィオッティ国際音楽コンクール(イタリア)ファイナリスト、2004年リヒャルト・ラウグス・ベ ートーヴェンピアノコンクール(ドイツ)3位、2005年アルトゥール・シュナーベルピアノコンクール(ド イツ)入賞、2006年アルカンジェロ・スペランツァ国際コンクール(イタリア)最高位、2007年ベルリン・ スタインウェイ賞受賞、同年ポルト国際コンクール(ポルトガル)3位などを経て、2008年ローベルト・シ ューマン国際コンクール(ドイツ)2位。同コンクールでの演奏を、シューマン賞受賞者である音楽学者、 ミヒャエル・シュトルック氏に、『熟練した技巧と親密さ、及び知性と感性を、説得力あるバランスで併せ持っている』(ピアノ・ニュース誌)と評される。
室内楽にも積極的に取り組み、共演者、教授陣からの信頼も厚い。特に管楽器とのレパートリーは多岐に渡 る。2011年ドイツ音楽コンクールにて、オーボエ及びフルート部門公式伴奏者。これまでに、C. ダルマン (Hr)、 S. シュルツ (Tbn)、B. グレッツナー、W. バレッラ(Ob)、E. ヒュープナー(Fg)、F. ベンダ(Cl)、R. シ ュテーゲ(Fl)、K. グロート(Trp)、H. J. グライナー(Va)などの各氏に室内楽を師事、及びコレペティ トアとしての経験を積む。
2013年、Klavierquintett Berlinの一員として、フェリックス・メンデルスゾーンコンクール(ドイツ)にて、 現代曲最優秀演奏賞を受賞。
ヨーロッパ各地でリサイタル、及び室内楽コンサート。オーケストラとの共演も多数。2011年シューマン音楽祭に客演、ドイツの新聞、フライエ・プレッセにおいて、『全ての優雅さの中にも、曲の持つ不安やえぐ るような痛みを表現し尽くした』(ショパン:バラード1番)、『美しさと深淵に満ちたこの音楽の鼓動に、 密に寄り添った』(シューマン:ソナタ1番)、『魅惑的な素朴さで表現する術を知っている』(スメタナ: スケッチ)などと絶賛される。
2012年、サントリーホール主催レインボウ21インターナショナル デビューコンサートに参加。同年10月、東京文化会館にて、文化庁・日本演奏連盟主催によるデビューリサイタル。2013年7 月、ベルリン・コンツェルトハウスにて開催されたYoung Euro Classicフェスティバルに、Klavierquintett Berlin の一員として出演。2014年12月トッパンホールにて、リサイタルシリーズ
<園田高弘没後10年を偲んで> に参加予定。
現在ベルリン芸術大学ホルン科専属コレペティトア。